これまでの句会の目次に戻る

第十一回水族館ネット句会  2002年12月

兼題、「道一切」。三句投句、五句選

◎◎○○○○   影かろく道と触れあふ小六月   ふくろう
◎◎○       石畳すりへらしたる冬の月      おるか
◎○○○      真後ろの道断ち切らる冬銀河   ふくろう
◎○○        軒低き旧街道の柿すだれ     ひみこ
◎○○       雪女通り道なる蒟蒻屋        洗濯機
◎○        地平線越えて道あり冬夕焼      KUMI
◎○         黒々と鉄路横たふ憂国忌      しま
◎          綿虫の眩しさに道失へり        明美

○○○○      雪明りこの路地入っていゝのやら  洗濯機
○○○       交差点巨大迷路を雪女郎       真里子
○○         咳き一つ父の背後の暗き道      ふくさん
○○         凍月や村への道に岐れなし      明美
○○         初雪は手で触るるもの通学路     とびお
○○         どの路地も聖樹を灯す街に来し    明美
○○         寒木へ一筋の径伸びてをり       真里子
○○         歳末や告別式の道しるべ        とびお
○○         枯れ急ぐ音あきらかに風の道      ひみこ
○          牡蠣鍋や路地を横切る男下駄     とびお
○           遂道を抜けて師走の茶筅売り    ひみこ
○          この道を行けば越後や風花来     KUMI
○          鄙の道冬青空を抜けて来し       真里子
○          耳聡くして天狼の道を聴け        しま

            飛行機雲三本東海道起点       おるか
            落葉道千代紙を踏む心地して     KUMI
            下水道雪降る中の荒仕事        ふくさん
            帰りなん時雨光の道白し        おるか
            花道の銀の一片雪の道        洗濯機
            寒北斗只一直線の道の前       ふくろう
            雪の道赤穂の塩の如き哉       ふくさん
            街路灯に射すくめらるる寒さかな   しま

句会の様子は「句会場(BBS)」のログにあります。(535からです)