これまでの句会の目次に戻る

第九回水族館ネット句会   2002年10月

兼題 「夜」、三句出句、五句選

◎◎◎○  夜遊びの月の真下の洗濯機         とびお
◎◎◎    夜の雨幽く柚子を濡らしゆく         明美
◎○○○  浅き夢さめて夜寒の床柱          ひみこ
◎○○   菊人形終わりし夜のにほひかな       おるか
◎○○     もの洗ふコスモスいくつかしほれる夜  洗濯機
◎○     夜の句座膝よりひろふ草虱          ひみこ

○○○○  虚栗落として夜を統べるもの         真里子
○○○○  渡りゆく鷹とおなじ夜おなじ朝        ふくろう
○○○    ひらかずに手紙を捨つる夜寒かな     KUMI
○○     新蕎麦やちちと鳴きけり常夜灯       おるか
○○     水脈の冷えの蹠に星月夜           明美
○○     夜怖し車窓の母のむかふ向き        とびお
○○     風の盆夜の動物だったころ          洗濯機
○○     眠れぬ夜のなにをひそひそ木の実独楽   おるか
○      虫の夜を修羅にはならず眠りけり       KUMI
○      秒針に音ある時計夜の長し           KUMI
○       夜の檸檬匂ふしづかな日なりけり      ひみこ
○       虫の夜やからりからりと空回り       ふくろう
○       細密画に淡き色足し夜長びと        真里子


        オークション向かうパソコン夜寒かな   ふくさん
        身籠るは人も獣も良夜かな         ふくろう
        栗ご飯眺める如し月の夜           ふくさん
        夜気ふくむ葡萄を食うべ居たりけり    明美
        泪夫藍や銀婚式に銀の夜          とびお
        秋の夜古きマックもあくびして        ふくさん
        微かなる音のして夜の長きこと       真里子
        後の月遅刻恕(ゆる)さぬ夜勤かな   洗濯機


注;「泪夫藍や銀婚式に銀の夜」の「泪」は、三水偏に自として下さい。「投句ソフトの問題で、文字が表記できませんでした。

 

句会の様子は「句会場(BBS)」のログにあります。(440からです)