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第七回水族館ネット句会   2002年8月

兼題 「うつわ」、三句出句、五句選

◎◎◎○○○  にはたづみ月の器となりにけり     真里子
◎◎◎      蜩や朝餉の茶碗よく光り          明美
◎○○      祭笛年に一度の大絵皿          ふくろう
◎○       唇とうつわのあはひ冷し酒         ふくろう
◎         乾杯の泡飛ぶビールジョッキかな    KUMI
◎        桔梗一輪徳利に挿して去りにけり     KUMI

○○○○    手につつむ湯呑親しき今朝の秋     ひみこ
○○○○    泥のお碗のみな干乾びて終戦日    おるか
○○○○    火口湖は蒼き碗なり夏果つる       KUMI

○○○     耳にあてれば風の器か空蝉は       おるか
○○       古九谷の生まれたる地の夏草や    ふくさん
○○       煮くずれもなく鮎を盛る木の葉かな    ひみこ
○○       金魚鉢水の揺らぎの絶えずあり      明美
○○        ひぐらしや父在るごとく皿ならべ     ぎふう
○○        黒髪を束ね水盤洗ひけり         とびお
○○       掌はぬるきうつは秋水零るまま      おるか
○        竹筒に水満たされて竹と飲む       とびお
○         新涼や器ちひさき京料理         真里子
○        ふるさとのうつわ砕けり遠花火       ふくろう
○         「今立」の地も残片に花の茣蓙      ふくさん
○         夏川や絵入りの飯椀欠けぬまま     洗濯機
○         皿洗ふみづ白桃のごとく冷え       明美
○         古九谷の夢再興の夏の空         ふくさん

          宰相の器にあらず蚯蚓鳴く        真里子
          わが性の小さき器よ白木槿        ぎふう
          酔芙蓉ふたつのグラス置き去りに    とびお
          梅干の壺の九谷や今朝の秋       ひみこ
          冷し酒まだおさまらぬ掌           洗濯機
          にんげんはさらかぶだうか葡萄のたね  洗濯機
          とつくりに活けし秋草父の椅子      
ぎふう

句会の様子は「句会場(BBS)」のログ、344〜398にあります。