第五回水族館ネット句会 2002年6月
兼題「青、緑」「蒼、藍、碧、葱、翠、翆など」
◎◎◎◎〇 青梅雨や水車をまはす水の束 KUMI
◎◎◎ 青葉梟地球の影の月に落ち おるか
◎〇〇〇〇 魂はややうら声の青葉木菟 風々坊
◎〇〇 あをぞらの濁り増す日の凌霄花 真里子
◎〇 蛍火や青岸渡寺といふところ おるか
◎ みづうみのあをにほひくる梅雨入かな ふくろう
◎ 青く固き杏の傷に触れてみる 真里子
〇〇〇 青梅雨の体内の血の重さかな 明美
〇〇 瑠璃鳴くや女の髪のよく光り 明美
〇〇 耳さとく青水無月の立ち居かな ひみこ
〇 緑の夜猫族の体内に海 青天子
〇 七回忌祖父のむかふのみどり濃し とびお
〇 反古捨てむとして読み溺る緑の夜 おるか
〇 あおひろく輪廻輪廻となつのそら 洗濯機
〇 トランペット日焼けの手足切るブルー とびお
〇 美人画の青き眉見る五月闇 風々坊
雲の峰青ばむ分子なりわれは 青天子
短夜のインクを青に戻しをり 風々坊
あぢさゐの藍きはまりし今朝の雨 KUMI
青無花果あらはに指の冷えにけり ひみこ
うしろよりあを深々と夏の夕 ふくろう
姫川の碧き蛍日海に消え ふくさん
美麻の湯に流す蕗の葉アク強し ふくさん
屍のポーズ青胡桃置かれけり 青天子
江戸切子紺ならずとも冷す酒 洗濯機
パステルの数多なる青雲の峰 真里子
冷スープ青猫ねぶる向う岸 洗濯機
ひとりきり青水無月の午後にをり ふくろう
梅雨茫々レモンライムの青が透き ひみこ
月蒼し直立二足歩行せよ とびお
青梅の数ほど言葉与へたし 明美
ひろびろと青水無月の信濃川 KUMI
「さくら」観て御母衣葉桜人の波 ふくさん
句会の様子は「句会場(BBS)」のログ、254〜293にあります。
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