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第四回水族館ネット句会   2002年5月  兼題 「当季食材一切」

◎◎    氷水空はかなしきものの国     おるか
◎◎    骨酒にして岩魚なる山の精     風々坊
◎〇〇  蚕豆など父の好みをみな嫌ふ     風々坊
◎〇   土砂降りの洗ふキャベツとわれの頭と 青天子
◎〇   筍剥くゴリラいつまで背をむけて  おるか
◎〇   賜りしトマトの呼吸掌の中に    ふくろう
◎〇   押鮓の押し利くまでの百頁     ひみこ
◎    或る恋のいまはの際のパセリ噛む   青天子
◎    新任や水羊羹の水平線       とびお

〇〇〇〇 うみやまのあはひ水屋の蕗の筋   とびお
〇〇〇   伽羅蕗を煮つつ独りの英会話    風々坊
〇〇   蝦蛄食むならばモーツァルトと縁側で 青天子
〇〇   初夏やかわはぎの肝うすく溶き   ぎふう
〇    米櫃の底に眠らせ青バナナ     ひみこ
〇    夏燕すこし多めの計り菓子     真里子
〇    ところてん遠くから来る街宣車   とびお
〇    トマトもぐさとの畑のまうなくて  ふくろう

蕗煮るやあまき名のせむ舌のため    洗濯機
蚕豆を茹でる母より塩を濃く      KUMI
寂しいとまでは言はずにパセリ噛む   KUMI
部屋毎に湯の流れおる薄茶かな     ふくさん
御下がりや向きをそろへし桜桃     洗濯機

三人の話尽きたる豆ごはん      KUMI
どれもまた毎度お馴染み皐月膳    ふくさん
新じやがや小学二年になりました   ふくろう
健三郎知らず図書館の枇杷痩せし   洗濯機
行基菩薩出陳をはる豆ごはん     おるか

思ひ切り物忘れして蛍烏賊     ぎふう
小言云ふ手ごころありて笹ちまき  ひみこ
孝行の標や芦原皐月膳       ふくさん
居酒屋のふと静かなり蛍烏賊    ぎふう
御所青葉干菓子小さくうつくしく  真里子
見覚えのある支配人夏料理     真里子

句会の様子は「句会場(BBS)」のログ、206〜253 にあります。