水族館句会四月

兼題 花曇 土・地

◎◎◎◎○○○○3 苗木売る遠くの山の土つけて 九鼠
◎○○○○○12 野遊びの土にくもれる肥後の守  柚香
◎○○○○○33 土恋ふる音さやさやと種袋   真里子
◎○4 伊吹までとどく淡海の花曇       九鼠
◎○10 外海に魚あこがるる養花天      織女
◎14 揚雲雀青い地球を飛び出せり     柚香
◎16 陽炎や土管に隠れゐしことも     真里子
◎22 目を伏せて花は明るし地酒飲む    海渡
○○○○24 箱階段隠し階段花曇     真里子
○○○2 拝領の太刀の暗さや花ぐもり   柚香
○○○8 花ふぶく米軍基地の内そとに   KUMI
○○○30 初蝶や地蔵の眉に翅休め    桑
○○1 石窟に鹿(しし)炙りゐる花曇   九鼠
○○17 花よりも土の香深し菫かな 海  渡
○○28 虎杖を噛むや地平線はるか    織女
○11 花ぐもり土偶のをんな腰太き    お軽
○7 花曇ナイフの鞘を忘れきし     海渡
○15 団子屋に列の途切れぬ花曇    KUMI
2○0 しつとりと抱かるる赤子花ぐもり  お
○23 天下とは泥土のこと灌仏会    洗濯機
○26 花曇流木髄を失へり       織女
○29 花月夜土地の子供の連れ立つて   芽茶
○31 鰐口をつぎつぎ鳴らす花曇    芽茶
○32 百千鳥カタカナ名前の小地獄   洗濯機
5 卒業子土手駈けをりて胸まぶし    お
6 地に寝て桜の花びらに沈む     芽茶
9 花曇蝉は地中に覚めてゐるか    おるか
13 花曇死者の古着を土に置き     おるか
18 うつうつと地に滲みゆくや花の冷え おるか
19 花曇ランボルギーニの窓細し    洗濯機
21 荒越し土くろぐろと春田かな    桑
25 家族てふ厄介なもの花曇      桑
27 不揃ひに土筆の群れて小人めく   KUMI