旬の味と器 冬 1 に戻る

蕎麦湯  赤絵そばちょこ 染付垣通し葉形豆皿

 湯気濛濛の蕎麦湯です。新蕎麦を茹でたせいか、さらっとしています。私はお蕎麦大好き。勿論蕎麦湯も大好き。お蕎麦屋さんが喫茶部を作って蕎麦湯だけ飲めるようにしてくれないかなと思うくらい。

 蕎麦湯は栄養も豊富なんですってね。寒くなるといよいよ湯気の立つ熱い蕎麦湯がおいしい。人気のお蕎麦屋さんで席の空くを待ってる人にあったかい蕎麦湯くらい出してくれたらいいのに、とおもいます。待っていらっしゃる方がいると、食べてる方も、気持ちが落ち着きませんよね。

 蕎麦猪口というと染付で桶形のものが思い浮かびますが、たまには赤絵も気分が変わって暖かそうです。模様は羊歯をデザインして見ました。器形も下のほうで少しふっくら抑揚があります。やや大きめな蕎麦猪口は、福井県名物おろし蕎麦の、大根おろしを入れたそばつゆもたっぷり入ります。

 高さが7センチくらいあるので,小向付やお湯のみにも便利です。私はいつも蕎麦猪口でコーヒーを飲んでいます。色だけ見るとそばつゆとおんなじで違和感がありません。ハハ。

 奥のあられが乗っている草の葉形の小皿、薬味には、もちろん、なにかほんのちょっとだけ欲しいとき使います、真っ白なお皿だと、あまりにちょっぴりにかんじるけれど、器が凝っていると、満足感があるんですよ。

 カキドオシという雑草の葉の形です。生命力が強くて垣根を越えて生えて来るので垣通しと言うそうです。薄紫の小さな花を掲げて忍び込んできます。丸っぽい葉はかわいらしく、なかなかむしってしまう気になれません。雑草が好きだけれど、本当に強くてドンドンはびこるので家の周りはいつも雑草の王国です。

   握る手に骨の動くや夜鳴き蕎麦    おるか

2004年11月29日

旬の味と器 冬 1 に戻る

w-0303