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里芋  染付蛇の目文九寸大皿

 明日は十三夜、栗名月です。今年は台風が多く、仲秋の名月は見られませんでした。そして今度は地震です。なんて災害の多い年でしょう。一日も早い復興を、願うばかりです。雨が降ると土砂災害が心配される状況だそうですね。お月様にはぜひ出て欲しい。

 「芋」はこの字だけで里芋の意味です。サトイモが古い古い昔から人々の大切な食料だったので、各地にそれぞれの品種があります。福井県大野市のサトイモはこのあたりでは美味しいと評判です。大野市の名物は他に赤カブがあります。焼畑農業と蕪の関係は深く、「ミケ日記」にも少し書きましたが、山深く古い暮らしの姿を垣間見せてくれるようです。

 お皿はちょっちゅう使っている蛇の目模様の九寸大皿。コンニャクと鶏肉はパプリカ風味、それに青柚子をたっぷりそえて。(おるか)

     巻雲や芋煮る長髄彦の裔    おるか

  里芋。サトイモ科というと南太平洋の島々での主食。きっとはるばる日本列島まで人と共にやってきたのでしょう。つるりとした食感とかすかな土の匂いが好きです。芋煮の芋はこの里芋。(オットセイ)

2004年10月25日

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