旬の味と器 秋 1 に戻る
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泥鰌 染付双鹿文輪花七寸皿 夏の終りに金沢名物泥鰌のかば焼き。うれしい戴き物です。昔乍らの手焼きの味は、金沢でも珍しくなったとかで、ここのかば焼きはすぐ売切れてしまうそうです。たれも甘すぎず、ただただ香ばしく、こくがあるのにあっさりしています。 歯に触るというほどもない細かな骨の口ざわりにそこはかとない哀感があります。儚い味です。秋風の中でシャリと噛む。泥からうまれて泥に戻ってゆくものの悲しみ。 器も素朴なあじわいをのこした、ざんぐりした絵柄の、呉須手といわれる作風です。二頭の鹿が野原にいる図柄。 枯葉ふむ音よりかすか泥鰌食む おるか 2002・9・2 |
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