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加賀生麩   染付更紗文六寸皿

 久しぶりに金沢に行ってきました。今週は金沢の風情として、加賀麩を紹介します。以前、簾麩は取り上げましたが、今回は生麩、上が胡桃、下が胡麻風味です。いわば麩のお刺身、山葵醤油、芥子醤油、生姜醤油、どれがいいでしょう?とても切りにくかったです。告白すれば、お団子系は苦手なんですが、生麩は別です。もっちゃりとしても、どこか歯切れがいいのです。(オットセイ)

皿の藍手にしむばかり半夏生    おるか

 ちょっと自作自讃みたいですが、皿の染付の藍色の、潤んだような焼き上がりがよかったもので。 窯を出して,上手く焼きあがっていた時は本当に嬉しいものです。

 ご存知の通り,お麩は植物性蛋白質のかたまりで、とっても栄養があるんです。金沢の麩といえばお正月の手毬麩や、可愛らしいきれいな麩が思い浮かびますが、味的には、この胡桃麩がわたしは一番好き。胡桃の風味が豊かでしかも重過ぎない。

 涼しげなお刺身ももちろんですが、あたたかい煮物,汁の身にしても上品でおいしい。(おるか)

2002・6・30

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