旬の味と器 夏 1 に戻る

山椒の実 染付草花文輪花浮き彫り小皿


 山椒の実が今たわわです。山歩きの楽しみの一つは、山椒の木。わざわざ触らなくても、衣服が擦れただけで辺りが、かおります。今回は、山椒の実で、しらす山椒を作りました。酒だけで煮ます。あとは、しらすの塩分と香りと色付けのため醤油を少々。(オットセイ)

 山道で採った両手にいっぱいの青い山椒の実とシラス80グラムほど。京都宇治の料亭八百忠別館さんのアドバイス「日本酒は惜しみなく使え」にしたがって作ってみました。量が少ないので保存は考えず、薄味にしあげました。御飯がすすんでこまります。山椒は柑橘類なので、青い香りはさすがにさわやかです。

青山椒鉄輪の女なつかしく   おるか

 能「鉄輪」(かなわ)の鬼になりきれない半生成のシテは苦しげです。懊悩や煩悶は人間なら誰しもあるもの。口が痺れるほど辛くてそれでいてどこか爽やかな青山椒の刺激で活を入れてもらいましょう。(おるか)

2003・6・16

旬の味と器 夏 1 に戻る

su-0202