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こしあぶら   染付祥瑞捻文皿

明の星消えしあたりやこしあぶら   おるか

 ウコギ科の山菜、タラの芽、ウコギ、そしてこのコシアブラ、にある独特の樹脂臭がいかにも山菜らしくておいしい。その樹脂を引き出し、さらに程よく緩和してくれる天麩羅は、これらにあった一番の料理法とおもいます。器はちょっとよそいきかもしれませんが祥瑞の皿。(オットセイ)

  コシアブラの芽

2006年4月24日


たらの芽   染付蛇の目文皿

 山菜採りの季節になりました。なかでもたらの木の芽は大きくてみつけるとうれしい春の味です。食材には、料理法が限られるものがありますが、たらの芽はその一つかもしれません。熱に弱く、すぐにぼそぼそになり歯ごたえが悪くなってしまいます。天麩羅がいいですね。 さっと、衣が揚がるぐらいで充分。うちでは、たらの芽の天麩羅の衣に黒胡麻を混ぜます。味と噛んだときのアクセントにとてもいい。機会があったら試してみてください。

 器は、山菜に合うさっぱりしたものを選びました。口径は18cmほどでやや深めです。これまでの「俳句とやきもの、季節の話題」では、この器に蕎麦を盛っています。
染付のこれくらいの大きさの皿はとても使いやすくて出番が多いです。(オットセイ)

 蛇の目は江戸時代に好まれた文様の一つです。あっさりしているけれど中央に自然に視線が集まって、盛り付けがきまる。使い栄えする意匠です。(おるか)

星消えてたらの芽ほろとほぐれけり   薫

2002・4・8

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