序章 影牢独自の仕様

影牢以降の刻命館シリーズ(影牢、蒼魔灯、影牢II)の中で、初代影牢のみにあって続編の蒼魔灯・影牢IIでは廃止された仕様が幾つかあります。まずはその仕様について確認しましょう。


チャージ時間の単位「チャージ(CHG)」とは?

蒼魔灯・影牢IIにおいては、トラップのチャージ時間の単位は「秒」です。しかし、影牢では異なります。「チャージ(CHG)」なる時間の単位が存在するのです。
設置可能なトラップのチャージ時間は、全てこの「チャージ(CHG)」を時間の単位としています。しかし、厄介なことにこの「CHG」という時間単位は、「秒」とは全く異なるのです。具体例を挙げると、△カビン(CHG:2)のチャージが溜まるまでの時間は、2秒ではないのです。

では何秒なのかというと、△カビンのチャージが溜まるまでの時間は、実際にはその1.5倍の3秒です。
同様に、△ヨウガンカビン(CHG:3)のチャージが溜まるまでの時間は、3秒ではなく、その1.5倍の4.5秒。
×スプリングフロア(CHG:6)のチャージが溜まるまでの時間は、6秒ではなく、その1.5倍の9秒。
×カタストロフボム(CHG:8)のチャージが溜まるまでの時間は、8秒ではなく、その1.5倍の12秒。

このように、CHGの値に1.5を掛けた値が、そのトラップのチャージが実際に完了するのにかかる秒数となるのです。
つまり、以下の関係が成立します。

1[CHG]=1.5[秒]

ちなみに、この「秒」と「CHG」の違いについて指摘する市販の攻略本は、どれ一つとして存在しません。残念なことに、どの攻略本でも「CHG」と「秒」を同一の時間単位として説明してしまっています。


トラップが設置できない時間

影牢をプレイしていて、トラップを設置したいのになぜかキャンプモード(トラップ設置画面を呼び出す前の画面で、ゲームの進行時間が停止したモード)を呼び出せず、もどかしい思いをした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このように、トラップを起動した後、一定時間の間は他のトラップが設置できない(換言すると、キャンプモードが呼び出せない)という仕様が、影牢にだけはあります。

このキャンプモードを呼び出せない時間は、トラップを起動してから1.5秒間です。上述した時間の単位「CHG」を用いて換言するならば、1[CHG]となります。
この1.5秒間の間は、他のトラップは起動できても、トラップの設置は一切できません。

この仕様は、コンボにおけるトラップの起動・設置の順序にも影響を及ぼします。
例えば、"❶×スプリングフロア→❷△アブラカビン→❸×カタストロフボム"とつなぐ3連コンボにおいて、❷△アブラカビンを起動する前に❸×カタストロフボムを設置した場合は問題なくつながりますが、逆に❸×カタストロフボムを設置する前に❷△アブラカビンを起動してしまった場合は、×カタストロフボムのチャージが完了する前に必ずコンボが途切れます
これは、△アブラカビンの起動後1.5秒間は×カタストロフボムの設置ができないからです。

つまり、トラップの設置・起動の順序を一つ間違えただけで、1.5秒、あるいはそれ以上の時間のロスをしてしまい、場合によってはそれが原因でコンボがつながらなくなってしまうと言う事態を招いてしまうのです。

このような問題を鑑み、本サイトではコンボを表記するに当たり、トラップの起動順だけでなく、トラップを設置するタイミングについても表記する独自の方式を採用しています。その独自のコンボ表記法の詳細についてはこちらをご覧下さい。

[2008/12/21追記]
さて、なぜ上でキャンプモードを呼び出せない時間を「1.5秒」であると明記したかというと、トラップが設置可能になるタイミングを具体的に知っていただきたかったからです。というのも、キャンプモードを呼び出すためにトラップ起動直後から○ボタンを連打する、という方法もありますが、この方法では、トラップが実際に設置可能になるタイミングと、○ボタンが押されたのを認識して実際にキャンプモードが呼び出されるタイミングとの間に若干のズレ、具体的には最大で約0.25秒ものずれが生じることがあり、換言するとその分トラップの設置が最大で約0.25秒遅れてしまうことがあり、これが原因で本来であればつながるはずのコンボもつながらなくなってしまうことすらあり得るからです。
ですので、このページをご覧になった皆様には、○ボタンをひたすら連打するという非効率な方法は今後は避けていただき、上述した1.5秒というタイミングを体で覚え、あるいはチャージバーを参照しながら最適なタイミングを見計らい(詳細は後述)、効率よく、かつコンボ中での無駄な時間の浪費を回避するよう努めていただきたいがために、秒数を明記しました。


チャージバーの見方

チャージバーとは、ここでは画面右下にある、△天井トラップ、□壁トラップ、×床トラップの各トラップのチャージの溜まり具合を示す棒状のグラフのことを指しています。
このチャージバーのうち、チャージが溜まって色が変わった部分と、チャージバーの中に記された文字との位置関係を参照することで、現在チャージがどの程度溜まっているかを正確に把握することができます。
では以下に、影牢におけるチャージバーの見方について記すことにします。

チャージバー内の文字数

【図0-1】チャージバー内の文字数

右の【図0-1】に示すように、チャージバーには、トラップ名がカタカナで合計9文字入る仕様となっています。
このチャージバーの中に入る文字のスペースは、詳しくは、

を占めることとなります。

例えば、「スプリングフロア」の場合は、チャージバーに入る文字数は、右の図に示すように、

「スプリングフロア」(8文字)
    ↓ (濁点・半濁点を含む文字を、清音と濁点・半濁点に分割)
「スフ゜リンク゛フロア」(10文字)
    ↓
濁点(゛)と半濁点(゜)(各1文字ずつ)を、1/2文字として換算
と考えて、8文字(図中水色部分)+1/2文字×2(図中橙色部分)=9文字
すなわち表示限界数ぎりぎりまで文字が入ることになります。

このことを利用することで、現在のチャージの溜まり具合を正確に計ることができます。

チャージバーの見方

【図0-2】チャージバーの見方

例えば、△ヨウガンカビンと□プレスウォールと×スプリングフロアとを設置し、チャージバーがそれぞれ右の【図0-2】のようになっていた場合を考えます。
この場合、△ヨウガンカビンは、「ヨウカ」の3文字分までチャージが溜まっていますので、3÷9=1/3 で全体の1/3まで溜まっていることが分かり、さらに△ヨウガンカビンのチャージ値は3(CHG:3)ですので、1/3×3=1 により、上述したチャージ換算の時間で1[CHG]に相当する時間(すなわち1.5秒)が経過していることが分かります。
また、□プレスウォールについては、「フ゜レスウ」の計4.5文字分(半濁点は1/2文字で換算)までチャージが溜まっていますので、4.5÷9=1/2 で全体の1/2まで溜まっていることが分かり、さらに□プレスウォールのチャージ値は4(CHG:4)ですので、1/2×4=2 により、チャージ換算の時間で2[CHG]に相当する時間(すなわち3秒)が経過していることが分かります。
同様に、×スプリングフロア(CHG:6)については、全体の2/3までチャージが溜まっていることが言えるので、チャージ換算の時間で4[CHG]に相当する時間(すなわち6秒)が経過していることが分かります。

また、このチャージバーを参照することで、上述した「トラップが設置できない時間」である1[CHG](すなわち1.5秒)を見切ることが可能となります。

チャージバーの見方の応用

【図0-3】チャージバーの見方の応用

右の【図0-3】に示すように、例えばトラップを起動して△アブラカビンを割った後などに、△アブラカビン(CHG:2)のチャージが全体の1/2(4.5文字分)まで溜まった瞬間が、1[CHG](すなわち1.5秒)が経過した瞬間、つまりキャンプモードが呼び出し可能になる瞬間となります。
つまり、チャージバーの現在位置がどの文字に掛かっているかを目で追っていくことで、キャンプモードを呼び出してトラップが再設置できるようになる瞬間を見切ることができるようになるのです。

同様に、右の図において、□アロースリット(CHG:3)を起動して敵に当て、チャージが再開されてから全体の1/3(3文字分)まで溜まった瞬間が、キャンプモードを呼び出してトラップが再設置できるようになる瞬間となります。

このように、チャージバーに注目することで、効率的にトラップが再設置可能となる瞬間を見極めることが可能となり、これを利用することで、たとえ要求されるタイミングが厳しいコンボであっても容易にコンボをつなげることができるようになるのです。

※この手法は、特に第6章で紹介している第2話対スラッシュ5万Arkコンボを決める際に、その成功率を上昇させることのできる有用な手法です。


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