2006(H18)
8/31(木)晴れ
<スノーインサマー> 初夏に咲く雪の結晶のような花 キンポウジュ(ブラシノキ)の仲間でとても美しい
モチノキの手入れ
ぴーかん天気で日差しが強い 真夏の太陽が戻ったが
からりと乾いた陽気で不快さはない
3mほどのモチノキを刈り込んでいる モチノキは樹勢が強くばりばりとした刈込み音がする
マキなどはさくさくといった感じだが
徒長枝が多く枝も硬いので大バサミにも抵抗感が伝わる
モチノキは丈夫な木で潮風にも強いので
この地方では風避けによく使われる 枝物として庭木にも
植えられるが葉色が暗く地味な感じがする しかし
5月の芽吹きは他の木を圧倒するほど美しい
今日は鉢物がよく乾いた 昨日はどんよりした曇り空だったのでほとんど乾かなかったので水を
掛けなかった事もあり
夕方には新芽が萎れてしまったものが多かった
夕方の水掛は日課である 午後5時頃から掛け始めて終了は6時半過ぎになる 日が短くなって
この時間になるともう真っ暗だ
水道ホースは家庭用のものと同じだが
モーターは三相で出力が強いので水の勢いも違う
左手でホースを折るようにして水圧を加減して右手でホースの先端を持ち親指で調整して鉢に水をやる
ハウスの中の鉢は5寸6寸7寸8寸とさまざまだ 5寸鉢で1秒
6寸で1.5秒 7寸で2秒 8寸で3秒と
大体それくらいの割合で水を掛けてゆく 数が数だけにぐずぐずしてはいられない
ハウス内の花木はほとんどイチゴノキだが
この花木は過湿を嫌うので自動灌水では無理があり
天井灌水ともなれば病気も出易くなるので
どうしても手作業となる 鉢土の表面の状態を見ながら
水を加減して掛けなければならないからとても手間の掛かる植物だ
8/30(水)曇り
水掛
薄く曇っていた午前中だが
午後からは黒い雲が俄かに増えだして
時折ぱらぱらと小雨を落として行く
降るような降らないような中途半端な空模様で仕事がやり難い どうせならどっかと降らしてくれれば
どんなに助かるか分からない 田圃の稲刈りもこの空の様子でほとんどの農家が中止してしまった
コンバインはブルーのシートで覆われている 人影も疎らだ
連日の暑さから開放されて植木も一息ついている事だろう 水掛は曇っていた方が畑も水を吸い込み
易いようだ 砂が焼けるように熱くなると冷たい井戸水との相性の悪さから
撒かれた水はころころと
玉になって逃げてしまうのだ 今日は素直に沁みてくれるので作業も捗るしやりがいもある
それでも
水掛は晴れた青空の下での作業が気持ち良いものだ 水も鮮度が違うような気がする
子供の水遊びの感覚に近いかもしれない
青空と言えば
やはり夏山のそれが最高だ 近頃は中高年の人々の登山ブームなのだそうだ
先日も山での事故のニュースが幾つか報道されていたが
いづれも年配の方々が遭難している
この暑さの中を
何も重労働に耐えなければならぬような山登りに好んで行かなくてもと思うが
やはり
人を惹きつけてやまない何かが山にはあるのだろう 何に魅せられるのかは個人差もあると思うが
眺望も利かず苦しい樹林帯の登りもようやく終って
ぱっと見晴らしの良い稜線に出た時の感激は
誰もが等しく同じだろう それまでの辛さを一気に吹き消してくれるような瞬間だ
幾重にも連なる稜線の美しさ 赤茶けた岩肌と緑濃いハイマツ 所々に残雪も輝いて
白い雲とそして
それらのすべてに背景として青空が広がっている 下界の喧騒も狂乱も今は唯の些事とも見えて
浄土とはこのようなものであろうかと・・ ああ
こんな素晴らしい景色も見ないで死んでしまう人も
いるなんて可哀相だ
などと論理矛盾も意に介せず不遜な感情が心に実相として湧いてくるのだ
槍ヶ岳の穂先には何度登ったことだろう 槍の肩から穂先までは空いていれば十数分で登れるのだが
一度夏休みの小学生の隊列に呑み込まれてしまって往生した事があった きゃあきゃあ言いながら
這い登る子供たちの中で引率の教師のような存在になってしまって笑えた 夏山の明るい雰囲気が
ともすれば孤高の境地に陥り易い神経を一気に俗世に引き戻した
28歳で私は山登りをやめたが
夏空の雲の形にさえあの強烈な陰影をもった夏山の風景が今も
思い出されて脳裏から消えることがない
8/29(火)晴れ
水掛
久々に朝から暑い それでもどろっとした暑さはなく
風も強めに吹いているので蒸暑さはない
畑の中の場所によって
てかてかに乾いているところとぶかぶかに乾いているところと様々だ
ひとつの畑でも客土の種類によって乾き方が異なるし
植えてある木の種類や大小 その密度などにも
よって変わってくる よく水を吸う木とそうでない木の差もある 畑の高低差や周囲が田圃であるか畑で
あるかにもよって大きく違ってくる
客土は最近はほとんどが赤土だが
以前は黒土も多かった 赤土は雑木山などを崩した時に出る関東
ローム層で
これは第2層になる 第3層が一般的な山砂で埋め立てや建築土木に使われる
表土は黒っぽいさらさらした感じの土で養分のある層だが量的には極少ないのであまり出回らない
野菜などを栽培していた肥沃な畑を田圃にする時などに出る黒土がある この土がこの辺の土質に
一番良く馴染んで良いのだが中々手に入らないのだ 水持ちも良いし肥沃でもある
この辺は砂土なので 例えば
この植木の根鉢を他所の土地の異質の土に植えたとしよう
適当に湿っているときは問題はないが
一旦からからに乾いてしまうと
いくら上から水を掛けたとしても
周囲は潤っても中の砂土の根鉢は水を弾いてしまい沁み込んでは行かなくなってしまうのだ すると
植木も傷んでしまう事になるので
このことから砂土の根鉢は一時敬遠された事があった
乾燥に強い松などは丈夫なものだが
槙を土質の事なる場所に植えるときは
根巻きを解いて根鉢の
周囲の土を崩してから植込んだ方が正解だ 春なら出来るだけ多く崩したい
そんなこんなで 客土の質がいろいろなので
畑の中はさまざまな土が交じり合っている事になる
水を掛けるとさっと沁み込んで行く場所あり
中々沁み込まずに流れて行ってしまう場所ありで
水量も場所により大きく違ってくる
8/28(月)晴れ後曇り
モチノキの手入れ
どかどかどかどか
戦車のような大型のコンバインが田圃を走り回る がりがりがりがり稲を刈って行く
速い速い 感動的なくらい壮観だ 1ヘクタールくらいは見る間に刈り上げてしまう 隔世の感ありだな
道端には2tダンプが停めてあり
そこにコンバインのタンクから籾を送り出して一丁上がりだ
すべて一人で作業している 何十ヘクタールも稲作をしている
地域でも指折りのH農場さんの稲刈りの
風景である 消毒用にラジコンのヘリコプターまで持っているから凄い
一方では とことことことこ
小さなコンバインが逡巡しているのではないかと思うほどにまだるっこしくて
ローカルな稲刈りがある まるで別世界の様相だが
それはそれで幾分かのレトロな風情は感じられる
対比する事さえ無意味に思われるほどその差は歴然なのだが
どちらがどうと言うのではなく どのような
世界でも多様な形態があって初めて全体が成り立っている事を思わせる
春の花の喧騒とはまた異なった賑やかさが夏の花の特徴だが
その賑やかさの中にも一抹の翳りの
表情が見て取れる その夏の花の代表のようなものがサルスベリだ
花の色は赤が一般的だが白や紫やピンク
そしてその中間的なものなどいろいろある
サルスベリは枝が伸び過ぎたりウドンコ病やスス病になり易いので敬遠されていた向きもあるが
今はアメリカから入ったウドンコ病に耐性のある品種が園芸店に出回っている 伸びた枝は小まめに
剪定してやると 再び脇芽が伸びて花が咲き
10月くらいまで楽しめる 花が長期に亘るので百日紅とも
言う 幹がつるつるしているからサルスベリ 弘法も木から落ちる サルも筆の誤り・・・(^^)
8/27(日)曇り後晴れ
モチノキの手入れ
午前中は曇っている時間が多く その時は涼しかったが
一旦晴れだすと流石にまだまだ暑い
今日は株立ちのモチノキの手入れをする 高さは7〜8mのものが5〜6株あり
先日クレーンを
使って三脚梯子の届かない上部だけを2日間に亘って手入れをした
数年間は手を入れてなかったので枝は伸び放題で太くなってしまった これをノコギリや剪定バサミを
つかって荒っぽく間引く 細い枝は刈込みバサミでざくざくやる
結果は不様な姿だが
要は仕立て直しと言うことになる ここから新たな芽を吹かせて枝を整える
内側の枝は枯れ込んでいるものが多いので
新芽が胴吹きしてくれることを期待するが少々無理が
あるかもしれない 胴吹きさせるには幹を丸坊主にすべきだが
そうすると根回しなり移植なりを
しなければならないから
今回は次善の策として強剪定をし
新たに内側から出た芽を残して今の枝を
取り外すようにすることとした
こもモチノキは10年以上前に伊豆の下田あたりから山採り業者が運んで来たもので
一時は30本
以上あったのだが徐々に販売をしていってこれだけが残ってしまったものである
山から直接掘り出してきたものを数年掛けて芽吹きさせて
それを透かして 更に2年程手を入れると
見事に整った美しい株立ちの出来上がりとなる
7〜8本立ち上がった幹が細い枝々を透かして空に伸びる様は壮観だ
唯
この姿を維持するのは大変な手間隙が掛かる事だ モチノキは樹勢が強く
至るところから芽が
吹いてしまって 枝も太るのが早くなってしまい
木の柔らか味がなくなってしまう
透かしを掛けるのも面倒になって大バサミでがりがりやってしまう そうすると玉散らし風になって
いつしか枝作りのモチノキになってしまっている
それはそれで綺麗なものだが
株立ち独特の風情は失われてしまうのが惜しい
刈り込んでばかりいると
年々隣の枝がくっつき合い森のようになってしまう そうなると余計に
手を入れるのが億劫になり
それが数年を経ると今の姿に成り果てるのだ
それでも
どんどん売れていた頃は気合も入って手入れも楽しかったが
いざ売れないとなると
現金なもので 手入れも手抜きが激しくなった
もっとも これも致し方のないことで
手抜きして遊んでいた訳ではなく 他の儲かりそうな仕事に
集中していたのだから・・ 生産現場はいろいろある
理想としては
いつお客さんが来ても大丈夫なように手入れはきちっとすべきだが
何せ懐余裕が
芳しくないのが辛い 「明日の愛より今日の恋」と言ったところだなあ
8/26(土)曇り一時はれ
挿し木
昨日も曇り 今日も曇り
この先も曇りベースが続くようだ やはりいつもの夏とは違う
東の風が吹いて気温も上がらないので過ごし易い これで近々雨が降ってくれれば申し分ないのだが
この地方では徐々に稲刈りも進みつつある 聞くところによると
今年の稲の出来具合はあまり良くは
ないそうだ 反当りの収量が8俵くらいであるらしい 例年だと9俵を上回るから一割以上は少ない
梅雨が長引いたので日照不足が影響しているのだろうか 稲作農家はやや不安げだ
植木屋は雨が降ってくれれば良いと気楽に言っているが
田圃の人は雨が降って水が溜まっては
稲刈り作業が大幅に困難になる 同じ農家でも望む事は180度違う
今日は挿し木をする 黄金マキ アメリカ白花万作(フォザギラ)など
午後から
友人の同業者のところにムクゲの挿し穂を貰いに行ったが1品種しかなかったので少量で
やめておいた 花も咲いていなくて
友人は赤だと言っていたが蕾のひとつは紫っぽかったので何が
出るか分からない
迷惑メールやウイルスメールが再び増え出した メルアドを替えたせいか一時は少なくなっていたが
ここに来てまた多くなってしまった ひとつひとつ削除して行くのは大変な作業だ それらしい件名も
多いので厄介なものだ 英語のメールも少なくないから
自分のアドが外国のほうまで売り飛ばされて
いるのかと思う
何か上手い対処方法はないものかと考えるが個人ではどうも決定打はなさそうだ
下手なキーワードで規制を掛けても
いざ本物のメールの時は逆効果となってしまう 来たメールを
アドが存在しないかのように
そのままリターンさせるように出来ないものか
8/25(金)曇り
消毒
病虫害防除のための消毒をする 全面散布は7月11日以来だから
一ヵ月半が過ぎてしまった
それでも 病虫害の発生はまだほんの一部で
これは途中で秋芽の伸びているものだけを対象に
500ℓのタンクを一杯だけ掛けたのが効果として表れたのではないかと思っている
今日は曇り空だったので
それほど汗をかかずに済んだのは有難かった 午前8時からタンク7杯を
かけて午後3時半に終了した
現在の植木生産は小物が中心となっているので消毒作業も比較的楽にこなせるようになった
以前は枝物が中心でクスノキやタブノキの高木も生産していたので薬剤の使用料も多かった
更に 栽培面積も借地が5000uあったので
タンク12〜3杯分を散布していた時期もあった
朝早くから夕方暗くなるまでぶっ通しで掛けていたものだ それに比べると今は本当に気楽になった
消毒をした日の夜は何故か気分がハイになる
知らず知らずのうちに薬剤を吸い込んでいるのだろう この年齢になるともう消毒を浴びようがどう
しようが寿命には影響しないのだが
ある篤農家は若い息子さんには絶対に消毒作業はさせないで
いたことがあった 結婚をして子供が出来るまではそうしていたようだった
昔と違って今の農薬はかなり弱く出来ている 使用方法を多少誤っても大事には至らないように
なっているのだろう それでも
恐いのは体内への長年の蓄積だ この影響はまだ充分に解明が
されていないし
本当に深刻な影響が出るのはもっともっと先の話かも知れない
私は若い頃から消毒作業の専属みたいなものであったから
長生きは出来ないかもしれない
もう目は悪くなったし鼻も悪くなった 特に頭は酷いもので
今日の夕御飯のおかずが何であったか
もう思いだせないでいる
8/24(木)晴れ一時曇り
AM 水掛 PM 挿し木他
エンジンポンプから絶え間なく送られてくる水を1インチのホースの先端を右手で御して遠方に
そして足元にと操りながら植木に掛けて行く
畑の水掛は単純な作業だ 畑中ホースを引っ張り回すが
基本的には立ち仕事で変化のない
退屈な作業だ 唯
これが以外と疲れるものなのだ 肉体的にはそれほど大した事はないので
おそらく気疲れがするのだろう 体力より忍耐力が求められる仕事だ
庭先に撒く埃止めの水撒きとは異なり
土の表面の色が変わっただけでは何にもならない
どれだけ地中深く沁み込んだかが問われることになる
一ヵ所に佇んで
これでもかと言うほど撒けば時間だけが過ぎるばかりだ 情に負けてついつい
多目に掛けてしまうのだが 過ぎたるは及ばざるが如し
その兼ね合いが問題だ
必要最小限の量を掛けて それも
今水を掛けなければ枯れたり傷んだししてしまう心配がある
植木にだけ掛けているのだが
本心はあれも掛けたいこれも掛けたい・・
泣いて馬謖を斬る思いで
見て見ぬ振りをしながら焦点を絞る どれもこれもは掛けきれない
雨さえ降ってくれればこんな作業は必要のないことだから尚更に徒労の意識もくすぶり続けて
しかし
これは自然の定めのようなものだから諦観するしかないとの思いが一方では湧く
その時々の物事の流れに何の疑いを持たずに素直に身を委ねた方が過ごし易い
8/23(水)晴れ一時曇り
水掛
朝からもう気温は30度近くになってる 暑いことは暑いのだが
今日は湿度は低いようで蒸暑さが
あまりないのがいい 稲刈りも既に始まっていて
秋の気配が目にも見え出す季節となっている
水掛をしていると不思議に喉は渇かない 他の作業の時は何度も水分を補給するのだが一服の
時間までは水を飲みたいとはあまり思わない 撒いた水が気化して知らず知らずのうちに体内に
吸い込まれるためだろうか
猛暑の夏は畑もからからに乾いて
土が焼けて地下足袋の底からその熱が伝わって不快な思いを
するのだが 今年はそんな兆しもない
第2圃場の南隣にあった牛舎が養豚業者の手に渡り
豚舎が新しく建て替えられている
機械が唸りを上げて 豚もぎゃーぎゃー鳴いて
それだけでも気温が上がりそうだが 時折大声で
何かわめいてる外人が幾人かいて それがまた暑苦しい
中国やらアフリカやら中近東やら
さまざまな地域から出稼ぎに来ている外国人を見ることが多く
なったが ここのはモンゴル人であるらしい
以前
別の豚舎の傍らにあった彼らの宿舎を垣間見た事があるが
その環境は決して良好とは
言えないようだった 食事もおそらくは粗末なもので済ませている事が想像できる
そうやって生活費を切り詰めて稼いだお金を自国の家族に送金しているのだろう
日本人との生活の差は比較すべくもないが
それは単に彼らが貧しい国に生まれただけの違いで
しかない どの国に生まれたかによって
生まれながらにして貧富の差が既にできている
かつて この農場には女性も一人いたようだが
母国を離れて 女が一人でこんな田舎の養豚場で
働くなどは並みの根性では出来ないはずだ
日本人として生まれた 唯それだけで多くの幸せを享受している事の有難さを思う
8/22(火)晴れ
水掛
盂蘭盆が過ぎてはや幾日 涼しい風が吹く日があるかと思えば
寝苦しい夜が続く時もある 季節は
確実に秋に向っているのだけれど
連日の強い日差しに晒されて
畑はとうとう水掛をしなければ
ならなくなってしまった まだ極端な乾きとまではいかないが
今年植えた小さな苗木や移植や根回しを
した植木は水を掛けなければ傷んでしまうところまできた
それでも
例年から比べれば梅雨が長引いたり台風の雨があったりで
今年の場合はまだ深刻な
乾燥状態には至っていないのが救いだ 夏もここまで来たらもうスプリンクラーも出番がないのでは
ないかと思っている
今日は久しぶりの日誌を書いているが
しばらく休んでいるとどうも恥ずかしくて戸惑っている
お盆休みの後 仕事は17日から始めているのだが
この日誌を書き出すタイミングが中々なくて
生来の横着者の怠け癖でずるずると10日以上も休んでしまった
お盆には大勢の方々がお線香をあげに来ていただき有難かった 15日のお寺での施餓鬼法要も
滞りなく済んで
今年のお盆も無事に過ぎて行った まるで夢のような駆足の日々でもあった
上の写真はお盆に親戚から頂いたまっ黒な「でんすけすいか」です 北海道産とのこと
黒と赤でデザインされた立派な箱に入って届けられた
この前 夕方のテレビニュースで
東京のデパートで1玉10,500円で売られていたのを見ていたので
そのスイカが送られて来たのでびっくりしたのだった
こんな高価なスイカなど食べたことがないので
恐れ多くて未だに仏前に供えてある
早く食わないと腐っちまうぞとは思いながら
包丁を入れる勇気が出ずに躊躇っているばかりだ
こんなのを「猫に真珠
豚に小判」と言うのでしょうか^^)
8/11(金)曇り一時晴れ
AM 挿し木 PM 消毒他
曇りベースだったので暑さはあまり感じなかった 風もほどほどにあって
今年の夏は湿度が比較的
低い日が多いので過ごし易いような気がする
ヒイラギ類やサザンカの秋芽に虫がつきだしたので500ℓのタンク一杯を消毒した
前回の消毒より1ヵ月が経過しているので
お盆明けには全面散布をしたいが それまでの繋ぎに
蝕害が目立つものだけを消毒する事とした
さて 明日から一週間近く仕事は休みとなるので
この作業日誌も更新を休みます 我家は今年は
新盆となるため
親類縁者兄弟姉妹が集います ご先祖様も遠い浄土からもどられて賑やかになります
終戦記念日も重なって
八月は何かと故人を偲ぶ日々が続きます サルスベリの蕾も大きくなって
数日のうちに花を咲かせるでしょう この花が風にそよぐ時
陽盛りの葉陰にはいつも懐かしい誰かが
微笑んでいるような気がします 気味悪いですか^^
8/10(木)晴れ
AM 挿し木 PM 消毒他
台風一過で快晴の一日 どっと暑くなる 気温よりも蒸暑さ
これがたまらない
畑に出て見ると
2日間あれだけ降ったのに通路には小さい水溜りがいくつか残っているのみ
これまでかなり乾いていたからどんどん沁み込んでしまったようだ それにしても良い雨だった
今日は鉢物もよく乾いて
夕方の水掛は2時間もかかってしまった 2日間も雨が続いたので水掛は
しなかったが
晴れてはいなくても夏芽が伸びているこの時期の木は水揚げが盛んなので
ハウスの
鉢物はきれいに乾いた
水不足で新芽が萎れてしまっているものも多い 水を掛ければ直に立ち直るのだが
掛けずにおいて
ある限度を越すと新芽は変色して枯れてしまう 昼に見て
夕方まで持たないと思ったものにはすぐに
水を掛けるのだが
出来れば夕方までは掛けたくない 掛けたその木は次の日も他の木より早く乾いて
しまうことになるので作業の一貫性が保てなくなるのだ
ぎりぎりを狙っていると
時には失敗する事もあるので注意深く見ているが微妙なものだ
毎日が晴れならパターンも決まっているから凡その予測がついてミスもないが
今回のように2日間も
ハウスを閉めきっていた時は難しい 今日の朝は鉢の表面がぜんぜん乾いていなかったのだ
昼に見て 新芽が垂れ下がっているものも結構あったが
これ位なら夕方まで大丈夫だと見当をつけて
いたけど そのうちの一鉢がちょっと気になっていた
ぎりぎりだな・・ と感じていたが
忙しさにかまけて放っておいたら
夕方には葉先がすこし灰色に・・
新梢そのものは立ち直るが柔らかい幼葉の葉先は明日には茶色くなってしまうだろう
これからまだ新芽は伸びるし
傷んでもほんの一部なので実害としてはほとんどないが
見通しが
甘かったという点でプロとして情けない気はする
鉢物の乾きは一鉢一鉢みな違うので厄介なもの 木の大小や新芽の伸び具合でも違うし
根の張り
具合や鉢の材質でも変わってくる 同じハウス内であっても場所により乾き方が異なるしさまざまだ
完璧な水掛が出来れば植木屋も一人前だと思うが
鉢物に関しては私はまだまだ半人前だ
職人世界は死ぬまで修行だと言う 確かに
植木のうの字くらいしかまだ分かってはいない
8/9(水)雨
雨で休み
今朝も目覚めると既に大降りとなっていた 昨日よりも更に雨量は多くなっている
何もこんなに一度に降らずに
三度くらいに分散してくれれば・・
などといつものことを思う
10時過ぎに友人の同業者が遊びに来てお茶をすすっているともうお昼 一旦は帰ろうとした彼だが
御飯ができたよの声に当然のように「いただきます」
何の話をしたと言うでなく
結局は3時前までだらだらとしてお開きとなった
それでも
この時期に2日続けて休めるなんて滅多にないことで気分は癒された もっとも
身体の方は
脱力感でかえって疲れを感じさせる結果となっている 休日はいつも疲れる
8/8(火)雨
雨で休み
台風7号の影響で終日の雨となった この時期に雨が降ってくれるのは本当にありがたい
最後の雨から一週間が過ぎていたから大分畑は乾いていたので
そろそろスプリンクラーを出そうかと
考えていた矢先であった これでまた一週間ほどは水掛を先延ばしできるので
その間に別の作業が
進むことも考えると
雨が降ると降らないとでは単に水掛の手間が削減できるだけではなく
畑全体を
平均して濡らしてくれるのでその効果は計り知れない位のものとなる おそらく
この雨で夏芽が大きく
伸びるに違いない(雑草も生えたり育ったりの反面もあるが・・)
台風はごく小さい上に次第に衰弱しているようで
風による被害はなさそうなのは何よりだ 雨だけ
降ってくれるのならば こんな台風はいつでも歓迎だ
ハウスに入って雑草抜きや施肥など細々の作業をと思ったが
今日は力が抜けてしまって完全休養と
する
8/7(月)晴れ
挿し木
マキの手入れが一段落して
今日は挿し木作業に替わった マキはもう少し残っているが秋になってから
手入れするか 来年までそのままで置くか思案中 来年春の芽吹きまでに売れる見込みがあれば
刈りこみを掛けずにこのままで置いた方が見栄えが良いのでそうする事とした
何事にも飽きっぽい性格の私はマキの刈込みにも嫌気がさしてきた
昨日の午後は部落の納涼会があって参加したが
出席者は全世帯の半分ほどでしかなかった
夏休みで出かけている家族が多いのかもしれない
冷房の効いている部屋でビールを少し飲んだだけで眠くなってしまった
外はぎんぎらの真夏の太陽が頂点にあって
普段ならその下でごそごそとうごめいているのだが
まるで別世界にいるようで申し訳ないような心持でいたりした どっちに居るのがホントの自分であるか
などと問うつもりもないが
肉体と精神が分離できるのならばと思っただけだ
8/6(日)晴れ
AM マキの刈りこみ PM 休み
植木屋は浮気屋だと一部で揶揄されたことがありました 農業の中でも植木栽培は異端であり
他所のお宅の植木も買うのだから商売としての位置づけも半分あったから
植木が純粋な農産物で
あるとするには異論が出そうだ
一般に植木屋と言えば個人のお宅の庭を手入れしているのがイメージとしてある あるいは庭造りを
専門としたり 公共の植栽工事やその管理をしたり
庭公園樹の問屋さん然り そして 我々植木生産に
携わる者まで全部ひっくるめて植木屋さんで通っている
植木栽培以外は純然としたサービス業であったり建設関連業であったりする
そんな訳で
植木に携わる農家の人は食物を生産する他の農家の人とは考え方や行動様式が大きく
異なっていて それはすこぶる商業的である
例えば 1本の植木があり
この植木をどうやって高い値段で売ろうかと考える 付加価値を持たせたら
どうかと考えて枝造りにしたりする あるいは
地方地域の特性を見極めて全国へその販路を拡張して
ゆく 多くの仲間とネットワークを組み 情報を共有し
それぞれの役割を分担する形で植木の流通を
円滑にし拡大して行く
他の農産物の流通パターンとは違って
植木は複雑と言うより決まった形がない いくつもいくつも
業者の手を経て消費者に届くこともあれば
生産者からダイレクトに それもかなり遠方であってさえ
末端の消費者に直接届けられる事もある 逆に
同じ町内であっても 目の前の畑に栽培されている
植木であっても直接の仕入れが難しく
一旦は流通業者の手を経てからでないと買えない物もある
植木が農産物であるとしても
それは極めて特殊な品目の類に入るだろう 販売ルートが確立して
いなかったからこそ個々人の才覚や人一倍の努力が試される形態となっていた
商売としての意識を強く持っていればこそ何事にも興味を示し
常に世の中の動きや時代感覚を
研ぎ澄ましていることが求められていたのだと思う 植木屋には進取の気性も要求されていて
そんな植木屋の精神が
それまでの農業者のイメージから乖離していることや
植木屋になる人が
一見軽薄そうであったり狡猾そうなイメージがあって
それらを指して「植木屋は浮気屋」などとの
韻をふんだ冷やかしとも批判ともつかない冗談として言われたのだろうか
今でもそんなイメージが植木屋にはあるのだろうか どうだろう
8/5(土)晴れ
マキの刈込み
上の2枚の写真は園芸種のアサガオではなく
畑に雑草として普通に生えているものです(ヒルガオ?)
アサガオの原種みたいなものだろうと思いますが
シンプルで綺麗なものです
植木に絡みついて あっという間に覆ってしまいますので
見つけ次第取り払っていますが
少しもったいない感じがしますが
商売上割り切るしかありません
母子草という雑草がありますが
毎度除草剤を掛けているせいか
最近はめっきり減ってしまったようです
銀ビロードの葉が美しく
そこに黄色い花を付ける姿が名前とともに愛らしい一年生雑草です
除草剤を掛けていると
時折発見するのでそこだけは残したりしているのですが年々減っています
雑草の中にも良く見ると美しい花を咲かせる種類が少なくありません 以前から見ると雑草の種類が
大きく変化していることが分かります
野の花は可憐で素晴らしいと思いますが
交配された園芸種のハデな花やネオンの夜に咲く花には
棘や毒がありますので お気をつけ下さい
8/4(金)晴れ
マキの手入れ
今日は流石に気温が上がって暑かった それでもまだねを上げるほどではない 案外からっとしている
昼休みは少し長めで1:30まで この間20〜30分ほど昼寝をするのが恒常化してきた
1:30から午後の仕事を始めると今度は3:00のお茶の時間までがずいぶん短く感じる
夕方は目一杯まで働く 7時10分前くらいになるともう暗くなる 夕方は片付けから何からいろいろあり
分単位で計算して動いている
いつだったか 急な仕事が入ってしまい
夜の8時過ぎまでハウスの中を水掛したことがあった
真っ暗の中を鉢物に水をやる それでも
何処に何があるか 個々の鉢の乾き具合までほぼ把握して
いるので問題はなかった
それでもやっぱり精神的には遠慮したい時間帯だ 屋外の作業はやはり陽のある時に済ませたい
農機具販売店に勤める近隣の人が
午後7時に伺うと連絡があって待っていたら
来たのは何と8時半を
回っていた 稲刈りの農繁期を前にとても忙しくなっているのだと言う
勤め人さんでも忙しい人は多い みんな良く働いている こんなに働いているのは自分だけかとついつい
思いがちだが
世の中そんなに甘くはないと言ったところだろうか
8/3(木)晴れ
マキの手入れ
気温は30℃には達していないのでそれほど暑さは感じない 今年の夏はどうやら猛暑にはならずに
済むのではないかと そんな気がする
木の高いところにいると南よりの海風が心地良いし
定期的な水分補給も今日は必要がなかった
昨日見た同じ風景を見ても
今日は何の感慨もないから不思議だ きっと人間は慣れてしまうのだろう
それだけ人間は贅沢であり欲が深い存在であるのかもしれない
先日 バナナの話題を書いたが
今日もまたバナナがお茶に出された 大きくて立派なものなのだが
価格はスーパーで50円程度であるらしい 自然もので滋養食品であり嫌う人のあまりない万人向け
の果物が今はこんなに安く買える 一個100円する化学物質入りの菓子パンよりもどれほど良いか
分からない
20数年前になろうか 初めて韓国を旅行した時
素晴らしい現地の女性のガイドさんにめぐり会った
50代半ばと見られるそのガイドさんは日本語が完璧だった 完璧と言うよりは
我々が知らない難しい
日本語を自在に操るほどの達人で
日本の事情にも詳しい人だった
何でも
昔父親が早稲田大学に留学していた事があったというから
日本に縁の深い人なのだろう
自国愛の強い人のようで
古代から朝鮮半島を通じてさまざまな事物が日本に渡った 鉄や陶磁器など
の機器からいろいろな技術や思想まで
あらゆる物が朝鮮経由でありすべての歴史が日本より古いと
自慢げであった
そんなガイドさんがいつか
日本からのある団体をお世話したのだそうだ ステータスのある先生方で
あったようで
ガイドさんは例によって韓国の自慢や歴史的優位性を延々としゃべったそうだ
お客さんはみんなにこにこして聞いていたのだそうだが
そんな中 ある日本人の一人が そうして
朝鮮半島から入ってきたものを
日本ではちゃんとひとつの文化として育て上げている それが日本人の
偉いところなんだよと教えてくれたそうだ
仏教の渡来から始まって日本にはさまざまな文化が生まれた 外国にもよく知られた茶道や華道
書や絵画や詩歌
武道に舞踊 植木も関係する日本庭園・・ 日本は世界に冠たる文化国家だと思うが
その原形の多くが外国から入って来たものだ
ガイドの仕事をしていて
人に接する事で時にはそんな有益な知識を与えられるのが喜びのひとつだと
話していたのを思い出す
そのガイドさんが日本に行く度にお土産として買って帰るのがバナナだったそうだ
高い関税が掛けられて
韓国ではバナナがとても高くて買えなかった頃
日本では何とも安かったと・・
今ではあまり喜ばれもしないバナナ しかしたまに食べるとこんなにも美味い
バナナが今1本500円したら高級品として輝いて見えるだろうし
もっと美味しく感じるに違いない
8/2(水)曇り後晴れ
槙の手入れ
5〜6月の新緑の頃に毎年思うのだが
槙の新緑はことのほか美しい
その若葉も成長が止まり緑も深まって一人前になろうとするこの時期に刈込みを掛ける
まだまだ瑞々しいその葉が幾千万あつまってひと枝となる 水分を十二分に含んでいるから一本の
枝は普段より垂れ加減だ
ザクザクとハサミを入れると
その枝が素直に反応して微妙に浮き上がってくるのが分かる
葉先がくっつき合っていた玉作りの枝々がすっきりと割れて
造形樹本来の美しさだ浮かび上がってくる
背の高い木を手入れしている 今日はクレーンの先端に取り付けたゴンドラに乗っての作業だ
普段は地べたに這いつくばってうごめいている毎日だが
こうして高所から俯瞰する風景は新鮮さと共に
小さな感動のようなものまで湧いてくる
以外と狭いのだ 隣近所の屋根屋根が軒を並べていて
郵便局 ガソリンスタンドもすぐそこに見える
数百メートルの移動でも自転車を使ってしまう今日この頃だが
何とその距離は近いことか
こんな狭い範囲で人間はあくせくとうごめいている 家々の屋根の下ではそれぞれの生活があり
周囲の人々との連携があって暮らしている
確かな暮らしはあるのだが
何と目先しか見えない暮らし振りなのだろう
そんな感じを抱かせるゴンドラの一日だった
8/1(火)曇り
槙の手入れ
昨日以上に今日は涼しい 冷房の利いた室内にいるような感じだ 田圃の稲は真夏の日差しを欲して
いるようだが この陽気では所在ないに違いない
例年だとこの地方ではお盆明けには稲刈りが始まる 八月に入って
そんな季節がもうすぐだ
飽食の時代と言われて久しいし 便利な世の中となって
インターネットのモールには実にさまざまな
普段はなかなか口に出来ないようなグルメが並べられている 毎日のようにPOPメールが配信されて
くるが
「送料無料」とか「今だけ半額」とかの文字に私は弱い
そして
全国から集まる珠玉のような名産品についつい触手を伸ばしてしまう事もある
取り寄せて見ると確かに品質は良いし味も上級なのが多い しかし
何と言っても値段が割高だ
単位価格自体はリーズナブルになっているのだが
問題はその価格に対しての「量」だ 量が少ない
高級品ということなのだろうが
田舎の人間にはその価値を正当に評価するのは難しい
だからこれまでにリピート客になった事は一度もない
今日の3時の一服にはバナナが出た バナナが高級品であったのはいつ頃までであったろうか
貧乏だった事もあるが
私が小学校低学年の頃はまだまだで
遠足の時くらいのものであったろうと思う
バナナの思い出と言えば 子供の頃のある日の夕方
母親の買物について行った八百屋には幾房の
美味しそうなバナナが特等席に飾られていて
裸電球に照らされて黄金色に光っているように見えた
貧乏人には縁のない高根の花の果物だったので現実味はなかった
何の風の吹き回しだったのだろう 母はそのバナナを一本もぎ取り無言で私に手渡した
他の家族には内緒だよと
暗黙の了解が自然に成立したかのような一瞬だった
八百屋の横の路地の暗がりで一本のバナナをむさぼるように喰った
あの時の味はどんなだったのだろう 今はまったく思い出せない
美味しかったとか嬉しかったとか そういう記憶より
あの光景を思い出す時 何故か悲しみに近い感情が
いつも湧き起こってくるのだ
7/31(月)晴れ
槙の手入れ
梅雨が明けたので本来はがんがん来るところだが
北東の涼風が吹いて真夏の暑さはない 屋外の
仕事には有難いが この状況も数日のもので
その後は気温も平年並みに上がるようだ
槙の木の刈込みをする 槙の刈込みは千葉では3月がベストだが
その頃はさまざまな作業が重なり
出荷も最盛期のため到底マキの手入れまでは手が回らない だから
千葉の生産者でこの作業を
春先にしているのは余程暇がある人以外はまずいない
夏場に刈込みをする人は結構いる 出荷がなく比較的暇な時期なのと
庭のマキなどはお盆を前に
綺麗にしておこうとの意識も働いて
一般の家庭なども植木屋さんに依頼する事が多い
ただし
この時期に刈り込むと秋口に掛けて再び切り口から新しい芽が吹き出てしまう この芽が
出揃うとそれはそれで綺麗だが
冬場に寒気が厳しい年はこの秋芽が傷んでしまう事がある
一般家庭なら少し我慢すれば5月には新芽が出て回復してしまうのだが
商売としては春の出荷時期
に葉先が寒気や霜で茶色く傷んでしまっていたのでは困るのだ 従って
完成品で来春の出荷を予定
しているマキは刈込まないのが普通である
未完成の木は芽数を殖やす意味で夏場に刈り込むのは理に適っているし
マキの木の仕立ても
この季節が適期だ
暖地ではマキの刈りこみ手入れは10〜11月頃にするのも悪くはない この時期なら新たな芽吹きも
ないし
次年の夏近くまでは綺麗に整った姿を見ていられる
7/30(日)晴れ
左上の写真は斑入りのツバキです ツバキの葉は濃い緑で暗い感じだが斑入り種はこの季節には
明るく爽やかな印象を受ける とても綺麗で良いのだが
商売としては育ちが遅くて作り難いので
割りに合わないので生産はやめてしまった
右上の写真は今年の春に植えたツバキとサザンカの苗木です 寒冷紗の中に6条に植えてあります
寒冷紗を掛けるのは害虫から守るためと除草剤が掛からないようにするため
そして若干の日除けの
意味があります 草取りは寒冷紗を外して手作業でします
今日の作業は挿し木 ポートワイン 斑入りウツギ
など まだ新梢が伸びていて柔らかい樹種が多く
従って挿し木作業も遅々としている 少しづつ
少しづつだ
今日梅雨明けとなった 珍しく北東風が吹き涼しいくらいだった 昨夜は一時的だったが雨があり
雨量もほどほどあった 水掛の手間が一回分省けて何より助かる 夏の雨は「値千金」を実感する
7/29(土)晴れ一時曇り
花木の鉢替え他
事実上は梅雨が明けているのだろうと思っている 気象庁は天気図の「形」にこだわるから発表は
まだしていない 雨が降らなければ梅雨ではないと一人考えているから
今年の梅雨は去る25日で
終わった事にしよう
花木の鉢替えと草を取ったりハウスまわりの仕事をしたりで雑用の多い一日であった
夕方近くに自動車のセールスさんが訪ねてきた 乗用車の買い替えを勧めるのだが
セールスさんも
ヒトを見て商売をした方が良いよ この私が乗用車なんぞ買える身分に見えるのだろうか^^
おそらく彼は私より我家の乗用車を見ていたらしいのだ 相当なボロ車に思えたのだろうが
これは
平成4年産だからまだ14歳だし
走行距離も3万6千kmで
やっと調子が上がってきたところなのだ
去年の夏はエアコンが再び故障してしまって修理費も高くついたがそれ以外は絶好調だ
車が売れなくて困っているとセールスは言う トヨタは景気が良さそうじゃないかと私
トヨタは良くても販売会社はダメだとセールスマン 何でも輸出や現地生産は伸びているが肝心の
国内がおもわしくないとか それも
景気の回復で都市部はそこそこだが
田舎の売行きがさっぱりだと
の事 なるほど
いろいろありだな 格差社会がここにも表れている
田舎の植木屋が乗用車なんぞいらないのだが
時代が時代だからこれもしょうがないと言えばそうだ
ディーゼルの排ガス規制が強まって
昨年は20年使ったトラックを無理して買い換えた
こんな田舎にまで都市部と同じ規制を掛けるのは不平等だと思うのだが
これも 何が正しいかで
世の中が動いている訳ではない証拠のひとつなのだろう
権力の弱い者泣かせに若干の抵抗を企てたが
長いものには巻かれろが身上の私だった^^;
と言う訳で
乗用車はとても買えませんと丁重にご説明申し上げたのだった
7/28(金)曇り一時晴れ
ポット用土作り 花木のポット替え
午前中は蒸暑い陽気で
バックホーを操作しているだけでも汗が流れてくる
鉢物の用土を作る 赤土をベースに5種類ほどの資材を混ぜ込んでバックホーで撹拌する
ベースとなる赤土は大事で
これは土建業者にダンプで運んでもらうのだが
その都度品質が様々で
一定しない その時々に採取する山が変わるので質の良い時もあれば悪い時もある
粘土質が混入していたり山土のようなザラついた土質の時もある その時の土の性質によって
混合する材料の割合を少しづつ変えている
今日の土は近来になく良質でさらさらとして水捌けの良さそうな土であった こんなのが容器栽培用の
土としては最高だと思う 畑に入れ込む露地栽培用の土なら少々粘り気があっても問題ないのだが
鉢物用の土はその良否が大きくものをいうことになる
業者さんにはいつも念を押すのだが
向こうも商売だから「良いのがあるよ」と注文する度に答える
で
持って来てもらうとろくなもんじゃなかったり・・ そんな事が多い
今日のような良質の土が出た時に
本来なら大量にストックしておけば良いのだが 置き場所が
ないのが残念だ 畑は目一杯利用しているので多目的に利用できるスペースの確保となると中々
難しいのが現状だ
久しぶりに今日はクレーンとバックホーを使った 両方とも一ヶ月間も車庫に入ったきりで動いては
いなかった 農家の機械類は得てしてこんなもので
季節的に大いに繁閑がある
稲作農家の田植え機やコンバインのように一年のうちで一週間しか使わないといった極端な例も
あるが
それに比べれば植木屋の機械は稼働時間が多い方だと思うが
それでも一ヶ月も動いて
いなかった事に驚いた
機械も毎日のように使えば安いものだが時々しか使わないのでは償却率は大きくなってしまう
リースに頼った方が安上がりなのだが
ちょっとした作業で必要となるといった使用方法が圧倒的に
多いのが実状なので単純な計算では中々正解が出ないように思う
農機具は丁寧に使って長い年月を掛けて元を取るしかなさそうだ
7/27(木)曇り後晴れ
AM コニファーの定植 PM サルスベリの枝下ろし
昨日みたいに晴れて暑かったらとてもスコップを持つ気がしないと思うが
今日の午前中は曇って
気温もそれほど高くなかったのでコニファーのポット苗を定植する事とした
ゴールドコーンとセンチネルの2種類で50cmほどのもの 来年の2月頃までポットで育てようと
思っていたが
根がポット内に張り詰めてしまって夏場の成長期でも伸張が期待できなくなったので
畑に下ろす事にした
7/26(水)晴れ
サルスベリの枝下ろし
朝からすっきりと晴れて
梅雨が明けたかのような青空が一日中続いた
久しぶりに真夏の暑さを感じて
これまではじめじめしながらも比較的涼しい気候だったので
早く
からっとした夏らしい明るい陽射しをと思っていたのがあさはかだった事に気づかされた
春にポット苗を植えたサルスベリの下枝を払い落とす作業をする サルスベリは生育が旺盛で
すでに1,5mの高さに成長している 小さいうちは下枝も大きく横に張り出してしまうため
これを
切り落として成長力が上部に集中するようにする
枝打ちをする前は枝が込み合っていたが
かなり思い切って枝を抜くのでさっぱりする 夏向きだ
時々日陰に飛び込んで小休止して水分補給に心がける そうしないと身体がもたない
夕方はだいぶ日が詰まってきた 午後七時を過ぎると暗くなる まだ梅雨が明けてないというに
それもそのはず
夏至は既に1ヵ月以上前のことだったから
それだけ日が短くなっているのだ
どこやら秋の気配もそこはかとない 田圃の稲穂も出揃った
7/25(火)小雨後曇り
ポット苗への施肥他
午前中は小雨が降ったり止んだりした 朝のうちに挿し木を少しして
その後はポットの苗木に
化成肥料を施す作業をする
7/24(月)曇り
挿し木
黄金イボタ アキシラリス マダムブライト
を挿し木する
上の写真は夏の花ムクゲ フヨウなどと同じアオイ科の落葉低木 普段は目立たない存在だが
この季節に美しい花を咲かせる 花は一日だけ開いて落ちてしまうが多花性で次々と咲き続ける
さまざまな花色があり
八重や唐子のような花形のものもあって楽しい
7/23(日)雨後曇り
挿し木
10時頃まで雨だったので午前中は挿し木用土を作り
午後から挿し木をする
サニーフォレスト ヒペリカム プリペット を挿す
7/22(土)曇り
刈込み
学校も夏休みに入ったのに
こんな天気が続く毎日では子供たちも所在ないに相違ない
今日も夏の太陽は隠れたままで気温も例年よりかなり低い 外で仕事をする分には涼しくて身体も
楽で助かるのだが 一体今はどの季節だか分からなくなる
その季節にはその季節の本来の陽気が似合うし
世の中の動きもスムーズに行くようだ
フイリヒイラギとフイリイボタの刈込み作業をする いずれも列植されていて枝葉が込み合ってしまって
隣の木の枝との境が分からなくなってしまっている イボタは特に成長が早いのでひと芽伸びると
50〜60cmはあっという間 そんな訳で刈込みと言うよりぶった切ると表現した方が適切なくらいに
ばさばさと刈る 育ちが良ければその分根も荒れる事になるので
根回しや移植も必要になるし
短期の年数で換金できる反面
売り時を逃すと大きくなり過ぎて販売に適さなくなってしまう
育ちが早い木はそのところを上手く回転できれば生産効率は抜群に良くなるのだが・・
7/21(金)雨
雨で仕事は休み
天気予報がはずれて
昨夜からの雨がずっと続いてしまった 午前中くらいは仕事が出来るだろうとの
計算でいたが強弱取り混ぜての雨はほぼ一日降ってしまった
清算に何軒か伺ったり買物に出たり義兄が来たりして
雨の日には雨の日のパターンがあったりする
雨になれば誰にも遠慮なく休めるし
言わば農家の公休日でもある 雨が降らない限り何かしらの
仕事があるものだからまず休む事は考えられない 雨降りが唯一心身ともに開放される時間なのだが
その時はその時で社会の中で住む以上はそれなりの役割や義務を果たさなければならない事もある
そんな社会性をあまり持ち合わせていないのが自分で
世事が生理的に嫌で性に合わないようだ
それに比べて畑はすっきりとしていて良い 植物にはややこしい喧騒がないから良い
7/20(木)曇り
コニファーの刈込み
曇り空で珍しく風も吹いたので涼しい日和となった 夏がこんな毎日なら快適に過ごせるのにと思わせる
先日は35℃近くにもなったから
それに比べると天国と地獄ほどの違いが判るような気がしてくる
二日間も雨が降り続いたから畑はたっぷりと水を吸い込んでいる 作業通路は水溜りがいくつも出来て
今日一日では水が引かなかった
実質二日半ほど休んでしまったが
畑に出るとやはりここが一番落ち着くような気がしている
休んでいると時間の経過が無意に早いように感じてしまうのだが
畑での作業は結果がはっきりと
目に見えるのが何より嬉しいし
その成果が着実に時間を推し進めている事の実感が湧いてくる
それは若い頃からいつもいつも感じていた事で
自分がつくづく野の人であることを思う
高い松の天辺ではホオジロがよく鳴く その囀りは「一筆啓上仕り候」と聞こえるのだそうだ
「長兵衛 忠兵衛 長忠兵衛」はメジロ 「ホーホケキョ」のウグイスは夏でも鳴いている
第1圃場の近くには荒れた畑が藪になっているところがあるので彼らの格好の棲みかになっている
ともすれば単調な作業に倦みがちな軟な心を
暫しの慰めとばかりにひと節歌っては去ってゆく
7/19(水)雨
雨で仕事は休み
昼は国道沿いのラーメン屋に入った 新しく出来たお店・・
と言っても 以前からラーメン屋だったのだが
経営が代わり店名も変わって最近オープンしたようだ 前のもチェーン店で今度のもチェーン店だ
店構えも装飾も何も変わらず
メニューのみ変わっただけでドンブリも前の店の名前がそのままで驚いた
美味しいお店とそうでないとことの違いは何となく雰囲気で分かるものだ
メニューの写真も冴えないので嫌な予感がしたのだけれど「塩バター」を注文してみた
運ばれてきたラーメンは思ったとおり精彩がなかった モヤシが載って丸く刻んだ白いネギが掛けてあり
端っこにバターのスライスが置いてあるだけで他の具はない 全体が白っぽく食欲をそそる彩りがない
スープものっぺりしていて締りがないし
旨味もなければこれと言った特徴もない
私は食通でもなければ食道楽でもないが
それでもこれはいただけないと思った これで650円だ
それでも 昼時でありオープン間もないこともあり
お客さんはそこそこ入っていた
前のお店もお世辞にも味が良いとは言えなかったが
今度のはその上を行く これでは次第に客足も
遠くなるのではないかと思えてしまう
私は気が進まなかったが相棒が入ってみようと言ったので
あまりこだわりのない自分はついつい
後に続いてしまいました お金を出して不味いものを食った時ほど情けないことはないですね
という訳で お口直しに写真を2枚載せました
左写真は現在の田圃の様子です 珍しくもない景色ですが
今の私には心安らぐ風景です 最近
何でもないような日常の事物がとても感動的に思えたりします
右写真は一才ニワザクラの果実です とても甘いので生食が一番美味しいです
7/18(火)雨
雨で仕事は休み
期待をしていないと雨は来るようだ 梅雨前線が東北地方まで北上したので
このまま梅雨は去って
行くのだろうと思っていた 週間予報も曇りやせいぜい小雨マークだったから半分は諦めていたのだ
昨夜から降り始めた雨が今日も終日続いて
雨量もかなりのものになった 乾き気味だった畑も
十二分に潤って余りある
予報では明日も雨だと言う 降り始めると際限がない 一度にこんなにはいらないのだけれど・・
この雨が一週間置きに3回に分けて降ってくれれば有難いのだが
自然はどうも気が利かないようだ
またまた自然に文句たらたらだ 降らなければ降らないで
降ったら降ったで不平不満を吐いている
それでも 今年も順調な梅雨であった 期間中
上手い具合に降ってくれたから一度も水掛をしないで
済んだのは幸運だった
これだけ降ってくれたら
後はいつ梅雨が明けても良しとしよう これ以上は贅沢と言うもの
午前中はいろいろと家の用事 午後からはお客さんの家にお中元を持って行ったり集金をしたりと
雨降りでもなかなかゆっくりはできなかった
久しぶりに親方の家におじゃましたら見知らぬ青年がいた 私の顔を見てニコニコしているではないか
えーと 誰だっけ 見覚えもなし・・
と考えていても分からない それもそのはず
実は台湾から来ている
研修生とのことだった まだ二十歳の若者だ 日本語はまるっきり分からない 辞書を片手に単語を
ひとつふたつと並べている 英単語も織り交ぜて身振り手振りで
それでも何とか意思は通じるものだ
台湾での家業が園芸関係なので
日本の植木の技術の習得を目的にやって来たようだ
昨今
中国に植木が沢山輸出されている 台湾にも入っているはずだ 植木屋の世界も遅まきながら
ささやかな国際化が始まったのだろうか
何はともあれ
日本の植木や庭園文化が世界に少しでも広がりを見せているのは嬉しい事だ
7/17(月)曇り時々小雨
コニファーの刈込み
どんよりと曇って暑さはない 時折
まっ黒な雲が通り過ぎて小雨を落として行く 10時頃に一時的に
強くなりだしたので一旦は家に戻ったが直に止んでしまう
午後4時前に再び雨が本調子になったので帰宅したがまた断続的となってしまった
雨が欲しいがまとまる気配がない 明日も予報は雨だが梅雨時はくるくる変わるから当てにならない
今日は国民の祝日「海の日」だそうだ 毎年7月の第3月曜日がそれにあたる 「成人の日」も人間の
都合で変えられた 合理的と言えば合理的だが根拠も意味合いもより曖昧になった
世の中は3連休らしい 定期的な休日がないこちらにとってはどうでも良い話だが・・
休みになると東京や埼玉や神奈川のナンバーをつけた車をよく見かける 九十九里の海に行楽に
来るのだろうが
こんな何もないド田舎の何処が良いのだろうか
何処かに行きたいなんて私はあまり思わない 何処も同じようなものだろうから
ただ
仕事なんてやめて一日中ボケッとしていたいとは思う 仕事が嫌いな私は毎日仕事ばかりだ
ずっと前
阿部公房の「砂の女」を読んだ 蟻地獄のような場所で毎日毎日ただ砂を掻き揚げるだけの
無意味な仕事に汗を流す やめれば砂に呑み込まれてしまう 良いも悪いもない 与えられた環境の
中でひたすら現実に立ち向かうだけだ
生きている意味を探ろうとする者がいる 意味があるから生きているのか
生きているから意味が生まれるのか
7/16(日)曇り
コニファーの刈込み
晴れると曇るとでは
これほどの差があるものかと思わせるほど今日の曇り空は過ごしやすい
コニファーの刈込みが続くが
手間が掛かるのはエメラルドで
これは葉が細かく密生しているので
樹形全体を刈込んで整えることが必要だ ちょっとでも飛び出した枝があると目立ってしまう事になる
逆に枝葉が疎らで粗い樹種は多少粗雑な刈込みでもアラが見えない
人間が手を掛けなくても自然に樹形が良くなるのはエレガンテシマで
ほとんど刈込む必要がない
樹勢が強いのでコニファーは休む事なく伸び続けている これから夏の間も水分さえ補給してやれば
秋までには驚くほどの成長を見せる
夕方
ハウス内の消毒 ダーズバン ダコニール アドマイヤー
7/15(土)晴れ後曇り
コニファーの刈込み
午前中のじとっとした暑さはこたえた 刈りこみバサミを動かしているだけの軽作業なのに
全身濡れネズミ状態に陥った 唇が乾いてきて
少し動いては水分を補給する
梅雨が明けたかのような容赦のない太陽の直射が脳天にまで響く
さすがに
この暑さでは昼休みを利用しての鉢物への水掛も出来ない 昼休憩を長く取って
午後1時半まで休む その分
夕方の水掛は目いっぱいになる 薄暗くなるまでたっぷりかかる
7/14(金)晴れ後曇り
AM 除草剤散布 PM コニファーの刈込み
今日の午前中は強烈な暑さで流石に参った 少し動くと汗がだらだらだらだらととめどない
この暑さで風がないものだからたまらない 何で夏は真冬のような冷たい風が吹かないんだと
支離滅裂な思考をするのも暑さのせいと
今日も天気に文句たらたらだ
そんなこんなで
やっとの思いで午前中に除草剤を撒き終えた
消毒と除草剤を終えると一段落ついた感じで気分もほっとして開放される
いろいろと仕事は残っているのだが
緊急性はやや低いので無理のない範囲でこなしていけばいい
梅雨ももう少し先まで延ばせたいが
どうやら終焉が見えてきた 上がるのなら最後にどかっと降って
明けて欲しいところだ
梅雨が明ければ今年も水掛が待っている 毎日これに忙殺されるようになると他の仕事の多くは
制限されてしまうので
梅雨が終わるまでにどれだけ作業を進められるかが勝負となる
まとまった雨が降ってから一週間になる そろそろひと雨欲しいところだ
7/13(木)晴れたり曇ったり
除草剤散布
久しぶりに晴れて暑い 風がなくその分も暑いが
除草剤を散布するには好都合だ
他の仕事にかまけている間に雑草は驚くほど
大きく育ってしまった
小さいうちに掛けよう掛けようといつも思うが
生来の怠け癖もあって ついつい先延ばししてしまう
小さな植木の中に大きな草が生えているので
植木の葉に掛からないように慎重に丁寧に
散布するので時間もかかる
動噴の圧力を最低にして エンジンも最小回転で
トコトコトコトコと一日中回っている
薬液タンクの容量は300リットルのもので
一回の除草で2杯必要になる
消毒の時はマスクを使用するのだが
除草剤の時は掛けない 地表近くにノズルがあるので
作業している人間に掛かる事は滅多にないのだが
それでも 細かい霧なのでちょっとの風向きや
噴口の動きの変化で霧状の薬液が舞い上がり
独特の臭気がすることがある
こんな時は 恐らく
薬剤を吸い込んでしまっているのだろうと思う
殺虫剤や殺菌剤ではないから大丈夫だろうと今までは思っていた
ところが 最近の新聞の記事で
この除草剤の成分とアルツハイマー病との因果関係が指摘されて
いたではないか
そー言えば・・ 最近は物忘れが激しいし
人の名前が出てこなくなった くぅ〜;;
7/12(水)曇り
コニファーの刈込み
エメラルド エレガンテシマ コルムナリス
などの刈込み手入れをする
エレガンテシマはそれほど型崩れしないので楽だが
エメラルドは放任すると葉張りが強くなって
しまうので少し多目に刈込まなければならないので手間が掛かる
1,2m以下の小さいものなら
真上から覗き込むようにして刈込みができるのだが
それ以上になると
円錐状の形のものを横から刈込まなければならないのでとてもやり難くなってしまう
細かい枝葉なので刈込みバサミ自体は良く切れる さくさくと小気味良くて快調だ ただ
数が数だけに
一日中単調な作業を強いられるので根気がいる
昨日まだ消毒したばかりなので表面を刈込んでしまうのは勿体ないのだが
作業の手順としては
仕方がないと割り切るしかない
秋の出荷まで2ヶ月ほどだから
それまでには夏芽が出揃って美しい姿になってくれるだろう
7/11(火)晴れ後曇り
消毒
4〜5日天候が持つようなので消毒をした 各畑を全面散布する
前回は5月下旬だったから
少し間が空き過ぎて虫が幾分付いている やはり
1ヵ月が限度だ
朝7時半から作業を開始したのだが
動噴が古いので圧力が弱く
予定より大幅に時間をくってしまって
終了は4時半になってしまった 使用薬剤 カルホス乳剤 ダイファー水和剤 3500リットル
カルホスは800倍 ダイファーは500倍 各希釈
7/10(月)曇り
刈込み
それほどの蒸暑さはないが
風がもう少し吹いてくれれば過ごしやすいのだが・・
気温が高くなってくると風の吹く日が少なくなる 寒い時節はこれでもかと言ったほど冷たい風が
続く事が多いのだが・・ またまた自然に文句を言う形になってしまったが
それにしても皮肉な話だ
今日も斑入りヒイラギを刈込む作業 畑も3か所にまたがる 本当なら同種類は同じ畑にまとまって
栽培されていた方が管理はし易い 手入れにしろ消毒にしろ掘り取りにしろ同じ畑にあった方が
何かと都合が良い しかし
現実はなかなかそうはいかない 何度も書くようになるが
野菜と違って
短期間で収穫(出荷)が終わってしまう訳ではなく
1か所でも出荷が数年にまたがってしまう事も
あるので畑のローテーションが難しくなる 結果として
細切れに空いた場所に苗木を植えつける形と
なるので ひとつの畑にさまざまな種類が入り
同じ種類でも他の畑に分散される事になってしまう
加えて
品種数が多くなればなるほど畑の中はごちゃごちゃしてまとまりがなくなり
管理が大変になる
パソコンで言えばファイルの断片化だが
機械ならデフラグを掛ければ簡単に集約してしまうけど
現実の畑では思うにまかせない
下手に(無理に)統制を取っても逆効果になりかねない事もあり
何が効率的かはそれぞれの様々な
状況により変わってくるものだと思う
7/9(日)曇り
AM 挿し木 PM 斑入りヒイラギの刈込み
ツバキやサザンカが挿し木の適期を迎えている 沢山ある種類の中から
どれを挿そうかと悩む
去年の今頃も同じように考えたのだろうが
去年と今年では品種についての将来性の評価がまるで
違っている事に驚く 去年は売れると踏んだ品種が今年は何であんなものを挿し木したのだろうと
自分でも不思議に思えるほどだ 市場動向が変わってしまったのか
自分の考えが変化したのか
あれもやりたいこれもやりたいと思っても制限もあるし効率も悪くなる
多品種少量といっても
あまり種類が多くなれば結果は同じで
まとまりもつかなくなる だから
どうしても品種を絞り込んである程度の数量を確保しなければならない この判断が難しい
挿し木も前半が終了して
この後は穂木の状況を見ながら少しづつ進めていく事にする
午後からはフイリヒイラギを刈り込んだ 1,2mほどの大きさで秋季の出荷を予定しているものだ
再び新芽が出始めてしまったので少し心配だが急ぐ事とした 本来なら5月の新芽が固まって直に
刈り込みたいところだから半月ほど遅れてしまった
7/8(土)曇り一時晴れ
挿し木
ハウスの中で挿し木をしていると汗が滴り落ちる 風が入らないようにしてあるので湿度がかなり高い
30分も入っていると全身濡れネズミだ 外に出た時の解放感がたまらない
それでも梅雨時の曇り空のうちはまだ良い カッと晴れて日差しが強くなったら
風の入らないハウスの
中は地獄のようになる サウナ状態だから太っている人の減量には良いかもしれない
今年の梅雨はその名に相応しく曇り空でジメジメした日が多いようだが
週間予報では数日後には
晴れマークが多くなっている いよいよ梅雨明けが近づいて来たように感じる
7/7(金)曇り
挿し木
曇り空でそれほど蒸暑さは感じない今日一日だった
細々とした仕事も毎日あって
なかなか挿し木の作業も進まない やっと半分まで来たところか
ツバキ サザンカ 紅花シャリンバイ
などを挿し木する 新梢が固まったものから順次挿しているが
サニーフォレストなどは次々と若葉が伸びていてタイミングが難しい この品種は黄色い若い葉の
時は挿し木してもまるで付かない 緑色に変わって固まった時点を見逃さずに挿さないといつまでも
待ちぼうけとなってしまう
他の樹種でも
固まってから暫くするとまた若葉が動き出すのでこの時期は油断がならない
少しづつ各種を挿して
マキ類が最後となるか 8月になってしまうかもしれない
そのマキにもコガネムシが付き始めてしまった ヒイラギ類も頂芽が幾分喰われ始めた 早めに
消毒をしたいが天候が定まらないので様子見の状態でいる
雑草は日毎に伸びていて
もう少ししたら手がつけられなくなる 肥料もやりたい 刈り込みもある
それぞれが時間との戦いだが
ひとつ安心なのが水掛の事 上手い具合に雨が来ているので
この点だけは心配がない これが何より嬉しい事だ 少なくとも水だけ足りていれば植物は最悪の
状況は免れる 雑草に囲まれても枯れることはない
7/6(木)曇り一時雨
挿し木他
ヒペリカム
エクセレントフレア
10時過ぎまでブルーヘブンを掘る 蒸暑くて汗がたくさん出た 中途半端な植木掘りなので
余計に骨が折れるのか 朝から晩までなら気合も入るのだが・・
フォザギラ
マヨール(アメリカ白花万作)の挿し木をする 昨年はこの樹種をあまり殖やさなかったが
今年は例年通りの数量を挿すことにした 挿し木で良く付くのだがポットに上げてからが問題で
いつもその半数が枯れてしまう 細かい根が沢山出ているのに何故だろう
この木の売行きが一定しない 高値の時は思いっきり高く
安値の時はどうしようもなく安い
知名度が低く定番となっていない樹種は将来性の見極めが難しい
昨日の雨で畑は充分に湿っていた 有難い雨であった 農家の方に逢う度に「良い雨でしたね」と
言われる 降りそうで降らない日が続いて
畑が乾いていたので皆が待っていたのが分かる
7/5(水)曇り後雨
AM 挿し木 PM 雨で休み
10時頃には雨が降りだしてしまって帰宅し
採取した穂木をハウス内の挿し木箱に挿す
雨は一時強く降り
雨量もまとまったので期待に充分応えてくれたものとなった
午後から街に出て所用を済ませてから買物などをした
問屋さんが鉢物を取りに来て
ついでに支払いもして行った
このところ売れる植木は小物がぽちぽちで
金額のまとまる大物が出なくなった 鉢物の花木や
コニファーも10本くらいが多くて
半日も掘る注文はなくなってしまった
もうじき夏だし これは仕方がないのだけれど
件数的にも以前よりずっと少ない 松の見積りも
提出してあるのだが決まりそうで中々決まらない 中には来年春の見積りもあって
来年の事を
言ったら鬼も笑うの例えどおり当てに出来ない引き合いもある
戦後最長の好景気だとか言われているのはどこの国の事だと言いたくもなるし
この業界は依然
として最低ライン上を歩み続けている
全体として 実際の景気はどうなのか知りたいところだが
可もなく不可もなくと言ったところだろうか
昔の不景気は酷かったようだが
今は不景気と言っても切迫感は少ないのではないか
第一 売れない売れないと言いながらも
植木がまだこれだけ売れているとも言う事が出来るのだ
本当に食うに困れば植木どころではないから
価格が安いながらもそこそこ荷動きがある事は
社会全体としては蓄積もまだまだ残っている事が窺える 日本の実態経済は想像以上に大きい
のではないかと思えてくる 銀行のあれだけの不良債権があっという間になくなりだした 一体
その金はどこから持ってきたのだろう 大きなからくりが透けて見えるような気がする 否
実際は
丸見えなのだが
誰も何とも言わない不思議の国ニッポン 大バカなのか
恐ろしいほど賢いのか
この国の民度は計り知れない そーとー痛い目に遭わないと目覚めないのは確かだが
テポドンが飛んで来てからでは遅いけど
誰もが自分のところだけは落ちないと思っている
北朝鮮の一人芝居は悲劇だけれど
日本の喜劇はもっと悲しいかもしれない
7/4(火)曇り時々晴れ
挿し木
午前中に挿し木の枝穂を採っていると
右手の甲にピリッと電気が走った イラガである
別名電気虫などと言う 刺された瞬間はそれほどでもなかったが
徐々に痛くなってきた これは
独特の傷みである ビリビリ ヒリヒリ 不快な傷みだ
30分もしない頃
今度は左手の同じような場所を再び刺されてしまった いやはや最悪だった
定期的に消毒をしているので
そんなに虫はいないのだが時折こう言う事もある で
夜になった今でも
まだ少しばかりは傷みが残っている
2匹の虫は確認したが
私はそれらの虫を捕殺する事をしない いつもそうだが
余程のことがない限り
無用な殺生は避けている(それが大事にしている木で頭に来た時は別^^)
消毒は無差別殺戮だが
これは割り切らざるを得ない 人間の勝手な都合だが生きるために仕方ない
牛も豚も鶏も 生きている時は可愛いが
肉になれば遠慮なく喰う それが矛盾しないところが人間だが
ほんとご都合主義なのだ
罪は深いはずだ あまり上等ではない人間の私でもそう思う
午後から造園屋のお客さんが来て対応する 庭に使う樹をあれこれと物色して行った
今の時代は
棘のある木と虫の付く木はお施主さんが敬遠するのだと言われた なるほどと納得
7/3(月)晴れ後曇り
ゴルフに行き仕事は休み
午前中は晴れて蒸暑かったが 午後からは曇って風もあり
この時期にしては爽やか感さえあった
仕事仲間など12人でゴルフに出かけた コンペではないが一組18,000円
つまり一人4,500円で
プレー出来るので三組集まった訳だ
仕事が忙しいの何のと言いながらもゴルフをする余裕があるのだから我ながら矛盾しているのだが
植木と言ういくらでも融通が利いてしまう農産物の特異性を最大限発揮させてのものだ
植木屋は横着者の仕事だと以前書いたが
本物の植木屋さんは別として 私などにはこの
曖昧さと言うか
それに関わる人間次第でどうにでもなってしまうような仕事が性に合っているような
気がしている 自分で仕事を作り出していて
自分で勝手に忙しくしている 自業自得なのだ
サッカーの中田英寿選手がプロの現役引退を表明したニュースが入った
まだ29歳なので驚いた この天才選手がどのような考えの持ち主であるのか
私には分からなかったが
日本代表チームの中で一人浮いていたなどとの報道は知っていた 天賦の才であるが故にの誤解や
不理解もあったろうし
周囲との融和にも苦しんだのかもしれない
正直なところ
私は彼を天才で超一流の選手だとは評価しても
言行があまり好きなタイプではないし
チームメイトの一員としての彼をそれほど賞賛できないでいた
中田選手は日本のチームでは結果は残せなくても
世界にその活路を見出す道がいくらでもあるので
「日本」などと言う小さな枠に囚われない世界のサッカー界の一員としての意識を強く維持している
ドライな人間だと思っていた
だが
それは少し違っていたようだ 彼が引退を表明したブログの声明文を読むと
そこには
日本代表チームに熱い思いを抱いていた事が分かった
国籍が混交するヨーロッパのプレーヤー達に混じって厳しい戦いを続ける中で
国境のないサッカーに
皮肉にも自らが日本人である事を否応なく認識させられる結果となったのではないか
世界中から集う選手の中でこそそれは強い意識として迫ってくるはずだ それがアイデンティティーと
言う事なのだろう
ワールドカップが世界一の大会ならば
普段は同じクラブチームで闘っていた仲間も それぞれが
所属する故郷に帰る 人は常に自らが帰属する場所があることで心安らぐものらしい
「世界の中田」も同じだったのか 日本代表チームの中でしか世界の祭典で戦えない事実を踏まえ
より一層高いレベルのサッカーを求めたのかもしれない 自らの所属するものの威信を懸け
己の道を
極めるために戦う事の覚悟の厳しさを知っていたのだろう
最近は所属するチームでもベンチを温める日々が少なくないと言う
日本代表チームの一次リーグ敗退を受けて
自らの進退を最終的に決したのだろう
国内でのプレーは彼のプライドが許さなかったのかもしれないし
それが彼の美学なのかもしれない
相当の年齢になっても現役にこだわる選手もいて
それも泥臭くて人間的で悪くはないと私は思うが
中田選手には似合わないのかもしれない 29歳 先は長いと思う
7/2(日)晴れたり曇ったり
挿し木
今日から挿し木を始めた 暫くの間
断続的にこの挿し木作業をする事となる
この春 小さな苗木を植えた圃場には
苗よりうんと大きい草が生えてしまっている
コニファーの刈込みも早くしないと秋の出荷に影響が出かねない
いろいろと作業が詰まってきた やり始めてしまえば
それほど日数の掛かる事でもないのだが
時間との競争の意味合いが強いのでついつい気が急いてしまう 虫や病気との闘いもあり
ポット物の施肥さえも滞っている それもこれも
雨が順調に来てくれれば何とかクリア出来ると
考えているが 照り込まれてしまって
水掛を余儀なくされれば計算は大きく狂うこととなる
晴れ間も広がって蒸暑い終日であった
7/1(土)雨後曇り
挿し木の準備他
未明から降りだした雨は9時過ぎまで続いた
挿し木のための用土作りとハウス内の整理仕事をする 挿し木の用土は2種類で
ひとつは
鹿沼土の単品で
これは以前大型ダンプ1台をバラで購入したもの それも今年でほぼ底を付く
これはただ挿し木箱に入れるだけだから簡単だ
もう1種類は ピートモスとパーライトと赤土の配合土 配合率はその時によっていろいろだが
6:3:1
くらいの割合が多い いい加減なものだ 因みに
ピートモスの酸度調整もしていない
以前は
赤土をふるいに掛けて落ちた微塵だけで挿し木をしていたが
これで充分であった
ただ
ふるいに掛けるのが面倒なのでやめてしまった この微塵と他の資材を組み合わせて土を
作っていた事もあったがこれもやめてしまった
いろいろ手間暇を掛けても
それほど活着率に大きな差はないので現在のようになった
鹿沼土もピートモスも大量に買えばかなりな安上がりになるし
二次利用も出来る
夕方に友人の植木屋が来てだべっていると
別の植木仲間がやって来て話し込んでしまった
皆植木屋なのに
何故か植木の話しは少ない 困ったものである
今年も半年が終ってしまった そして今日から後半
このホームページの更新も今年いっぱいで終了する予定でいる
自治体が合併して
植木組合も来年から新組合が発足する目途が立った
このホームページも植木組合を紹介する役割が半分あったと考えている その組合が事実上
幕を閉じるので
このページも一定の役目を果たし得たと少々自賛している
プロバイダーから支給される10mbの無料枠もかなりのところまで来たし
これも節目のひとつと
考えている
この作業日誌の更新だけで
他のコンテンツは充実が図れないでいるし
発展性のないHPと
自分でも思っている ネット上に晒しておくには忍びないと感じて久しい
HP立上げの動機からして不純なものであったから
確たる目的意識のないままここまで来てしまった
こんな日誌を「公開」していて
一体何になるんだと常々疑問にも思っている
自己満足のために始めたのだからそれでも良いのだが
恥ずかしさに耐えるのも苦しくなってきた
この作業日誌だけの更新なら
ブログで50mbの無料枠があるので
そちらに移行することも
可能だが
内容の薄いページをだらだら続けてもどうかと言った思いもある
いづれにせよ
あと半年を目途に頑張ってこの日誌を書いて行きたいと思う