2006(H18)
6/30(金)薄晴れ
挿し木の準備
朝のうちは役所に行ったり野暮用があって数ヶ所を回る 帰ってから挿し木の準備を始めた
ビニールハウスに遮光ネットを張る 2m幅のネットを3枚繋ぎ合わせてハウス全体にかけた
このネットは50%射光のもので見るからに薄い 作りも柔そうだ 50m巻き4,170円の特価品
ネットを留めるのはマイカー線でアーチパイプの間隔毎に押さえるのでちょっと面倒な作業だ
この後 ハウスの中を整理したり
挿し木用土を配合して作ったりして お客さんが来て畑を
案内したりと幾分慌ただしくまとまりのない一日となってしまった
流石に晴れてくると蒸暑い 梅雨もこれから後半だが
挿し木の作業を進めつつ コニファーの
刈込みや他の小物植木の整枝などが待っている 消毒も除草剤もそろそろ視界に入ってきた
梅雨が上がって真夏の日差しに照りつけられる前に片付けておきたい仕事が多い
6/29(木)晴れ
センリョウ植え
植え付けた千両苗
今日は朝から晴れて気温も高かった こうなると畑も乾きだしてしまった
ひと雨欲しいところだが
梅雨だからといってもこればかりは確実ではないから困る
昨日に続いてセンリョウの苗を定植する作業をした
槙の木が日除けとして7列植わっていて
その間の6列に苗を植えた この7列の頭上はすべて
遮光ネットで覆ってある 槙の木が大きく育って完全に陽光を遮るようになるまでは夏の遮光と
冬場の霜除けを兼ねての必需品となる
6/28(水)曇り後晴れ
センリョウ植え
暑くなってくると風がないのは皮肉なものだ 風でも吹いてくれれば助かるのだが
今日は
蒸暑さで大分汗をかいた
センリョウの苗を植えつける作業をした 5〜10cmの実生苗を4〜5本まとめて一株として
植えた 株間は30cm間隔ほどで
畝幅も30cmほどにして植える
6/27(火)曇り後晴れ
松の手入れ
少し残してしまった松の手入れを今頃になって仕上げている
修理に出していたクレーン車が先日やっと返ってきたので
ゴンドラに乗っての作業だ
三脚梯子では届かなかった木の高い部分を残してあったので
それらを今日一気に仕上げた
1本30分も掛からないで終了してしまうものもあるので
何度も何度もトラックを移動させての
作業だった
松の夏芽を出させるための翠摘みは今が最良の時季である 6月中旬から7月中旬にかけてが
最適とされている あまり早過ぎても夏芽が伸び過ぎてしまい
遅過ぎると今度は芽吹きが悪く
なってしまうのだ 松の手入れ方法はさまざまで人によっても違いがある
この夏芽を出させる手入れ方法は
今年の翠をほとんど全て摘み取ってしまい
新しく出た夏芽で
葉先を揃えるやりかただ 盆栽風の小さな葉芽で形作ることとなる
夏芽をいかに多く出させるかが勝負となるので
芽摘みの時期が重要な意味を持ってくる
この季節的な要件が一番大きいが
その他に気温や水分や肥料の問題もあり複雑に絡んでくる
若木と老木の違いや根の良し悪しや土の条件や木の個別の性質の差にもよる
この夏に出た小芽だけで整枝した松は福岡県の八女地方が有名だ 関東地方には今でも
沢山入っている 20年近く前に一度だけ見学に行ったが見事な老木が並んでいて圧倒された
この方法で手入れされた九州松は何故か関西地方では評価が低いようである
松の産地としては
この他に四国が古くから有名である 今も盆栽は多く栽培されているようだ
その他に島根県や愛知県そして静岡県の浜松などが知られている
日本の各地で栽培されているスタンダードな木なので
それぞれの手入れ方法や造形術が
あるようだ
マツクムシによる被害が各地に拡がり庭木にも影響が及んだ 更に
松は手入れに手間隙が
掛かり過ぎることもあり
庭木として需要は減り続けてきた
松の産地の多くもダメージを受けて生産意欲も衰えて久しい
松は庭木の王者と言われていた よく手入れされた松は美しい事この上もない 誰もがその
美しさを理解しているに違いないが個々人の庭へとなるとなかなかである
6/26(月)雨降ったり止んだり
雨で休み
目覚める頃には雨が降っていた その後
夕方近くまで断続的な雨であった
一週間振りの雨でタイムリーだったが
量的にはそれほどでもなくもう少し降らせたかった
家のたまった用事などを片付けたり対外的な所用もこの時とばかりに解消に努める
どこか気持ちがつかえて
いつも気になっていた懸案の諸々をひとつづつ処理して行くと
大いに気分も軽くなり 雨さえも明るく感じるようになる
面倒くさがり屋だが
決まり事ならばつまらぬ煩雑な用件も辛抱強くやるのも修行のひとつと
考えれば それはそれで何かしらの意味も見出せるもの
今日はお客さんも植木仲間も友人も誰も来ない梅雨の深い静かな一日であった
挿し木もそろそろの時期になって来たがハウスの準備も土の用意も出来ていないので
早めに別の作業を終らせて取り掛かりたいと思っている
6/25(日)曇り
千両圃場作り
晴れたのは昨日一日だけで 今日は再びの曇り空に戻った
移植した槙に支柱を掛けたり遮光ネットを張る作業をする
世の中
子殺しとか親殺しとか嫌な事件が続いている 普通の神経では考えられないような唖然と
する行為だ その動機も単純短絡的だったり稚拙であきれるほど無知蒙昧のようにも見える
特別な学習や教育を受けなくても
人間としてあたりまえな社会生活を送っていれば自然に身につく
はずの道徳観念さえ備わっていない事実に驚く
今の病巣社会への対応の不備や行き詰まり
システムとしての社会の欠陥とか 個人以外の
ところにその原因を求める風潮には疑問が残る
昔だってそのような人は存在したはずだし
社会機能が今より優れていたとも思えない ただ
地域の連帯感や隣組みとしての相互扶助や絆といったものはまるでなくなったと言っていい
法が秩序を維持するのは当然としても
それ以前の道徳とか倫理とか人間社会の規範が著しく
歪んでいるのは誰の目にも明らかだ
反社会的と言うか
世の風紀を乱すような行為をする者はその周囲から徹底的に叩かれた
法律云々の前にまず公秩序や地域律の遵守が求められたから
社会からはみ出しそうな人間や
変質の類には厳しい視線が向けられていた それは子供へも同じことである
だから極端な反社会的行為は未然に防がれていた事になる
何も昔の方が良かったなどとは全然思わない 「個」を封じ込め
違う価値観を排除する息苦しい
社会は窮屈で耐えられない さまざまな問題や時には悲惨な事件が起こったとしても全体としては
現在の社会の方がどれほど良いかわからない 何事も功罪相半ばするのが世の常だが
そうして
徐々に徐々に少しづつ修正しながら進んで行くのが社会の進歩なんだろう そのテンポは
極めてのろい そののろさに耐えられないようでは物事の本質が見えないと何かに書いてあった
挿話として 昔この地方にうるさい警察官がいたそうだ 駐在さんだろう 威張り散らしてでも
いたのだろうか あるいは地域の不文律を侵すような言行でもしていたのだろうか ある日の夜
夜陰に乗じて
地域の荒っぽい衆によってこの警官は沼に放り込まれてしまったそうだ
見事なほど直截的な行動で思わず笑ってしまう 今に伝わるエピソードである
これが現代であったら「大事件」である その後どうなったか知らないが
その後の話がないのは
おそらく
何事もなかったかのように過ぎたのではないか 犯人探しなどは愚の骨頂で
事の本質は
別の所にあるはずだから
多分 この警官はそこのところを知り
自らを恥じたのかもしれない
事のついでに 親殺しで言えば
私も子供の頃に母親に出刃包丁を向けた事がある
何か悪戯でもしたのだろう
母親に追いかけられて裸足で門まで逃げて捕まり
手に持っていた包丁を
構えた もちろん
母親に打たれたってそんな気は毛頭なく
自分の心を保護する意味で本能的に
そうなったのかもしれない
母親曰く 「やれるものならやってみろ・・」
どこまでも強気の母であった で
首根っこを捕まれてすごすごと家の中まで連れ戻された
年を経て
今でもこの母は気丈である 私はこの歳になってもまだ毎日のように叱られています^^
6/24(土)晴れ
槙の移植
昨夜の予報が外れて一日中青空が広がった 心地良い風が吹いたので蒸暑さはそれほどなかった
一日照ると鉢物はよく乾く 夕方には水掛が大変である 晴れて乾くくらいの方が植物はよく育つ
曇っている方が水掛の手間が省けて人間は楽なのだが
植物のためには晴れて気温が高目が良い
晴れればもう真夏と同じだ 水分も養分も充分足りて元気に伸びている植物を見るのは気持ちが良い
昨日に続いて槙の木を移植する作業をした 二日間で70本ほどを間引き移植して
既存の槙とを
合わせると結構な場所を確保する事が出来た
移植は終っても
これから枝抜きをして支柱をかけて下地を整えてロータリー耕転して・・と
まだまだ
作業が残っている 苗木を植え付けるまではひと苦労だ
植え付けた後も
槙の木が完全な日陰を作るまでの3〜4年間は遮光ネットを張って凌がねばならない
フェイジョアの花 今が満開です
6/23(金)曇り
槙の移植
久しぶりに力仕事となった 槙の木の3mほどの高さのものを移植する作業だった
曇ってはいても流石に大汗をかいた 力仕事とは言っても
バックホーで一気に堀上げてしまうし
植え穴もバックホーで掘る 根巻きはしないから土がほとんど落ちてしまうので人間の手で
植える場所まで運べるくらい軽くなってしまう
木と木の間隔は枝がくっつくくらい狭めて植える 列間は2,5mほどだ
近所の同業者が寄り込んで
今時こんな物を植えてどうするんだと不思議そうに言うのである
可笑しかった 彼は
これをきっと枝物に作るのだろうと思い込んでいたのだ
売行きの悪い造形樹なんか作るには余程何か考えがあるのだろうと訝しんだ訳だ
実は これは枝物にするのではなく
風避けと日陰を作る目的で植え替えているのだ
この槙の列と列の間にセンリョウを植えつける予定でいる センリョウは日陰がないと栽培が
出来ない特性があるので
この日陰作りが重要な意味を持つことになる
それと 槙とセンリョウは相性が良いらしく
槙の木の下で栽培されたセンリョウは良品が出来る
6/22(木)曇り
AM イチゴノキの鉢替え PM 挿し木の準備
曇り空も少々飽きてきた 勝手なものだな こんな天気が続いた方が作業的には楽なのだが
暫く
お天道様を見ないと懐かしく思えてくる
いちごの木の鉢替えも終了して
午後からは挿し木の準備を始めた 畑に挿し木をする床を作った
畑での挿し木は昨年は活着率が悪く
そして冬場の異常な寒さで傷んでしまった つまり失敗だった
今年は何としても成績を良くしたい 毎年毎年少しづつやり方を変えている 定番の樹種は技術も
確立しているのだが
慣れない品種では少しでも発根率を向上させたくてあれこれと試行錯誤を
繰り返している これから7月にかけてと
9〜10月にかけての2回を予定している
今は毎日新聞を購読している 朝起きて連載小説を読むのを楽しみにしている
平岩弓枝氏の「西遊記」を面白く読んでいる お馴染みの孫悟空の活躍の物語だ
超有名な話なので誰もが知っているが
こうして改めて活字を読むと 子供向けと思っていたが
どうしてどうして
万人に耐え得る内容となっている 平岩氏の力量に負うところが大だとは思うが
物語の展開のスピード感と明快な筆致が読む者を惹きつけて流石だ
歳とともに涙腺が弱くなりだしたのか
主人公の純真な思いや神仏の加護と三蔵法師の教えにより
少しづつ成長して行く姿には目頭が熱くなる事もしばしば
素直でひたむきな心と
何事にも臆しない勇気を持つ事の大切さが読み手に伝わってくる
そんな連載小説の西遊記だが
来月から新聞が替わる 読売新聞になってしまうのだ
1〜6月までは毎日
7〜12月までが読売というサイクルで長年新聞を取りつづけているので
今更変えるわけにもいかない かと言って2紙を取る余裕はない
図書館まで行って読むほどでもないし
近所の人に見せてもらうのも大袈裟なので 単行本の発行を
待たねばならないかなと・・ (月に3千円なら買って読めと言う声も聞こえる^^)
6/21(水)曇り
イチゴノキの鉢替え
今日も終日の曇り空 このところ強い風も吹かない 穏やかな曇り空ばかりが続く
緑化材料のモチノキが不足しているようだ 時々問い合わせがある 2〜3mの規格物がなくて
問屋さんは苦労している モチノキに限らず
この位のサイズの高木物の マテバシイ タブノキ などが
少ないと言う
これらの樹種はこの地方の特産となっているので
注文もよく回ってくるのだが 現在では生産を
やめてしまったところが多い このクラスだと3〜4年前に苗木を植え付けた物となるが
その頃は
需要も急降下していた時期で
生産意欲も衰えていて誰も新規に苗木を植えようとはしなかった
その影響がここに来て出始めたと言う事なのだろう
以前なら
儲かりそうなものは直に始めた 誰かがこれが良いと言えばこれを植え
あれが良いと言えば
あれを植えた みんなが同じ考え方で生産を殖やして行ったものだ
それが
需要が激減したものだから堪らない 泣く泣くリストラに励んで態勢を整えるのに腐心したのだ
今はそれぞれがそれぞれの身の丈に合った生産方法を採るようになっていて
何かが良いと聞いても
それに直には飛びつかなくなった
一方で 生産規模は縮小しながらも 適地適作として
これまで通りの樹種を頑なに生産し続けていた人
もいる そんな人はこの値上がりの恩恵に確実に浴している
別の道を選んだ人もそれなりの成績を上げていれば
それはそれで結構な事なので どちらがどうのと
言う事ではないが 新しい樹種などを導入しても
栽培の不慣れや難しさ 気候風土への不適合などの
問題もあり
必ずしも順調とは言えない途中経過となっている
本来なら
適地適作の経営方針が王道なのだろうと思う もちろん
旧態依然の栽培方式ではすぐに
限界が見えてしまうが
何か違う形での生産方法もありそうである
6/20(火)曇り一時晴れ
イチゴノキの鉢替え
曇りベースで昼頃から一時的に晴れたので
一気に本来の暑気が来た感じだった
我家に軽トラが1台ある 平成6年産だから13年目になるのだが
走行距離はまだ2万kmだ
走行距離だけ見ると日頃あまり使われいていないのが分かる なければないで済んでしまうのかも
しれないが
ちょっとした用事などには便利なので手放せないでいる
その軽トラの車検が切れていた事に気がついた 4月1日がその期限だった
軽トラの車検は2年に1度だが
来年とばかり思っていたものだから
切れてから今までの間は
知らずにずっと使い続けていた事になる 気がついてからはちょっと焦った
この車で遠出をするでもなく
近所のお店に買物や畑の往復に田圃道を走るだけだったのだが
知らないとは恐ろしいもので
平気で乗り回していた事を思うとぞっとする
近所に修理工場に勤めている同級生がいるのだが
急遽その彼に頼んで車検を取ってもらった
今朝 車を渡して
そして夕方には無事に仕上がって帰ってきた やれやれである
6/19(月)曇り後晴れ
イチゴノキの鉢替え
午後からは青空が広がったが
それほどの蒸暑さはなかった 6月も下旬に入るのに
夜ともなると
やや肌寒くなる日が多い これもいつもの年と違うところのようだ
昨日のサッカーは見応えがあった
日本代表はよく戦ったと思う 前の試合が不甲斐なかっただけに昨日の試合は充分合格点に値する
結果的に引き分けてしまったけれど皆が全力を出し切った清しさが良い 勝ち負けの結果は仕方ない
それに
決勝トーナメント進出への可能性がごく僅かではあっても残ったのが
何かしらを示唆するようで
興味深い
暑さの中で45分間を動き続ける困難さは当事者以外にはとても理解出来ないに相違ない
決勝トーナメントで
ひと試合でもふた試合でも多く見たいと思うのも心情だが
それよりもまず
良い試合を見せて欲しいと思う 後悔のないように闘ってもらいたい
人は何のために闘うのか 昨日の日誌で「人生は愛」「人生は闘争」と書いたが
愛するとは 闘うことでもあろうか
何かと闘い 自分と闘う 何かを愛し 自分を愛する
所詮 男とは 闘って死ぬものだと思うのだが
どうだろう
6/18(日)曇り後雨
AM イチゴノキの鉢替え PM 雨で休み
昨夜に結構な量の雨があって
そして今日も午後から雨で夕方まで続いた
梅雨らしいと言えばそうなのだが
こんな典型的な梅雨も珍しい
去年の11月の寒さから始まって今日まで
何か例年とは明らかに違う天候異変のように感じる
それでも 早晩の差はあれ
いつもの花がいつものように咲き
いつものように気候が変化して行く
梅雨が明ければいつものように真夏の空が待っているはずだ
いろいろあっても
物事はなるようになって行く ただ時間が過ぎるだけ・・
毎日毎日植物に向っていると
見ているようで見ていないのか
ある日急に変わっていることに驚く
日々の変化なんてとても分からない 植物はある日突然変わるのだ
そんな植物に知らず知らずのうちに癒されているのだろうと思う こちらから癒しを求めた事など
一度もないが・・
現代人は何かに癒しを求めているようだ 癒されたいと願うほど今の人は疲れているのだろうか
自分を差し置いて何だけど
どことなく軟弱な感じがしてならない
「人生は愛だ」と言う人がいて「人生は闘争だ」と言う人がいる
こう見えても私は闘争派だと思っている う〜ん 弱いからこそ闘争派か
「常在戦場」だが
いつもいつも戦っていると疲れてくる たまには癒しを求めてメイド喫茶へ
おかえりなさいませぇ ご主人さま〜(^^)”
お疲れでございますかぁ ご主人さま〜(^^)”
6/17(土)曇り一時晴れ
イチゴノキの鉢替え
これまでは例年になく気温が低目の日が続いていたが
今日は気温が上がって蒸暑かった
イチゴノキの鉢替えをしている 13,5cmポットのものを18cmのプラ鉢に植え替えている
これは今年の秋と来年春に売出す予定のものだ 実が付いているので現在でも販売が可能だが
市況が今ひとつなので鉢替えして持ち越す事とした 6号7号鉢も以前は大口の注文があったが
このところは少量の注文が来るのみで
売れ残ってしまったものは鉢替えをしなければならない
本当はこんな事していては採算的に悪くなるのだが安売りして処分するのは抵抗がある
知名度が上がれば販売数量も伸びるのだろうが
園芸書に時々紹介されている程度なので
一般の人には馴染みのない樹種に違いない
管理も他の植木に比べて難しさがある 高温多湿のこの時期は病気が付き易い 過湿に弱いので
鉢植えでの育て方には細心の注意が必要となる 花が秋咲きであるため
夏場に剪定してしまうと
新しく芽吹いた梢には花が付かない 花が咲いたとしても実がなかなか付かない
など素人さんには
扱い難い樹種である事は間違いない それでも
晩秋から初冬にかけての可愛らしい花と熟した
果実のコントラストがまことに見事で
日頃の管理の労苦もひと目で癒されてしまうのだ
6/16(金)雨後曇り
雨で休み
昨夜からの雨は今日の昼まで続いた 雨量も多かった こんなに一度に降らずに
分散して降ってくれれば良いものを もったいない
今日は仕事より疲れるあれこれで暮れる で
今日も写真一枚 すみません
![]() |
写真は トウネズミモチの花です 花のない時は地味で目立たない木ですが こんなに美しい花を咲かせます |
6/15(木)曇り
イチゴノキの鉢替え
づっと曇り空が続いて 夜には雨となった
眠くてたまらず 今日も写真一枚で終ります
![]() |
左の写真は
ブラックベリーの花です 淡い紫がひかえめでいて優雅さを感じ させます 甘い芳香があります |
6/14(水)曇り後晴れ
花木の鉢替え
思いのほか晴れた すっきりした青空ではなかったが太陽が姿を現して
やや蒸暑くなった
仕事は少しづつ足元からやるしかない 先を見ると途方もなく大きな山のように感じられて
いつしか
気持ちも萎えてくるが
一日一日を焦らずに確実に進めていこう そんな時そう思う
季節に遅れても植木はきっと待ってくれるし
それが叶わなくても その時はその時で別の道が見えるはず
さて 今日は何を書こうかと思い迷うとき
ネタ帳を開けばいろいろとあるにはあるが
書く取っ掛かりが
見えてこない 書く意欲も湧かないこんな日には写真に逃げるしかないと
今日撮った写真を探せば
カメラはトラックの中に置いたまま・・ 仕方がないので別の日に取ったものでお茶を濁すことにします
左写真は
斑入りウツギです
6/13(火)曇り
花木の鉢替え
終日の曇り空 今年は梅雨らしい梅雨になっている いつも
梅雨に入るとなかなか雨が降らないで
心待ちにするのだが
今年は先日の早々の大量の雨で大いに救われた
今日も幾分蒸暑さはあったが
強い日差しに照りつけられるよりはどれほど良いか分からない
水分が足りていれば畑も鉢物も心配ないし
降れば心置きなく仕事を休む事が出来る 普段 雨降りでも
なければなかなか休めないから
雨の多いこの季節は休日も増えて
何となく開放的な気分になる
いつも張り詰めがちな神経も
今の時季だけは柔らかくほぐれてゆく
それでも 次々と季節的な作業が迫ってくるし
急を要する仕事も一部に残っている それらを含み重ね
ても 春秋の出荷や苗木の植え付けなどの繁忙期を思えば
天国にいるような感じさえする
雨は ただ肉体の休息を意味するにとどまらず
しとしとと新緑を濡らす光景と優しく心に響いて来る音が
どこまでもどこまでも時間を遡るように思えて
いつしか気持ちも癒えてくる
何かに追い立てられるような毎日だが
考えて見れば何事も大した事物ではなく いづれに転んでも
驚くべき事実も憂うべき事態もないことに気付かされる 幸せなのだ
ヒペリカムとゴールデンハニーサックルの鉢替え作業に一日を費やす
6/12(月)曇り後晴れ
ポット苗木の草取り
午前中は典型的な梅雨空も
午後からは一転して青空が広がった 例年だと蒸し暑くなるのだが
あまり不快さはなく
作業をするのに支障はない もっとも
ポット物の草取りという軽作業なので
汗もかかないのだが
植木堀などの力仕事ではそうはいかないのかもしれない
ワールドカップ 日本×オーストラリア 最後は惨めな負け方をしてしまった
でも これで面白くなった!
これまでの日本代表の戦い方を見れば
日本がそれほど強くない事は察しがつく
解説者もマスコミも煽り過ぎた 罪ありだな
平和で豊かな日本の若者たち ハングリーな闘争心を根底とした世界のサッカー界には
まだ少し距離があるようだ
でも
これで面白くなった 追詰められれば意地も見せるだろう それが見たい
サムライブルー 武士として腹を切る覚悟はありや いつでも死ぬる覚悟はありや
6/11(日)雨
雨で仕事は休み
天気予報が悪い方に変わり
朝から雨となった 花木の鉢替えを始めたが雨が強くなりハウスへの
出入りも困難となり作業を中止した
暫く植木市場へは行っていない この先も行く予定はないが
近隣の同業者は出荷を続けている人が
何人かいて その情報が伝わってくる
出荷量は流石に少なくなっているが
コニファー類が相変わらず好調のようだ その他のものでも
良品は結構売れている模様だ 枝物も同様とか
今年は冬の寒さで東北方面の動きが遅れていたので
この時季になってもそこそこの動きを見せて
いるのかもしれない コニファーの需要もそれらと関係しているのだろうか
これまでにもコニファーブームは何度か来ているが
いつもの事ながら値動きが激しい 需要量と
供給量が見事なくらいにずれている それほどブームが短期で終っている事を示している
今回のブームはとっくの昔に終っているのだが
例のガーデニングブームと重複したこともあって
市販の品種も多くなり 定番となった種類も増えて
これまでとは違って一定の地位を確保した事は
間違いない それでも見かけの需要が大きかったものだから生産ばかり先走ってしまい
実際の
需要が遅れたり予想より小規模であった事もあって
生産者はコニファーを見限った人も少なくない
それがここに来て現在の価格となって表れているのだろうと思う 決して需要が大幅に伸びたのでは
ないと考えられる
造形樹の良品や公共緑化樹の一部にも供給不足が見られるようになった
造形樹はここまできたらもう供給の回復の見込みはないだろうと思われる 生産者も大分苦杯を
舐めたから
一時的に価格が上昇し始めたからといって再び生産に力をいれる人はまずいない
職人もいないし
如何に採算の悪い仕事であるかを知ってしまった以上
途方もない値上がりでも
しない限りは無理がありそうだ もっとも
需要だってこれからも漸減傾向が続くだろうし 需要は
ほんの一部の枝物だけではないだろうかと思う
公共緑化樹は タブノキ クスノキ マテバシイ など小径木が不足している C0,20m以下のサイズが
極端に少なく 流通業者は困っている
これも一時は暴落したから生産者も懲りてしまって再生産が止まっている これらの樹種も昔から
需要と供給の差が激しい商品で価格も大きく上下してきた
現在 価格がかなり上がってきたが
一般の生産者は動く気配がない それが
過去から今日までの
パターンとは大きく異なっている点だ
時代の底流で
何かが違ってきているようだ 大体の想像はつくが・・・
6/10(土)晴れ後曇り
AM ポット苗木の草取り PM 除草剤散布
朝の内は露っぽかったのでポット苗木の草取り作業をした 取っても取っても雑草は生えてくる
ポット苗木では除草剤を掛けるわけにはいかないので
どうしても人間の手で取らなければならない
極小さい時なら簡単に抜ける雑草も少し大きく育ってしまうとポット内にしっかりと根を張ってしまうので
指先の力が弱いと抜けなくなってしまう 長時間の作業を続けていると指先が痛くなってくる
雑草の種類によって根の張り方も違うのだが
しつこい根や大きい草の時はハサミを使って根を
浅い部分から切り取って除去している
既に種をこぼしてしまった草もあって
こうなると草は取っても時間の問題で再び生えてくるのは
確実で いたちごっこの様相だ
消毒のように全体に散布して
草だけ枯れてくれるような薬剤はないものかと思う
遺伝子組み換え植物のような種類なら可能かもしれないが
こんなに色々な種類がある植木では
まず不可能な事に相違ない
高温多湿な日本の農業人は大昔から雑草と闘ってきた訳だけど
これから先も未来永劫とまでは
言わないまでも
何世代も何世代もこの雑草に苦しめられる事になると思う それだけ雑草の
生命力は並外れていると言う事なのだろう
午後からは畑の除草剤の散布作業に変わった この除草剤の登場で骨の折れる除草作業は大きく
軽減されたわけだが
雑草がない期間は一時的なもので暫くするとすぐに生えてくる
6/9(金)雨
雨で仕事は休み
梅雨入りの今日は雨もしっかりと降ってくれた これで畑も充分潤ったから暫くは水の心配も
しなくて済みそうだ かなり乾いていたのだが
一気に解消してしまうのだから自然の力は凄いと
今更ながらに感心してしまう これだけの量を畑に均等にもたらすには
人間の手ではどれ程の
労力を必要とするか想像がつかない 本当に有難い事だ 自然には素直に感謝できる
午前中は街に出て買物をしたり雑用を済ます 午後からお客さんが来るは
植木仲間が来るは
近所の人が来るは 電話が何本も入るは
宅配便が2回も来るは 支払いに行くは 問屋さんに
植木を取りに行くは 資材を買いに行くは・・・ で
結局はゆっくり出来なかった一日となった
その癖
夕方からDVDを見始めたら止まらなくなり最後まで見てしまった このDVD
今日の
午前中にホームセンターのワゴンセールに出ていたもので
名作「風と共に去りぬ」なのだ
値段が498円だったので思わず買ってしまった 231分の大作を夕食と風呂を挟んで観た
テレビでこれまで何度か観ているが
パソのDVDで観るのは初めてだ 映りはあまりよくないが
それでも名作は流石に素晴らしい これが1939年に製作されたものだから凄い
スカーレット・オハラの力強く生きる姿勢にはいつもながら感動を覚える 自らの運命は自らが
切り開いて行くというアメリカのフロンティアスピリッツにも低通するものがある
6/8(木)曇り
除草剤の散布
西の方から梅雨入りが発表されているようだ 関東も明日は雨の予報が出ているので
いよいよの感ありだ
雨が降って
一日ゆっくり休みたいがどうなるか分からない いろいろと雑用が多くて・・・
雑草も多くて・・
今日一日を除草剤散布にあてた まだそれほど大きくは育っていないが
小さいうちに処理した方が薬剤も少なくて済むし
時間も労力も小さいものだ
今日は背負い式の手動の散布器を使った 長くホースを曳いての動噴の作業より
この方が
自由に歩けて小回りが利くが
18ℓの重さを背負って一日中歩き回るのは骨の折れる作業だ
噴霧器一杯の散布時間が約40分 その間
少しづつ少しづつ中身が減って その分軽くなる
はずなのだが
ちっともその実感がない いつもいつも同じ重さなのだ
時間の経過と共に肩の疲労が増すから
液量は減少するが肩の負荷は大きく感じるので
プラマイゼロと言うか そんな相関関係になる
一日中動いても足腰は鍛えてあるから何という事はないのだけれど
肩の傷みは相当なも
のだ 肩は鍛えがないので相当に弱っている
植木屋にクレーンが入る前は
植木屋と担ぐ仕事は密接であった ちょっとした植木は
畑から担ぎ出してトラックに積み上げた 一人で一本
あるいは二人で担ぎ棒を使って上げたり
三人
四人で力を合わせて担いだ 今では考えられないような大物もやっつけた 根鉢が
人間の背の高さまであるような植木もトラックの荷台に上げた これにはいろいろとやり方や
コツがある 荷台から板を斜めに掛けて根鉢を少しづつ上げたり 地面を少し掘り下げて
そこにトラックの車輪を落として荷台を低くして上げ易くしたりする
三脚を使ってチェーンブロックでの移動もよくやったが
人数さえ揃えば担いでしまった方が
比較にならないほど仕事は早いし
狭い場所では担ぎ出すしか方法がない場合もある
そんなこんなで
植木は担ぐのがあたりまえとの観念があって肩は鍛えられたものだ
もっとも
担ぎものは肩もさることながら腰が重要な役割を果たすのだが一番痛くなるのが
肩であり直接の力点だから疲れもする
植木屋がクレーンを使い出してから作業も一変した これについてはまた折りを見て
書いて見ようと思うが
以後はまったくと言って良いほど担ぐ作業はしなくなった 肩も弱る
はずである 今はちょとしたものを担いでも肩が痛くなる
6/7(水)曇り後晴れ
黒松の手入れ
昨夜遅くザッとひと雨来たのだがすぐに止んでしまった 今朝見たら畑の
表面を濡らしただけの雨だった 雑草には恵みの雨だったろう
今日も昼前に降り出したが10分ほどで止み
午後からは青空が広がった
右写真はモチノキが芽吹いた様子 今年の1月5日に移植したもので
小枝と葉をすべて取り払って丸坊主にしたのだが
もうこんなに芽吹いた
沢山の芽が綺麗に出揃ったのは根が完全に出来上がっているので
樹に力があるから この冬が長く寒かったので少し心配したが見事に
芽吹いてくれた 移植をすると木は若々しく甦る
この分なら数年で売り物になるだろう
松の手入れもほぼ一段落した 少し残ってしまったが日を改めて作業
する事とする
松も年々少なくなって
手入れの日数もそれに連れて当然短くなる
以前は4〜5人で7月一杯くらいは作業していた記憶がある
マキの木も昔は沢山作っていたが
今はほんの僅かになった
枝物をどんどん減らしてきたから
その手入れもかなり楽になってきた
小物植木の生産は気分的には楽だが
造形職人としての生い立ちから
すると些か寂しい感じがする 何だか植木屋のような気がしない
小物生産に切り替えて
結果的には(経済的には)時流に乗ったのだが
植木屋としての自分の原点を何処かに失くして来てしまったように思えてしまうのだ
6/6(火)曇り
黒松の手入れ
なかなか雨が降ってくれない 畑は大分乾いた 曇り空が続き
もう梅雨と言ってもいい気候だが
肝心の雨がない 梅雨と言っても毎日のように大雨が降るわけではないので畑が乾くのも珍しくはない
植えてから1年以上経っていれば問題はないが
心配なのは今年の春に植えた苗木や根回しした植木で
水が足りていないと精彩を欠いているように見える この後
数日降らなければ人間が水を掛けることも
考えなければならなくなった
春先からここまで順調に雨が来ていたから
水掛の手間が省けて有難かった 例年だと数回は掛ける
のが普通だから
今年はラッキーだった訳だ 一度ここで手間が掛かるのもやむを得ないかもしれない
6/5(月)曇り
黒松の手入れ
今日も鹿島灘からの北東風が冷たい 上着がないと梯子の上にはいられない
クレーン車を修理に出しているので背の高い木の手入れは苦労している クレーンを使わなくても
届くだけの長い三脚梯子はあるのだが
滅多に使わないので物置の奥に仕舞い込んであり出し入れが
面倒で使う気がしない 仕方がないので植木の上部を残して手入れをしている 後日クレーンを使って
残した分を手入れするつもりだ
村上ファンドの村上世彰代表がインサイダー取引容疑で逮捕されたニュースで賑わっている
株の世界はまるきし分からないが
驚くような金額が飛び交っているようだ 株も為替相場もいわば
マネーゲームの対象となって
短期売買の利ザヤ稼ぎが主目的のように見える 株式や為替市場が
資本主義社会でどのような重要な役割を担っているのかは知らないが
私には虚業にしか見えない
植木屋仲間にも株の売買をしている人が何人かいるようだ
バブル経済の頃は植木で儲けた金を株式投資に向けた人は少なくなかったろうと思う 株が高騰して
いる時代に買ったから大損をした人が多い NTT株がその良い例のようだ 何十株も買って
今では
売るに売れなくてそのまま抱えている人がいる それでも借金して買った訳ではないのでまだ良い
その他
塩漬けになっていた株も最近は株価の値上がりで再び動き出したようだが
儲けた金で土地を買った人も少なくない 植木屋が買うのだから農地が多かった 実際にそこで植木を
栽培してはいても
いづれ土地が値上がれば売却して利益を得ようとの思惑がほとんどだ
しかし バブル崩壊後から今日まで
農地の価格は下がり続けている
自らの商売である植木に投資した人も結果は同じで
植木が想像以上に値下がりしてしまったので
長い間苦しんできたということになる
さて
それでは儲けた金を何にも投資せずに現金でもっていた人はどうか 結果的にこれが一番の
正解であった しかし
そんな人は極稀だったのではないかと思う 植木の景気が良かった頃は
現金で持っているのは愚の骨頂と思われた そんな風潮が確かにあって
少しばかりの利子を得るより
植木に投資をした方が比較にならないほど有利であったからだ だから植木屋は畑には植木が沢山
あって それが財産であったが
現金を貯め込んでいる人は少数派だったのではないかと思う
公共緑化樹を生産していた人や流通を手掛けていた人が大きい利益を得たのだが
造形樹で商売を
していた植木屋はそれほど大した事はなかった それ故に下手に投資して大損といったこともないが
植木の価値自体が低下してはどうしようもない
さて 私はどうであったかと言うと
そんなに儲かりはしなかったし
株にも興味はなかった それでも
欲はあったので植木は多少殖やした それが例に漏れず値崩れした それが今日まで尾を引いて
未だに在庫調整の段階に留まっている 植木は急ハンドルが切れない
6/4(日)曇り時々晴れ
黒松の手入れ
昨日ほどではなかったが吹く風がやや冷たい 流石にブルゾンは着なかったが我慢の限界近くにいた
そろそろひと雨欲しくなった 曇りがちの日々でも着実に畑は乾いてゆく もうじき梅雨に入りそうだが
その前にも一回大きく降らして欲しいところだ
ちょうど午後3時のお茶の時間に植木仲間が寄り込んだ 話好きのR氏である 明るいキャラクターで
調子の高い人柄だ お茶を飲みながら45分も話して行った それでも人の話というのは為になる
情報が満載だ もちろん
直接の利益には繋がらないが世間話の中にも重要なヒントは隠されている
この人も好景気の時代には沢山儲けた組だ 余裕綽々といった感じで生きているからたまらない
既に息子さん夫婦が経営の中心でいるので立場としても軽いのだろう 俺も少しは遊ばなきゃーが
口癖で お金がある事を隠さない でも
ここまで苦労をして汗を流してきた人である 大変な思いをして
稼いだ金を湯水の如く浪費できようはずもない せいぜいゴルフに行く程度なのだ
Rさん 銀行口座は幾つあるの? とか
そんなに溜め込んでも老いぼれてからでは使えないよ と
冷やかしても いつもえへらえへらとしている
6/3(土)曇り
黒松の手入れ
今日も曇り空で東よりの冷たい風が吹き
1ヵ月以上前の気候に戻った感じだ 作業用ブルゾンを
羽織っての終日の作業となった
パチリパチリと松の翠を摘み取るだけの単純な軽労働 梯子の上という条件を除けば何の緊張感も
湧いて来ない 寝不足もあるが身体が幾分だるい感じがする 植木を掘ったり植えたりする重労働を
している時の方が体調が良い 根っからの肉体労働者としての資質なのだろう 汗をかいての仕事は
新陳代謝を促進する意味もあると思うが
心身の充実がもたらす精神の安息が体調を良好に維持して
日々の活力を養っているのだろう
お金があって仕事があって何ひとつ不自由のない生活をしていても
目的意識のない労働ではきっと
意欲が湧いて来ないに違いない やり甲斐とか生き甲斐と言うものの欠落は精神だけではなく肉体の
不健全性を助長しているのは間違いない
人間には休息が必要だと言う 1年に300日を働く狂気を思うとき
自嘲を通り越して これはもう
喜劇の世界にも近いかも知れない
それでも
大先輩の多くが現役で汗を流している姿があって
それがまた若々しいのだ その情景を
目にする度に自らの薄弱さを恥じ
それと同時に我が身にも勇気が湧いてくるのだ
周囲の同業者も同じようなもので 皆よく働いているし
やらざるを得ない環境にいる これも金持ち国
ニッポンの下層の現実のひとつだが
忸怩たる思いを抱くとも甘んじて受けたい
あれも一生これも一生
と言う どんな生き方をしようとも所詮大差はないのではないか 幸も不幸も
極めて個人的なものであろうから・・
6/2(金)曇り
黒松の手入れ他
朝一番で遠方よりお客さんが来る 自分の所にはない樹種(ヤマモモ)なので植木仲間のお宅の畑を
見て回った C 0,60m H 4.0m W
2,5m 木の大きさは決まっていても庭園樹となると品物の良否が
大きくものをいう 緑化樹としての規格であれば話は簡単なのだが庭木となればよくよくの吟味が必要だ
これもだめ それもだめと 五ヶ所の畑を回って
4〜50本の中から何とか2本を見つけ出した
しかし
これで目出度し目出度しとはいかない イメージの樹形が見つかったとしても
次に価格の問題が
ある 緑化樹なら一応の標準があるのだが
庭木となると品物の良し悪しで値段も千差万別となる
今日は生産者に畑に来てもらって現物を見ながら価格の交渉をした
売り手と買い手では希望値にひらきがあるのが常である それでも
最近は生産者側も強気の人は
少なく
昔と違って双方に大きな差はなくなった 今回も植栽現場までの配達価格を決定するのにも
それほどの時間を要しなかった お互いプロである バブルの頃から見ると植木の値動きもうんと
落ち着いて
取引環境も大きく様変わりした その背景には景気の低迷があり
生産者側の諦観が
基部としての換金と在庫調整の狙いがある
一方
お客さんの方も現在が買い手市場である事を認識しつつも
植木と言う特殊商品の性格上
あまり無理を通して交渉が不成立であれば植木探しに費やした時間も徒労に帰しかねない
ぴったり同じ品物がどこにでもあるというものとは違う商売の形態なのだ ここに植木商売としての
難しさと面白さが同居している
昔から植木の売買は駆け引きが大きいことで知られている 値段があってないようなものだから
お客さん次第で植木の価格が度々変わったこともあったが
現在では上述のような状況で あまり
極端な駆け引きと言うのは聞かなくなった
6/1(木)晴れ
クロマツの手入れ
昨日今日とよく晴れた この時季に晴れると気温が上がるので
真夏日になった地方も少なくなかったようだ
二日間晴れるともう畑には水分が欲しくなる それだけ照りが
強いし
新緑の季節は植木も水分を多く必要とする 植木を育てる
のでなければ土の湿りもそこそこあるのだが
少しでも早く育って
欲しい商売の観点からはもっと水分が欲しいところだ
気温と水分と地力があれば
これから秋までどんどん伸びることが
期待できるそんな季節なのだ
昨日の日誌で少し触れたポジティブリスト制度に関して
ポジティブリスト制度とは食品衛生法における「残留農薬基準値の決め方」のことだそうだ
これによりすべての品目に残留農薬基準値が定められることになります 例えば
米5ppm とうもろこし
0,1ppm ソラマメ0,3ppm ネギ5ppm
といった具合です
これまでに参考になる数字がなかったような品目は一律に0,01ppmとなるようだ
この 0,01ppmとは 縦横10m
深さ1mのプールに1ccのインクを落とした時の濃度がこれに当る
これを多いと見るか少ないと見るか 立場にもよるだろうが
客観的には極めて微量と言えるのではないか
昨日の消毒作業で農薬を散布したが
1000倍希釈液を使った 500ℓのタンクの水に一本500ccの
農薬を混ぜた これは比較にならないほど濃度が違う 一応マスクをして作業するのだが毒ガス用の
ものでもあるまいし長時間の作業では何がしかの量は体内に吸い込む事となるし
顔などにもどうしても
掛かってしまうものである
この1000倍の濃度では少し大きな虫は死なない事もよくあるし
日毎にその効果は減少してゆく
それでも農薬成分が食品に混入して体内に入り
毎日それを摂取し続けたらどうなるか誰も分からない
だから少ないに越したことはない でも
あまり神経質になる必要もなさそうだ
有吉佐和子の「複合汚染」やレイチェルカーソンの「沈黙の春」を読むととても恐いのだが・・・
5/31(水)晴れ
消毒
しばらくは天候が安定しそうだ 懸案だった病害虫防除の消毒作業をする
ケムシが若干目に付く程度で
害虫そのものはまだ少ないようだ むしろ 病気が心配で
ジンチョウゲ
ジューンベリー ロウヤ柿
などは既に病害が出てしまっている 蝶が多くなったので早晩害虫も殖えて
くるのだが 病虫害は発生してしまってからでは手遅れで
これを治癒させる農薬はない 予防が大事なの
だが これも最近は考えもので
農薬取締法を遵守すればそうはやたらに散布する事は出来ない
農薬の使用は必要最小限と規定されているし
その濃度も最低限とされている
もっとも
使用者側としても消毒回数が少なく使用量も少ない事は結構な事である 手間も掛かるし農薬代
も高いので 何も必要以上に消毒などやりたくはない
食品衛生法でポジティブリスト制度が導入されて先日施行された 野菜や果樹などを生産している農家は
その対応が心配されている
植木生産では直接の影響はないが
問題は散布農薬のドリフト(飛散)だ 植木に掛けた農薬が風などで
周囲の畑の野菜などに付着してしまうと
その野菜が出荷出来なくなってしまうケースが考えられるからだ
幸い我家の植木畑の周囲には野菜畑などほとんどないので心配はない 唯
一ヶ所だけ農道を挟んで
反対側にネギを栽培している畑があり 幅50mほど道路挟んで隣接するが
消毒をする秋口までの期間は
南西の海風が吹くので
このネギ畑が当方の畑の西側に位置していて風上に当る つまり道路側から
散布すればこのネギ畑にはまず消毒液が飛散する事はない
田圃には数十メートだけこれも農道を挟んで隣接している場所がある 稲の場合は穂孕みの頃から
収穫の時期までが注意期間だろうから
これに重なる消毒は多分一回だろうと思う その時は風向きを
考慮しつつ動噴の圧力を下げて
更にノズルを開放状態にして噴射液が霧状にならないような配慮が
必要だと思っている
使用薬剤 オルトラン水和剤 トップジンM水和剤 各1000倍希釈液 3000ℓ
5/30(火)曇り後晴れ
アカマツの手入れ
午前中は曇っていたが
午後からは晴れた 天気予報での夕方から夜に掛けての雨もなかった 今日は
風も弱かったし
これなら消毒をしてしまうのだった それでも
明日からは天候も安定するようだし少しは
日伸びしてしまったが
散布してすぐに降られるよりは良いだろう 夕方には明日の消毒作業の準備を
済ませた トラックに摘み込んだ500ℓのタンク2本に水を張って明日に備える
植木組合恒例の夏の研修旅行の募集があった 私はここ何年も参加していないし
今年も行けないだろう
夏は水掛が忙しいし
鉢物は毎日欠かせない 4日間も家を空ける事は到底考えられない
今年は台湾へ行くのだそうだ 3泊4日で98,000円の旅費だ 高いのか安いのか 旅行もその内容次第で
料金も大きく変わるが
大手の旅行社のツアーなら格安のものがあると思う
台湾にはこれまでに2度行っているが
5〜6年ほど前は十数万円だったと記憶している 高雄
花蓮 台北
でそれぞれ一泊した 台湾あたりだと国内旅行をしている感覚なので特段の新鮮さはない 台北―成田は
2時間半のフライトだから本当に近い 成田に着いたら30分で家に帰れるから海外旅行をしたという気分は
あまりない
実は植木組合では昨年も同じ企画をしたのだが
参加人数が10名ほどしかなく やむなく国内旅行に
切り替えたという事情があったのだ よほど台湾旅行にこだわっている役員でもいるのだろうか
今年はどうだろうか 20名以下だと料金がこれより上がるようだが
植木組合の研修旅行も形骸化してしまって
これといった新鮮味がない 以前は文字通りの研修を主体に
したもので
各地(海外も含め)の植木の視察を取り入れていたものだが
現在ではそれもほぼ見尽くして
しまっているので
単なる遊山の意味合いが強い 国内の植木の産地はほとんど行ってしまったし
韓国や
中国
東南アジアの一部も見てきた 個人的にはヨーロッパやアメリカやオーストラリアなどにも結構行って
いる人もいるし 団体旅行となると日程的にも限界があり
最大公約数的に決定されるのが実状だ
5/29(月)晴れたり曇ったり
アカマツの手入れ
天候が安定するなら消毒をする予定でいたが
朝の天気予報では今日明日とも夕方に俄雨が
あるかもしれないと報じられたので延期する事とした
虫が付いていた樹種は先日簡易的にだが殺虫剤を散布してあるので緊急性は当面ないが
病気は若葉に
伝染付着し易いのでこの時季の消毒防除は特に重要な意味を持っているので
なるべく早く処置を施すに
越したことはない それにしても雨が多い これはもう天候不順としか言い様がない
ただ
管理作業の中で私が最も気を使い重要視しているのが水掛なのだが
今年のようにぐずついた
天候が続いているとその心配がなく その点が一番有難い
5/28(日)雨後晴れ
AM 雨で休み PM 赤松の手入れ
昨夜からの雨が降り止まず
午前中は断続的な雨だった 今回の雨は量的にもまとまったので
これで乾いていた大木の根元なども潤った 今年の5月は雨の日が多かったのだが
強く降る日が
少なかったので雨量は平年を下回っていた
午前中はだらりと過ごしてしまった 植木屋仲間が一人遊びに来た他は何もなかった
午後からは急速に晴れて
畑に出て赤松の手入れをした 作業通路には水溜りがいくつも出来ていた
明日からは暫くは雨がないようだ 懸案だった消毒作業をしたいと思っている 風がなければ・・
今年は害虫の発生が今のところ少ない 冬の寒さが厳しかったためだろうか アブラムシもアオムシも
ハマキムシもマツカレハもあまり見ない それでも病気などは予防が大切だから定期的な消毒作業は
欠かせない大事な管理仕事である
畑にいると時々通りがかりの知り合いの植木屋が寄り込んで話して行く 今日も二人組の同業者が
寄ったが
この近くの植木畑を見に来たようだ アカマツの原木を買いに来たのだが持ち主のお宅が
分からないので教えて欲しいとの事だった 数メートルの高さのアカマツだが
これを造形樹に仕立てる
のだそうだ 今時こういう人もいる 植木生産の形もさまざまで
枝物生産オンリーでやっている人がいる
それぞれに専門性を強く発揮すれば
まだ充分食べていけるだけの素地が残されているのも確かだ
大消費地の東京圏に近いという好立地条件もあり
千葉の植木屋さんといっても業態は実に多くの
パターンがある これについては後日詳しく書いてみようと思う
5/27(土)曇り
AM 花木のポット替え PM アカマツの手入れ
朝に少しの雨があって
松の葉が濡れてしまったので畑には出ずにポット花木の植え替えをした
午前中はお客さんが植木を取りに来たりしたので
作業に集中できないで半分仕事に終った
午後からは曇り空でも安定したので畑に出てマツの手入れをした
ライブドア事件の裁判が始まったようだが
先日ホリエモンが御巣鷹の尾根に慰霊登山をしたニュースが
流れていた
昭和60年8月
日航ジャンボ機が群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落して520名の乗客乗員が
亡くなった未曾有の航空機事故はまだ記憶に新しい
拘置所暮らしの中でホリエモンは
この日航機墜落を題材とした山崎豊子の「沈まぬ太陽」を読み感動を
受けて今回の慰霊登山となったようだ
大変ショッキングな事故だったのであの日の事はよく覚えている
夕食後まだそれほど時間が経っていない頃
テレビのテロップで第一報が入った その後NHKは番組を
変更してこのニュースを流し続けた 結局私は午前3時くらいまでテレビにかじりついていた
あの惨事の衝撃の強烈さが胸に長く留まり
その後に出版されたこの事故を取り上げた幾つかの本を
読んだ 吉岡忍「墜落の夏」 角田四郎「疑惑(JAL123便墜落事故)」 朝日新聞「日航ジャンボ機墜落」
などを読み 更に
佐貫亦男「ジャンボジェットはどう飛ぶか」といったものまで興味を持って読んで見た
最近では
横山秀夫「クライマーズ・ハイ」もこの事故をモチーフにした小説であった
山崎豊子の「沈まぬ太陽」も読んだが
半分ほど読んでやめてしまった 主人公が左遷されて中東や
アフリカの営業拠点に追いやられて苦悶の日々をおくるのだが
やがて帰国して訴訟にも勝利して
元の職場に復帰するのだが
そんな中でこの事故が発生した そこまで読んでやめてしまった
我慢してそこまで読み進んだが
どうしても興味が乗って来ないのでこの長編小説を諦めた
以前に読んだ山崎豊子の「大地の子」があまりにも感動的だったので
それがベースとしてあり それを
比較として読むには処々に物足りなさが残った だから
ホリエモンがこの小説に感銘を受けて慰霊登山を
したとのニュースは少し意外な感じを受けた
520人もの尊い犠牲者を出したこの事故は被害者のみならずその家族や関係者
地元民や国と地方の
行政機関
マスコミ関係者などこの事故に関しては実に様々な人々の人間模様を一方では浮揚させた
この事故とは何の関係もない一般国民にも大きな衝撃と
我が身に置き換えての生きとし生けるものの
哀感と生存者の生命の輝きに感動を覚えたはずである 自分もあの頃は失意の底辺にいた事もあって
この惨事を思う時 より鮮明に当時の記憶が甦ってくる
5/26(金)晴れ後曇り
赤松の手入れ
朝から晴れていたが10時を過ぎると急速に曇ってしまった 晴天が長続きしない 天気は確実に
下り坂のようで 明日は再び雨になるようだ
降雨日が多いようだが雨量としては少ない この地方で例年の70%ほどのようだ 毎回少しづつしか
降らないから 大きな木の根元辺りは乾いている
雨が降れば鉢物の植え替え作業が待っているので
それ用の土作りを前もってしておく 赤土をベースに
腐葉土 牛糞
籾殻などをバックホーで撹拌して出来上がり 4tダンプ2台分を作っておく
そんな作業をしていると
久し振りに通りかかった友人で同級生のWが暫し話していった 彼の会社は
案外景気が良いらしい 大手の会社ではないが堅実で信用度の高い経営をしているようだ
景気が上向いているとは言っても
実感として伝わって来ない昨今だが
そんな中でも着実に業績を
伸ばしている会社も少なくないのかもしれない やはりトップがしっかりしているところは違う
そのうち一杯やろうと
いつもの言葉を残して友人は去っていった 「そのうち」とはいつの事だろう
顔を合わす度にこの言葉を聞くが
ここ何年もそれがない 「そのうち」あるのかな
5/25(木)晴れ
ゴルフに行き仕事は休み
植木組合のゴルフコンペに参加した ゴルフは二月に行ったきりだから三ヶ月以上遠ざかっていた
爽やかな天気で風も弱く絶好のゴルフ日和であった いつもの植木仲間が集って賑やかだ こんなに
楽しい仲間と言うのも珍しい 財産だな

上の左の写真は ゴールデンハニーサックル 右の写真は ネグンドカエデのフラミンゴ
5/24(水)曇り一時はれ
赤松の手入れ
陽気が暖かいせいなのだろうか薮蚊が出てきた 畑でお茶を飲んでいると
まだそれほど動きが
活発ではない薮蚊が寄ってくる これから次第にその数を増し
作業中はいつも悩まされるようになる
クレーンの先端に取り付けたアルミ製の籠に乗って作業している これを使ってしまうと長い三脚梯子は
もう面倒くさくて使う気がしない それほどの高さの植木でなくても横着を決め込んでクレーンを使ってしまう
これなら安全性が抜群なので何の心配もなく作業に集中できる それ故にどうしても緊張感に欠けて
しまいがちだ お客さんの庭の手入れなら気合も入るが
自分の畑で自分の植木を手入れしていると
ついつい自分に甘くなって仕事の手が緩む 上司の監視があるでなし
ノルマがあるでなし・・・
ではどうするか やはり欲を持つのが一番手っ取り早い 良い植木に仕上げたい 作業効率を上げたい
そうすれば収入に直結する 自営業はそれがなければモチベ−ションの維持が容易ではない
もっとも 余裕があっての自堕落気分ではないので
直に現実に追われて今度は逆に焦燥感に駆られる
結果の良否はすべて自分自身の責任だから誰に対しても何に対しても甘える事は出来ない
自分自身のテンションを常に高めておかねば誘惑に負けそうな人間には貧乏というのは有難い
今日の市況を書くと
枝物の安値傾向は続いている それでも売れ筋のしっかりとしたものはそこそこの値段が付いている
ドラセナは思ったより良かった コニファーの値段が良好だ 今回の出荷は時季的に少量だったが
エレガンテシマの高値は維持されていた 安値はキンポウジュ ハクロニシキ レッドロビン
など
その他はまずまずと言ったとこか 意外なもの(ヒペリカム
エクセレントフレア)が売れたりした
全体としては
やや安値なのは時季的にも時節的にもしょうがないのかなと 見方を変えれば
今時植木がこれだけ売れる事は大したものだとも思えるのは悲観的に過ぎようか
5/23(火)曇り
アカマツの手入れ
日程的には少し遅れたかもしれないが
今日から赤松のみどり摘みを始めた
いつもこの赤松を終了させてから黒松のみどり摘みをする これは赤松の方が芽の動きが早いため
こちらを先に手入れしている 今の時季の芽摘み作業は比較的簡単なので1本当たりの作業時間も
短くて済む 葉をむしるでもなし小枝を透かすでもなく
ただ長く伸びた棒芯だけを切り取ってゆくだけ
なので単純な軽作業だ
松の手入れは1年に2回やっている この時季の芽摘みと冬場の作業である枯葉取りなのだが
冬場の作業に比べたらみどり摘みは3分の1の時間で1本を仕上げる事が可能だ
生産段階での手入れは本当に必要最低限にしか出来ない 本格的な手入れをしていたらとても採算が
合わないし
そうしたとしても販売時のメリットはさほど大きくはないものだ
それより素人受けするように芽数を多くして葉を密生させたほうが見映えが良いから売り易い事もある
朝からずっとどんよりした曇り空で時折ぽつりぽつりとくる 午後4時過ぎにはザッときて帰宅する
5/22(月)曇り一時晴れ
植木市場へ行く
1ヵ月以上間をおいての植木市場への出荷だ 春先と比べると出荷量は格段に少ない 枝物は
極端に少なくなっている 明日には出荷されるのかもしれないが
今日見たところでは3〜4月の
半分以下でしかない 小物植木の樹種もぐっと少なくなっている これは花物が終わってしまった事に
もよるが
新芽の伸びている時期でもあるので根が良くないと移植には不向きなこともある
受付事務の女性が 私の顔を見て「あら
しばらくねぇ」と言っていた たった一ヶ月でも
毎週必ず顔を
出していた人間が見えなくなると
どうしたんだろうと思うものなのだろう 事によると死んでしまったと
思われたかもしれない・・・ が ここはひとつ
色男は辛いなあと自惚れておく事としよう
5/21(日)晴れ
消毒及び積込み
文字通りの五月晴れとなった 湿度も低いようでからりとした晴天だ
500ℓのタンクを一杯だけ消毒する事とした 害虫が付き始めたヒイラギやヒメマサキやモチノキ
などに掛ける 僅か500ℓだけだったが
動噴が小型のものを使い更に各畑を移動したので3時間も
要してしまった 使用殺虫剤 カルホス乳剤 1000倍希釈液
午後からは市場出荷の積込み作業をした 今回は枝物が4本とドラセナが1本で小物植木は少ない
春先から比べると出荷できる小物の種類は制限される 落葉樹は移植に不適だし花物はほぼ終って
しまっているので少ない コニファーも暖かくなると移植にやや弱くなる そんなこんなで枝物が中心の
出荷になる
こんな時に有利なのがポット物だ これならば一年中出荷が可能だ 今回はハクロニシキとイチゴノキ
ウンリュウヤナギ 紅花シャリンバイ ヒペリカム Gハニーサックル レッドロビンなどがポットだ
5/20(土)曇り時々雨一時晴れ
目まぐるしく天気が変わる 時々吹っかけ雨がザッと来る 昼頃から4時過ぎまではよく晴れたが
再び曇って 夕方は一時的に雨となった
畑の作業は無理だったので花木の鉢替えをした
夕方
植木組合員仲間のお宅の通夜に伺う 自宅葬だった 最近の通夜葬儀は田舎でも斎場で
おこなわれるケースが多くなったが
地域によりそれぞれである 全体として半々といったところか
通夜には「お通夜見舞」と称して数千円を持って行くのが普通だ 受付でこれと一緒に明日の葬儀の
香典を渡す そこのお宅との付き合いの深浅にもよるが
一般には通夜に香典も渡してきてしまうのが
多い つまり明日の葬儀には参列しない事になる
植木組合員のほとんどがそのケースで
葬儀への列席は組合三役の他 友人関係や植木取引などで
関係が深い人が行く事になる
香典は植木関係者は5,000円が普通だ 私はこの他に貸し花輪を献じている これが普通物で4,000円
だが
この値段は他県から比べると安いようだ 埼玉県のある所では8,000円だったし
あるところでは
1万5,000円だったりと差が大きい
香典返しは2,000円が相場となっている これに食事代とか時には長寿祝いとして1,000円が付けられる
事が多い 通夜見舞い客には茶菓子代わりとして簡単な物品が渡される 文字通りお茶葉だったり
海苔だったりと様々だが
現金1,000円入りの封筒の時も多くなった
5/19(金)曇り時々小雨
AM 枝物の手入れ PM 苗木のポット上げ
昨日は一日よく降った 小雨だったが夜通し降って今朝には止んだ・・っと思ったら今日も時々の雨
五月にこんなに降っちゃって
梅雨本番にはからからなんて御免だ 自然は必ず元を取るそうだから
照り込むようになってからが心配だ
五月と言えば爽やかな五月晴れのイメージがあるが
実際には日照は以外と少ないものらしい
それにしても 今年は狂っている
雨が嫌なわけではなく むしろ大歓迎なのだが
適度な間隔で降って欲しいものだ
それでも
植え付けた苗木などの水遣りの手間が省けているのは何より有難い この辺は排水性が
極めて良い土質なので少しくらい雨が続いたからといって植木に悪影響が出たりして困ることはない
今困っているのは消毒の事 害虫が大分目立ってきたので一刻も早く処理したいのだが
こればかりは
天候が定まらないとどうしようもない とりあえず
緊急性のあるものだけでも散布しようかと思案中だ
500ℓタンク一杯掛ければ何とかなるだろう 畑の中を飛び飛びに掛けて
更に畑を何箇所も移動して
となると 準備も入れて半日近くの作業となってしまう
どうせやるなら大型の機械で全面散布すれば午後の3時には終わってしまう 天候回復を待って
一気に行くか 散布後
雨に流されたとしてもタンク一杯だし
消毒液が掛かった虫は当面排除できる
対処療法でいくか・・
今時は植木は新梢が伸びているものが多い これを一度虫に喰われると新芽が吹き返すには
時間と大きなエネルギーが必要になる 植木へのダメージは大きい
逆に虫にやられずに順調に伸びて行けば加速度的に
しかも労力も最小限での相乗効果が期待
できるはずだ これは車の走行と同じで
動き始めるときは大きな力が必要なので油もうんと食う
逆にスピードが乗ってしまえば少量の燃料でも高速で走れるのだ さてどうするか
午前中は堀上げてある市場出荷の枝物の手入れをした 午後は一才ニワザクラの実生苗をポットに
植替える作業をした
5/18(木)雨
今日は雨で仕事は休み 完全休養の一日だった
それでも
お客さんや用人が数組あって退屈はしないで過ごした 夕方にはちょっとした良い事もあり
世の中まだまだ捨てたものではないなと思った次第だ なにね
初対面の人との心のふれ合いが
嬉しかっただけの事なのですが「気は心」「情けは人の為ならず」の実感を味わったと言う事
昨日も
悪い事をして逮捕された人のニュースが大きく報道されていたが
それに比して 決して豊かとは
言えない人の真摯にひたむきに働く姿には胸打たれるものがある そんな父娘に会った

少し花の盛りが過ぎてしまいましたが
上の2枚の写真を載せます 左がフイリウツギです 清々しい
感じがします 可愛らしい花に斑入りの葉が彩りを濃くします こんな良い花木なのにあまり売れない
この状態の時なら売れるかもしれないが
春先の販売時は落葉しているので 馴染みが少ない品種は
ラベルが付いていてもピンとこないのかもしれない 欠点がひとつ 大きくなるのが早い事なのだが
これは少し多目に切り戻せばコンパクトに維持できるので心配はないと思う
右写真はオガタマノキです 古来より神が宿る木として崇められています 花が開くと甘いバニラの
香りが辺り一面に広がって恍惚とさせられます 紅紫のポートワインという品種もあります
5/17(水)曇り後雨
植木掘り他
コニファーを中心に小物植木を堀上げる マキなどの春芽の遅い樹種を除いて
新芽はほぼ
出揃ったようだ 新芽が出ると植木はやや不恰好にはなるが
今が一番葉姿の美しい季節だ
コニファーの葉色は特に鮮やかで目に染み入る エメラルドの濃い緑には艶がある 細かい葉が
密に締まってきりりとした佇まいだ エレガンテシマの黄色はより一層鮮明に輝いている
ブルーヘブンは冬場のくすんだブルーグレイが今は南海の珊瑚の海を想起させる色合いだ
ヨーロッパゴールド スワンスゴールド セイブロックゴールド ゴールドコーン・・黄金色の揺らめきは
心の揺らめきにも通じて
緑したたる青葉の中でひと際明るい華やぎも
穏やかならぬ怪しい空気を
漂わせている 柔らかい中間色のサルフレア
渋い感じのグレイオール・・ コニファーの色調は
この季節を喜び
生命の躍動が溢れているようなそんな感じがする
植物は放任した姿が本来の美しさなのか 人が手を加えた管理した美しさに尊さを想うのか
自然のままでは植木屋は商売にならない 不必要にまで加工した方が売行きが良かった時代も
あったが
最近はより自然に近い素材が求められるようにもなった
より自然に近いと言っても
それは完成された「自然」だ 厳しい自然環境に長年耐えて鍛えられた
美しさと味わいが風格となって植木としての価値を高めている
自然と人間が微妙なバランスで樹木に関わって作り上げるのが植木というものなのだろう
午後3時近くになって小雨が降りだしてしまったので帰宅した 断続的な雨だったのでポット物などを
手入れしたり出荷準備をする
5/16(火)曇り一時雨
植木掘り
午前中
キャラとドラセナを掘る 昼過ぎにポツポツと始まって
2時半頃には一時的に本降りと
なってしまったので帰宅して雑用を片付ける
5/15(月)晴れ後曇り
植木掘り他
朝から良く晴れた この時季に晴れると日差しは思いのほか強い かっと照り付けて真夏を
思わせる厳しさもある 鉢物が一気に乾いて
伸びている最中の新梢がぐったりと萎えてしまう
午前中 畑で斑入りイボタを掘っていると
お客さんから連絡があり これから植木を取りに来ると言う
頼まれた品は準備が出来ているから良いが急な事だ 一旦家に戻って対応する事になった
大した量ではないので簡単に積んだが
その後が長かった お茶を始めたら あの話この話で
止まるところがない 結局一時間も付き合う破目になってしまった お客さんに対し
忙しいから帰れ
とも言えず だらだらと時間だけが過ぎて 気が気ではない
午後からはまた別のお客さんが急遽来て応対 午後の仕事も大幅に制限されてしまった
生産屋は一日の仕事を計算づくで目一杯こなす 生き物であり季節物を扱っているのでいつも時間に
追われているように感じる 忙しくても気持ちだけは余裕を持っていたいと思うが
なかなかである
夕方
ハウス内の消毒 カルホス乳剤 ベンレート水和剤 各1,000倍液 200ℓ
畑の消毒もしたいが
天候が定まらないので様子を見ている 今年の冬は寒かったので春の害虫も
少ないように思える 遅れているだけかもしれないが
アカマツのみどり摘みも待っている ああ気が焦る 因果な商売なのか
それとも 因果な人間なのか
欲が深いからあれもこれもとなって
結局は自分を追い込む事になる それでも自分を追い込まないと
何もする気のない人間だから始末が悪い
仏教では
悩みの根源はすべて「欲」に発するのだと言う 欲望を取り払って心を開放させるのが
仏の教えなんだそうだ その欲を取り除くために修行をする
あまり欲がないようでいて
実は大欲な私はここまで何も修行はしてこなかった ナムアミダブツと
ただ唱えれば一切が済んでしまうという救いを拠りどころとしている便利な他力本願だ
5/14(日)雨後曇り
花木の鉢替え
今日も朝から雨となった これはもう梅雨に入ったとしか言いようがない ここ一週間はそんな
天候が続いた 気候が少しづつずれたり飛んだり・・ 徐々に徐々に異常の度合いが大きくなって
日本列島に四季がなくなるのは
そんなに遠い将来ではないかもしれない あと5000年後かな・・
そんな事を考えていると夜も眠れなくなる
1970年の大阪万博の時
5000年後の未来に向けてタイムカプセルが埋められた 30年後の
2000年に
そのうちのひとつが開封されて話題になった事がある
まだ子供だった夏休みのある日
大阪万博に行った 友達4人と周遊キップを買って
時刻表一冊を
頼りに鈍行(各駅停車)に乗った 東海道線をひと駅ひと駅停まる列車を乗り継いだ 今では考え
られない話だ 夜通し走って大阪まで
一体何時間掛かったのだろう
宿泊も予約していなかった 新大阪駅で一夜を過ごそうとしていたらガードマンにとっ捕まって身元を
調べられた 全国から来たそんな人達が待合室に集められていた 大きな部屋だが満員 何十人も
いただろう クーラーが効いていて快適なその部屋で朝まで仮眠する事になった
二日目は茨木駅に移動して待合室で寝た ここには警察もガードマンもいなくて静かだった
近くの銭湯に入ってさっぱりした
博覧会は2日間見たが ひと ヒト
人の行列で話題のところは入れなかった アメリカ館の月の石が
呼び物だったが見られなかったし興味もなかった
ただ暑くて参った 一番良かった展示場は繊維館で
中はただ暗くて階段状になっていて冷房が
がんがん効いていて有難かった 映像でも流れていたのだろうか
無関心だった 疲れた身体を
横たえてひたすら眠った 気が付けば
みんな同じように寝ている 暑さでみんなへとへとになって
いて ここが格好の休息場所になっているようだった
来た時と同じように
帰りも夜行で各駅停車 今思えば長い長い道のりだったのだろうが
その時は
友達と楽しく話などして
そんなに辛い列車の旅ではなかったような気がする
あと4964年 タイムカプセルが開く時には
5月の今頃は十五夜のススキを見ているかもしれない
5/13(土)雨
雨が好きな私でも
こんなに降られると些か食傷気味です
休んでもいられないので 花木の鉢替えをしました
5/12(金)曇り後晴れ
AM 苗木植え PM 植木掘り
今日は湿度が低くて五月らしい爽やかな日和となった こんな日は野にある事の幸せを感じる
田圃に植えられた早苗もようやく馴染んできたようで元気になってきた これから夏に向って
我が物顔でぐんぐんと伸びてくる ハウスから出されて田圃に植えられた当初は誠に頼りなく幼い
感じの苗だったのに 稲の成長というのは本当に力強く感じる
午前中はツバキのポット苗(炉開き)を植え付ける作業をした これで
この春に植え付け予定の
苗木はほぼ終った 後は 半端物が少しあるだけで
これは後日合間をみて植える事とする
午後からは造形樹の斑入りヒイラギを1本堀上げる そして
畑の整理を少しする
植木祭りは 今年が最終になるかもしれない
今年は自治体が合併して新しい市が誕生した それに伴って
それぞれの植木組合も統合され
る事になるようだ 他の組合も同様の植木祭りを毎年開催しており
形を変えて来年は新たに
出発するようになるだろうと予想される これは組合にとっても悪い話ではない 植木祭りは大きな
イベントであり
組合の経済的な負担も大きかった 売上げが年々減少している情勢では
売上金の10%を組合が収入として得ても
かなりの赤字採算となってしまっていたのだ
来年からは植木組合も大きく変わると思う 活動内容も組合員の意識も変わるに違いない
最後に
私が植木祭りに出品した樹種で良く売れたものを紹介してこの総括の締め括りとしたい
斑入りヤナギのハクロニシキ 斑入りウツギ この2種は市場では安値が続いていたのだが
ここでは人気であった 今が花の見頃のスノーボール(テマリカンボク)と黄色い斑入りの葉が
美しいゴールデンハニーサックル イチゴノキ など
1本も売れなかったのがフサスグリだった おそまつ^^
(追)アカマツはお陰様で売れました 小売価格にすると十数万円のものですが
これは造園屋さんが
買ってくれたので値段も仲間相場ってやつです
5/11(木)雨
AM イチゴノキの出荷準備 PM 休み
午前中は断続的な雨 午後からは本格的な雨 天気予報は外れた
梅雨時みたいな天候が続く 植えた苗木にはストレスがなくて良いし
水掛も省けて良い
朝から雨だったのでゆっくりしていたら
急に頼まれ物が出来てハウスに入った 半端仕事だが
選び出すのに以外と手間取ってしまった 午後からは買物を兼ねて街に出る

上の写真は
先日の植木祭りに出品されたフジの2品種で
名前は忘れてしまったが 右が「岡山・・」と
書いてあったような気がする 2種とも写真でみるより色合いが美しい 少しボケッとしたとこが私好み
植木祭りでお客さんが買った植木は市内ならサービスで無料配達する 乗用車に積める小さな植木は
お客さんに持ち帰ってもらうが
ちょっとした植木は庭先まで運ぶ クレーンを使うような木でも植え穴を
掘っておけば
そこに入れ込むまでを受け持つ 市外のお客さんには距離に応じて運賃を頂く それも
格安の料金を設定している また
大物で高額な植木に付いてはお客さんと出品者との交渉で決める
お客さんの中にはいろんな種類を4t車1台分買って行く人もいる
連休中だと言うに 市役所の担当者や県の関係者
農協の職員には毎年協力をして頂いている
それから
交通整理に地元の駐在さんや交通安全協会の方々が10人ほど活躍してくださる 更に
植木以外の出店もあって アイスクリーム屋さん
搗きたてのお餅販売や野菜 卵その他食品関係の
販売もある 植木関連では 刃物金物を売る店
植木資材を販売する店 バックホーの展示販売もある
以前はドコモ携帯の出店もあったり
的屋さんも多かった その中にも鉢花を売る的屋さんの出店が
あり 流石にこれは次の年からはご遠慮いただいた
5/10(水)曇り
松の根回しと堀上げ
どんよりとした曇り空だが蒸暑く感じる それでも
照り込まれるよりは作業はし易い
市場に出荷するために黒松の大き目の木を掘り始めたが
思いのほか根が荒れていて暫し思案
このまま移動したとしても枯れる事はないが傷みが出ないとも限らない まして
ミドリが伸びているこの
時期ではもし管理にミスがあれば枝枯れが出るかもしれない
ここはやはり無理せずにおこうと出荷を諦めて根回しをしておく事とした バックホーで掘り取りと同様に
周囲を大きく掘って根を切り詰める 大事を取るならここで紐だけで素巻きをするのだが
そこまでは
必要ないだろうと判断し埋め戻す 孟宗竹を2本支柱として掛けた そして
水極めをする
予定が狂ってしまったが
同じ畑にあった小さめの赤松と黒松を各1本づつ堀上げ
時間が余ったので
エレガンテシマの3m物を5本堀上げた これはスコップで掘ってクレーンで吊り下げておいて根巻きを
した 人間が立ったままで作業できるので 根がしっかりした植木はこの方法が一番楽で早い
今日は同じ畑に植木問屋のSさんがアカマツを掘りに来ていた こちらが忙しくて堀上げが出来ないので
自分で掘り取ってもらっている Sさんは家族3人で5m超のアカマツ1本と4mのもの2本を
何と午後
4時に終了させた 凄い馬力だ 緑化用の木ならともかく
造形樹なのだから驚きだ 自然仕立て風で
葉張りが少なく
更に根回しして2年ものなので仕事は確かにし易いのだが・
Sさんのお宅にはバックホーが4台もあるんだそうな 今日のはその内の一番小さなミニで幅が70cm
しかない 大径木を除くなら植木掘りはこれが最高に使い易い 緑化材料木を生産している農家は
このサイズのバックホーを所有している これならば列植してあるクスノキやタブノキなどを畑の中の方
の狭い所でも間引く形で掘り取りが出来るのだ この小型のバックホーは水道屋さんが一般家庭の
配管などに使っているようだ そう言えば
住設の仕事をやっている友人Kも持っていたな
5/9(火)曇り一時晴れ
苗木植え
マユミとスカイペンシルのポット苗を植える マユミはニシキギ科の落葉樹で結構大きくもなる 赤い実が
垂れ下がるように沢山付くのが特徴で紅葉も鮮やかだ 昨年の春先に親戚から実生苗を貰ったのを
ポットで一年間育てた スカイペンシルはツゲの立性の種類で
細身で真直ぐに立ち上がる これは自分の
ところで挿し木をした苗だ 両方とも40〜50cmほどの高さのもの
引き続き植木祭りについて書く
植木祭りの開催告知は新聞に折り込みチラシを入れる これがやはり一番効果があるようだ チラシは
かなり広範囲に撒く 立看板を各地の主要交差点などに立てたり
ポスターを目立つところに貼ったりする
以前はこれを大々的にやった事がある 組合員総出で遠くまで貼りに行ったり
夜陰に紛れて電柱や
掲示板などに貼り付けたものだが 今はやっていない
組合員は自分のお客さんや取引先に案内状を郵送したり電話で勧誘したりする しかし
これはあまり
効果はない 植木業者の方も連休中は売出しなど販売に力を入れている最中なのであまり来ないし
来たとしても
小売値段を表示してあるので買い難いようだ もちろん
業者には交渉でそれなりの値段で
販売するのだが
出品者も一般向けの販売を意識しているので
どうしても強気となりがちだ
PRには宣伝カーを走らせた事もあった これも効果はいまいちのようだった その他に
自治体の広報に
載せてもらったり
行政広報無線を流してもらったりもする 地域紙に広告を出したり
新聞社に記事として
出してもらったこともある いつだったか
NHKテレビでも放映されたこともあった それもこれも10年ほど
前までの事で
経済も良好で世の中が植木に関心を寄せる割合が大きかった時代の話である(続く)
5/8(月)曇り
苗木植え
冷たい北東の風が吹きつけて震えるような寒さだった 気温は朝より昼
昼より夕方へと次第に下がって
いった 季節的に薄着なものだから真冬に戻ったような体感であった
今日は3月中旬に仮植しておいたツバキとサザンカの苗木を定植する作業をした 切り詰めておいた根の
先端から白根が伸びている もう
これならば定植しても問題はないだろう
昨日の続きを書く
この時期はツツジが満開なので毎年よく売れる ツツジは砂地である当地では良品が出来ない おそらく
他所から仕入れたものだと思う このように
自家生産した植木以外に他から仕入れた物も全体の3割
くらいは出品される 今が見頃のフジなどもそうである 他にモミジや果樹苗木などもある
小物植木も様々な種類があるので
販売する側の私も仲間の植木をついつい買ってしまう 新種の植木や
この辺ではあまり見かけない樹種などがあると試験的に栽培してみたくなるのだ
こうして挑戦して見ても
結局はものにならないことがほとんどなのだが食指がどうしても動く 今年も6種類
の植木を買ってしまった それぞれの植木仲間がこの時とばかりにいろんな樹種を出品するので
さながら
品種の発表会の趣きもある
お客さんの求めるものもさまざまだ プロの目からみると何で今頃この樹種なんだと訝しく思うようなものも
以外と売れることがある 反対に
こちらが自信を持って売りだした品種がまるで関心を持たれなくて
肩透かしを食らったりする 去年は全然売れなかった樹種が今年は結構売れたり
その逆もある
普段は生産現場にしか居ないので
直接小売現場に立つと戸惑ったり驚いたりするが勉強になるものだ
業者間取引だけでは考えられないような現実が消費者との対面販売では見る事が出来る(続く)
5/7(日)雨
朝から断続的な雨 午前中は買物を兼ねて出かけた 午後からは苗木をポットに植える作業をした
小雨が降ったりやんだりだったので雨量としては少なかった 植え付けた苗木のためにはもう少し降って
欲しかったが畑全体には幾分かは役立ったのではないかと思う
今日は先日の植木祭りについて書いて置こうと思う
この植木祭りは今回で15回目となる 最初の頃はバブル経済が弾ける前で植木業界も活況を呈していた
初回には1本2千万円のマキの木が売れて話題となったものだ 売上げも2日間で4千万円を越えた
その後
バブルが終焉しても植木は暫くは順調に売れ続けていた それでも
10年ほど前から少しづつ
大物植木の販売が減少していて
昨年の売上げはついに1千万円を切ってしまった
今年の売上げの集計はまだ出ていないが
昨年より更に落ち込んでいる事は確かなようだ
それは一目瞭然で
大きい枝物が軒並み売れ残ってしまった 10万円以下の枝物はそこそこ動いたが
売上げを大きく伸ばす大径木が出ないのでは販売金額も上がらないのは誰の目にも明らかだ
鉢植えの花木や草花を婦人部が販売するが
これは毎年完売になる 最後は安売り(投売り)するが
それでも綺麗になくなる 売上げも多い年は100万円くらいにはなる その他に
鉢植木組合が独自に
鉢物の植木を販売しているし
チャリティーコーナーでの慈善販売もあり
ガーデニングコーナーもある
小物植木の売り上げは順調に伸びた 全体ではかなりの本数が会場を埋めていたのだが
皆が驚くほど
最後は空きスペースが広がっていた
植木祭りはその名の通り植木専門の展示即売だ 他のイベントに付随していろいろな物品のひとつと
して出店風に販売するのではないので
来場するお客さんも当然植木や花物を目当てにやって来る
だから
来場者数が植木の売行きに直接比例する 今年もお客さんの出足は順調だったから
何がしかの
植木をお客さんは買って行ったことになる それの売れ筋が大物植木ではなく小物植木だったのだ
大きい植木は買っても植える場所がないのか
それともお金がないのか おそらく その両方なのだろう
あるいは
大きい植木そのものが魅力を失ってしまったと言う事なのかもしれない 何れにしても小物
植木は良く売れたと言う事は事実であった(続く)
5/6(土)晴れ
AM 苗木圃場作り PM 苗木植え
今日はもう立夏 暦の上では夏となる この前
桜が咲いたと思ったらもう夏になっている もっとも
立春が二月の初めだったから計算はちゃんと合っている ただ
季節の移り変わりが早いなと感じる
「灯台下暗し」で 自然の中にどっぷり浸かっていると
かえって見えないものだろうか
目には映ってもそれが認識されない 認識されても情感として湧き上がってはこない
忙しいとは心を亡くすと書くが
心がないと物が見えないという事の証明のようなもの
三日続けて風が強い そんな中
午前中は苗木を植えるための圃場作りをし
午後からはそこに
サザンカの挿し木苗を植えた 畝幅20cm 株間15cm これを六条植えにしてアーチトンネルで
寒冷紗を被せる
久し振りに親方の息子さんに会った 近くに槙の木を掘りに来ていた 例の中国向けである
輸出は尚も活発に続けられているようだ 過熱した中国経済を反映しているのだろう
土の付いた根鉢をピートモスで覆って
言わば偽装して検疫をパスしていたのだが(under the table
を使っていたとの噂)
今では向こうで荷揚げをする時に根鉢を解いて
土を除去しているのだそうだ
だんだんと厳しくなっている現実が覗える
土を取り除いてしまって
根を乾かしてしまったりしたらダメージは大きい 槙は乾燥には弱い
遠い異国の地のこと
いろいろあるだろう 無事に根付いてくれれば良いが
傷んでしまう木がかなり
あるのではないかと心配する
傷んだり枯れたりする木が多ければイメージは決定的に悪くなるので先行きに不安は残る
外国に日本の植木を輸出するために
それ専用に栽培する試みも始まっている 土を使わずに
最初からピートモス主体の培養土に植えつける方法だ これならば検疫も問題ない
植木が外国に売れるのは良いが
槙などは良品が少なくなった 買い付け業者も次第にランクを
落として輸出せざるを得ない状況のようだ
5/5(金)晴れ
植木組合の植木祭りの売出し
いつもの事だが
植木祭りも二日目になるとお客さんは半減する 婦人部の人達が鉢花を販売するが
初日に三分の二以上が売れてしまう 洋ランやベコニア ガザニア ルピナス そして
時節柄の
カーネーションなど色とりどりの花々が並ぶので賑やかなのだが
二日目の今日は残り物と言った風の
印象を受けてしまって少し寂しい それでも昼前には結構お客さんが入った
午後からはポツリポツリで閑散とした感じ 小物植木が売れるほかは造形樹の引き合いはない
午後五時にテントを畳み撤収作業に入る 大物植木は明日の午前中に撤去する
今年の植木祭りの総括は後日書いてみたいと思う
5/4(木)晴れ
植木組合の植木祭りの売出し
南風が少し強まったが良い天気に恵まれた お客さんの出足も例年並みとなった
植木祭りの共進会には様々な賞がある 県知事賞や地元の市長賞の他
県議会 県植木連合会長
農業関連団体など十数種類の冠賞がある その他に金賞銀賞が多数あり
それぞれの受賞木には
紅白の名入りの布帯が掛けられる 金一封とまではいかないが
各賞状と記念品が贈られる
共進会の審査はそれぞれの賞を贈る側の関係者が一人づつ審査員となる 関係者の多くが素人
なので 事前に組合側が候補木を選出しておく それでも
審査は各人の持ち点制で厳密に行なう
事実上
大物植木で高額な木が位の高い(?)賞を獲得する 小物植木はいくら良品であっても
大きな賞はもらえない 現実問題としてこれは妥当な事だ 小物植木は4〜5年も管理すれば
手入れ次第で立派な製品になるが
大物植木は長い年月と手間隙をふんだんに掛けないと一級品に
ならないのだ 同じ良品であっても比較すべき次元が違うという事になる
受賞木の出品者は晴れがましい授賞式に望む 来賓者はそうそうたる役職の面々だ
受賞者は名誉この上もないといった面持ちで整列して賞状を押し戴くのだ
まぁ
それもたまたま選ばれてしまった人の義務のようなものだから仕方がない 有難く頂戴する
もちろん 受賞して悪い気はしないものだ ただ
それが販売に直結しないのが少し面映くも哀しい
賞を狙って出品すると言うより
販売が第一義の目的だから
受賞したとしてもその木が売れなければ
虚しいし 冠賞も色あせて見えてしまうのだ

今年の出品木は大径木が少なかった 景気が芳しくない表れなのだろう 出品者の誰もが
ホームランを狙わずにシングルヒットを打とうとする 植木屋もつくづく堅実になったものだと思う
どかんと高額な植木が売れなければ
植木屋なんて儲かるものではない 地道にこつこつ稼いでも
お金持ちには到底なれない・・ようになっている 特に生産者は・・
植木が好きでなけりゃ植木屋はやってられないと昔から言う お金が欲しけりゃ
植木屋になるな^^;
5/3(水)晴れ
ポット苗の草取り他
すっきりとした五月晴れの一日 一年の内で一体何日こんな素晴らしい天気があるだろうか
明日から二日間 植木祭りがあるので
朝一番に出品物を会場に運び入れた もう既に会場の
半分位は植木で埋まっていた 久し振りに会う人もいて懐かしい
植木を並べ終えて直に帰宅して畑に出た 今日の仕事はポット苗の草取り作業だ 暫く放っておいた
ものだから雑草が大きく育ってしまった 苗木より大きくなってしまった草も沢山ある ひと鉢ひと鉢
丁寧に除草するのは根気がいる作業だ それでも
好天の下 ラジオを聞きながらの仕事は快い
行楽地の様子や交通渋滞のニュースが流れる そして
今日は憲法記念日で その話題も多い
日本国憲法と言えば
まず思い浮かぶのがその前文 何十年前になるのだろうか 中学三年の
社会科の教科書の巻末に
資料として憲法の全文が載っていた 憲法の中身は覚えていないが
主権在民とか平和主義とか基本的人権とか授業では習った気がする
具体的な学習の内容は忘れたが どういう訳か憲法の前文だけは今でも暗誦できる
「日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し
我らと我らの子孫のために
諸国民の協和による成果と我が国全土に渡って自由のもたらす恵沢を確保し・・・ 」
と
多少の違いはあるかもしれないが
すらすらと出てくる 十五歳の少年が何でこんなものに興味を
抱いて丸暗記したのだろうか
今まで覚えていて で
何かの役に立ったかと言うと・・ これまで何の役にも立っていない^^;
何にもならない事にだけは夢中になれる性格らしい(このHPもまた然り^^)
格調高い良い文章だと思った 今見れば
前文最後の「日本国民は国家の名誉にかけ 全力を上げ
この崇高な理想と目的を達成する事を誓う」は
こっ恥ずかしいほど理想主義的な言葉だとは思うが
それでも戦争の未曾有の惨禍の後では至極真剣であったのは当然と思える
今
憲法改正の論議が始まっている 改正の善し悪しは私には判らないが
過去のしがらみや
偏向した主義主張を遠ざけて
純粋な議論が高まっていけば良いと思う・・ が
難しいだろうな
5/2(火)雨
雑作業
午後からの雨の予報が外れて朝からの降りとなった 前線の通過時は雷が鳴って一時的に激しい
雨であった 気温も一ヶ月前に戻ったような肌寒さとなり
昨日の夏日だったのが一転してしまった
この4日5日は植木組合恒例の植木祭りが開催されるので
それに出品販売する植木の準備をした
先日 アカマツの小さいのを一本堀上げてあり
それを手入れしたかったのだが この雨で出来ずに
ポット植えの花木を用意する スノーボール ロニセラ フサスグリ
など
午後からはハウスに入って イチゴノキの摘果作業をする
断続的な雨だったが
強く降った時間が二度ほどあったので結構まとまった雨量となったようだ
心配していた畑の水遣りも
これで解決となった これが一番有難い
5/1(月)晴れ
苗木のポット上げ
作業場の庇の温度計が29,5℃を指していた ほぼ真夏日だ 甲府では33℃を越えたとのニュース
薄く汗をかきながらの作業となった 紅花シャリンバイ マダムブライトなどの苗をポットに移植した
日差しが強くなってくると土の乾きも激しくなってくる 鉢物は特に注意が必要で
根詰まり気味の鉢は
尚更乾きが早い まして新芽が伸びている最中だから多くの水分を要求する 早くひと回り大きい
サイズの鉢に植え替えたいが手が回らないでいる
畑の方もやや乾いてきた 先日の雨が少量だったので
今日の気温と日差しはちょっと痛手だった
ポット苗を植えたものは平気だが
根切りして移植したり根回しした植木が少々心配になってきた
明日の午後は雨の予報だがどうだろうか 比較的短時間のようだから強い雨を期待したい