藪漕ぎの楽しみ

 

     

 

大保子新道を歩く

【アクセス】

 西条からR194号に入り、新寒風山トンネルの手前を右手に、川沿いの道をとると、直ぐに橋を渡り林道を奥に進む。道は未舗装となるが、兎に角、奥へ進み(手入れされていないので、進めるまで・・・)車はUターン出来る所で、デポする。

大保子新道】(2001年12月9日)

 この道の存在は、山登りを始める前から気になっていた。というのは、渓流釣りのフィールドが面河川から他の河川へと向き始めた頃、加茂川の上流域である大保子谷の存在が気に懸かっていた。しかし、機会が無いまま時機を失い、訪れた時には“禁漁区”の看板が立てられていたのだった。

 

 

 

それはさておき、この谷を奥へと延びる林道は、毎年のように崩れているらしい。車の乗り入れ可能の場所も訪れるたびに変わる。今回は、最初の右カーブにある小橋の袂で車を捨て出発だ。この辺りでは、峪ははるか下方に流れている。

 

 

 

 やがて、峪を鋏んで右手の斜面は(扇山だろうか?)、急傾斜で聳え立ってきた。そして荒れた林道がヘアピンにさしかかる処で、道は途切れた。ここからは踏み跡と目印に気をつけての歩行となる。

 

 

 テープを拾いながら急斜面を昇ると、上方に石垣が現れた。何年か前まで、林道が延びていたのだ。尚も進むと“枯れ沢”に出会う。
 大きな石が左手から押し出している。適当に通過し、林道跡を進むと峪に架かるコンクリート橋だ。“ガードレールまで付けられている!”と、前方に“小屋発見!”・・・営林署小屋だ。

 

 

 

 小屋を後にして植林の中を辿り、路はやがて峪に消えた。地図を出して現在位置の確認である。地図の路は右岸に渡っている。やがて、古ぼけたテープに出会い、10m位の滝の左手を巻くように踏み跡は続いている。“草付き”の斜面にロープが懸かっている。高度感のある個所で、“相棒”の苦手な路だ・・・(足下のしっかりした岩や、掴まる木があれば、まだ良いが・・)

 「先年の“遭難騒ぎ”の広島のグループは、こんな路を降りて来たんだ・・・」

 「此処から先は次の機会にしよう!」と、中休とした。帰りの林道から振り返り見る山は“霧氷”に輝いていた。そして、正面には寒風山から笹が峰へと続く稜線も又、白く染まっていた。

 

 

 

 

 

 

 立派なガードレールがあるのに、林道が続いていたとは信じられない程崩壊していた。此処から先は次と言われても困るんじょ・・・。今度は上からここまでと言うのはどう?