四国のみちと遍路

2016年5月31日【続・root10(山里のへんろみち)】
【第45番岩屋寺〜トチの樹林〜四十九谷橋】

          
 前回、このルートを辿った際には、ルート図のトチの樹林を見逃していたので、再度確認に出掛けた。


   
 実はここのルートは、“四国のみち”を辿る当初のルートだったので、余り慣れていなくルートを見逃していたのだった。しかし、≪とちの樹林≫を改めて確かめておきたかった。岩屋寺へ続く道の橋の袂に、自転車のお遍路さんが立っていた。四国のみちの案内板を見ていたようだった。四国のみちは、橋を渡って川の右岸に沿っていた。

 
 道路からも確認できる祠に着いた。みちは祠を回り込んで、続いている。直ぐのトイレは、戸が朽ちていて利用出来そうにも無かったが、石が敷き詰められた道は綺麗に整備されていた。擬木の手摺も苔むしているが現役だ。

   
 鬱蒼とした木々の中、大きな木々が見える。薄暗い中、サイハイランの紅が映えている。≪トチノキ 百七本≫という標木が建てられていた。「何年前に107本で、それから何本倒れて、何本生えたんだろうか?」と相棒に話し掛けたのだが、聞こえなかったようだ。

  
 このトチノキは、岩屋寺の参道でも出合う。つまり、岩屋寺の参道から直瀬川まで続いている原生林だ。この景色を案内する看板が建っていた。

≪トチの樹林≫
 推定樹齢数百年もの百本以上を数える原生林が海抜
600m余の高度で見られることは珍しいことです。
樹幹の着生植物、下草のシダ等は種類も豊富で、植物
の一大宝庫をなしています。5、6月頃、白色柱房状
の花を開き、甘い香りが立ちこめています。


  
 この道をお遍路さんが通らなくなって久しいと思われる。四国のみちとして整備された後県道の整備が行われ、利用価値が無くなったものと思われる。

  
 橋の袂へと道路へ出るコンクリートの坂道があり≪冬季、路面凍結有り、腰 背に杖を差し、手摺を両手で握り登ること。スリップ注意≫の注意書きの木標が建っていた。勿論、先の案内標識の“歩き遍路”への案内で、真っ直ぐ行くと“四国のみち”で、橋の下を川沿いへと続いている。

  
 みちは雑草が覆ってきてはいるものの、踏み跡は確かで迷う場所は無い。やがて、小さなお地蔵さんが佇んでいた。道は反時計回りに川に沿って続いていた。

  
 やがて、新道が抜けたトンネルに続く橋に出合う。前方の橋を、丁度、お遍路さんが歩いて来た。先程と同様、みちは橋を潜るように造られていた。石段の降り口に“通行止め”の案内が掛かっている。13時48分、古岩屋トンネルを抜けた四十九谷橋の袂に出た。今日は通行止めの道は辿らないが、いつの日にか機会があるか?

尚この稿は、2014年11月24日の最後に述べている
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さて岩屋寺を後にして四国のみちは古岩屋トンネルの道路と違って続いていた。しかし、その道を見付けれないままに旧道を歩いて行くと川向こうにそれらしき路を発見。しかし、その路は藪に覆われた道で、橋の袂には
 
お知らせ
  この先の四国のみちは
  大規模落石のため通行止め
  としております。
  ご迷惑をおかけしていますが、
  県道を迂回していただきます
  ようお願いいたします。    愛媛県

 との標識が掛けられていました。再びの古岩屋には16時に帰り着いたのだった。
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に引き続いての、四国のみち踏破でした。


≪案内標や標識など≫