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 23日【皿ヶ嶺】



  なにかと批判が多い「GoToトラベル」の初日、久し振りにまあまあの天気なので一週間ぶりに皿ヶ嶺に来た。11時5分、風穴の駐車場に着く。駐車場には、やっぱり車が多い。トイレ裏の花壇に植えられたキレンゲショウマが2輪咲いている。風穴の井戸までの道の トチバニンジンに赤い実が着いている。井戸の青いケシは小さいのしか咲いていない。


 登山道の道端にギンバイソウがたくさん咲いている。今はまだ蕾の中に可愛いく1輪しか咲いていない。直登コースの分岐を11時30分、風穴コースを上る。


 ピンクのギンバイソウも咲いてきている。イワタバコはまだ蕾だ。今年初めてのハガクレツリフネを見て、おっちゃんが声を上げている。


 ヌスビトハギ、ムカゴイラクサ、白と薄紫のオウギカズラ等を写しつつベンチまで。上って行く単独女性、下りてくる人4、5人とすれ違った。


 12時10分、上林峠との分岐を竜神平へ。12時17分、竜神平に着く。皿ヶ嶺のマドンナNさんと女性、その他には二人組の二組が食事中だ。waiwai隊も軽く(いつもは湯を入れるだけの汁物を食べる)おにぎりだけで済ます。竜神平は、ハンカイソウ、コバノギボウシなどが咲いている。


 ミズチドリが咲いている所へおっちゃんが写しに行っていた。ツチアケビ、タチカモメヅルなどを写しているとにわかに雨が降ってきたので、合羽の上着を着た。竜神平を反時計方向に行くが、今年は咲いている時に来る事が出来なかったササユリの実があるので無事に咲いたのだな〜。13時54分、分岐の縦走路を風穴方面に折れる。


 梅雨の雨で、笹が伸びている。この尾根道には、ここ2、3年、白い花が咲いていたので通る度に見ていたのだが、今年は見えない。笹が伸びすぎたのだろうか・・・。13時5分、風穴に下りて池を見に行く。家族連れが網で何かをすくっている。お父さんが「アカハライモリ3匹も持ってかえるのか?」と言っている。男の子が「雄と雌を見てみる」と言っているので2匹にしたのかな〜。「ミズスマシは元気だな〜」と言ったりしている。女の子3人も網を持ってウロウロしている。

 森林公園の池の生き物を捕るのはいけないと思うが、今は池の濁りの方が気になっているので、お父さんに「ここの池の水ですけど、例年に比べてどうですか?」と聞いてみると、生き物を捕っているのを注意されると思ったのか「子供の夏の楽しみなので・・・」と言いつつ、「池は濁って、下が見えないし汚いですね。前はメダカがたくさんいたのに、一匹もいません」と言っていた。


 16日【皿ヶ嶺】



 『令和2年7月豪雨』と名付けられた、降り続いた雨が上がった。この間、咲いている筈のササユリを見に行く事が出来なかった。咲き残っているかな〜。まずはトイレを済ませてとトイレに行くと、風穴のトイレ裏の花壇を世話しているIさんと、愛大小屋や登山道を整備して下さっているOさんがいらしたので花壇に何か咲いているかな〜と挨拶をすると、「愛媛県、東温市、警察に事情聴取された」との事。『シコクカッコウソウと、クマガイソウは絶滅危惧種なので採ってきて植えたらいけない、採った所に戻すように』と言われたとか・・・。自宅まで来て事情聴取されたそうだ。高齢や身体が不自由になった人が、ここで見れるのは良いと思うけどね。

 上林森林公園の中を草刈りしている音が響いている。登山口の近くに残り一株になってしまった「フシグロセンノウ」の所が既に刈られていたので、ガ〜ンとなったのだが、行ってみると その株だけ残っていた。傍に居た作業員の一人に感謝の意を伝えたのだが、「今は、この花を残せとか気にしていたら作業できない。残していたら、後の検査で残っていると言われ刈り直しをさせられる。」と、にべもない言葉だ。株の近くにもう一人の作業員が来たので、お礼を言うと、「気にしてなかった、偶然だ」で、「周りに差し込まれた枝のくいは草刈り機に当たって危ない」と言っていた。偶然??にしても、残っていたのは有難かった。


 10時55分出発。井戸の青いケシはまだ咲いている。ウスバヒョウタンボクの実が赤くなっていたが、触るとポロリと落ちやすい。また、ギンバイソウはまだ蕾だ。


 今日は半直登コースから頂上へ行こうと思っていたのだが、井戸の横のショートカットを上ったので、しんどくなり、半直登コースの分岐に来て、予定を変更して風穴コースをゆっくり上った。大きなミズナラの木の横に生えているヤマボウシが満開で霧に浮かんでいて良い雰囲気だ。霧が蜘蛛の巣に絡まって露がつき、くっきりと見えている。


 タマガワホトトギスの咲く沢は、枯れ木が落ちてきて荒れているが、変わらずタマガワホトトギスが咲いていた。


 そして、私の写真集『精霊の森 森遍路』の58頁「梅雨明けを待つギンバイソウ」、2016年の山岳写真協会展に出展した「霖雨の後で」(右側の写真)を撮った沢に来て驚いた。先日の豪雨で大水が流れ、岩が崩れたのか・・・、見る影もなく荒れ果ててしまっていた。あのギンバイソウが咲く美しい沢は戻らないのか・・・。


 常々皿ヶ嶺にも蛍がいる筈と思っていたのだが、葉っぱの上の虫を見て、「蛍やない?」と言うと、おっちゃんが熱心に撮っている。帰ってネットで検索すると、オオオバホタル?、オバホタル? どちらか分からないが『陸生ホタル生態研究会』のhpによると、

この種の最大の特徴は本土産のホタルの中で唯一、幼虫の主要な生活場所が林地に転がる腐蝕した放置木の中だということ。幼虫は、自分で木に穴を掘ることはできないので、カミキリムシの穿った穴を借用している。幼虫の主食はミミズですが、この他に多様な土壌動物を捕食していると思われる。成虫は発光しないといわれていたが、2002年の6月、八王子市の上恩方町板当沢で羽化した当日から2日間、雄成虫の発光が初めて確認された。

と載っていた。
 12時にベンチに着く。いつかは倒れると思っていた枯木(右の写真、前回撮)が崩れて、着生していた木が下に落ちていた。根づくといいな〜。


 濃い霧が晴れて来つつあり、光芒が見えた。12時15分、竜神平に着く。皿ヶ嶺のマドンナNさん、Sさんが来ていて花の情報交換をしている。愛大小屋に居る蛇(マムシではない)を追い出すために強力な蚊取り線香を焚くと、Oさんが言っていた。昼食後、ササユリを見に行ったが、蕾が2輪着いていた株は終わり、小さい株のササユリが咲くのみだった。終わりかけだが、ツルアリドオシが咲いているとの事で行ってみる。ほとんど萎みかけていた。


 そして、去年は雨と風で雄しべが花びらに着いて写す事が出来なかったササユリが咲いているのを見る事が出来た。


 久し振りの山歩きだからか、かかとが痛くなっていたのだが、そのうち治った。14時25分、風穴に戻る。相変わらず池の水は黒くきたないな〜。


 3日【皿ヶ嶺】



 今日は雨だ! さあ、撮影に行こう! と重い腰を上げた。森の写真は、靄がないとどうにもならないのよね。10時45分、上林トンネル南口を少し過ぎた広場に車を停める。ぽつぽつと雨が降り出し、本降りになってきた。この前、盗掘された場所でも残った数株のユリが咲いている。


 重い三脚とカメラ2台を担いでいるので、木の階段を上がるのはしんどい・・・、まあ一年に一度の事だから頑張ろう! 縦走路は、昨年もぽつぽつとユリに出合えたが、今年も同じように咲いていた。11時41分、縦走路と竜神平への分岐に着く。ツツジの色・咲き具合は、木によって違う。ツツジは表年・裏年があるのか、随分前に見た花が忘れられず、毎年その時期には来ているのだが、そのツツジは、4月の遅雪で松の木が倒れて下敷きになったのか無残な姿になっていた。


 それでも、2、3枚は写せたかな。12時40分、竜神平に着き愛大小屋でおにぎりを食べる。6月4日に引地山分岐の新しいベンチの足元に落ちていて愛大小屋に置いているメガネは、まだそのまま残っている。周辺の毎年4、5株は咲くユリは、今年は1株しかない・・・、盗掘されたのか、休んでいるのか・・・。おっちゃんのカメラは接写の写真は、雨の滴のせいかピンボケが多い。

 13時20分、竜神平を出発し、写せるツツジがあれば写しつつ下山する事にする。


 あまり写せなかったなぁ。登山道脇に楚々と寂しく咲いているユリ。上林峠までの階段は、雨で水分をたっぷりと含んで滑りやすいので慎重に下りる。おっちゃんは、階段の左側で何度も転んでいるので、今回は右側に寄って下りている。6月15日に上林峠の標識の所に掛けておいた階段の途中で拾った『トレラン用のメガネ』はないので、持ち主に戻ったかな〜。14時50分、上林トンネル南口に下りる。今日は、誰一人とも会わなかった。