2012年      


このページは新着が上に来ます。古い日付は順次下段となります。

 月の2


 27日【陣が森】
 昨日はフイルムの間違いで残念だったので、もう一度陣が森に行く事になった。夜寝ながら、どのレンズを持って行くかな〜とか考えていて、ふと登山道に置いてあった靴が気になりだした。私はサスペンスドラマが好きなのだが、あの靴を脱いで他の山登り用に履き替えて皿ヶ嶺に登ったのなら帰りに回収するとか、そんなに二足も持っているものかとか、忘れて気がつかないのかとか、下を見なかったけど落ちていなかったのかとか考えてなかなか眠れなかった。

10:22 上林峠への登山口 皿ヶ嶺方面 昨日の皿ヶ嶺方面
 おっちゃんが朝の用事を済ませて出発したので、上林トンネル南口の登山口を10時22分の出発となってしまった。昨日帰りに見た皿ヶ嶺方面(右側の画像)より、霧氷は消えてしまっている。

上林峠 10:26 10:30 10:32
 上林峠で、私があまりにも下に落ちてないか心配するので、おっちゃんが昨日の靴がどうなったか偵察に行く事になった。ところが反対から見ると靴がわからなかったとかで通り過ぎ、引き返したそうだ。

下 靴をおいてある沢 上
 そして、靴があった場所の下側と上側の写真を撮ってきた。

 11:10 11:35 
 その間に、私は撮影すべく陣が森方面に上る。昨日、あれほど霧氷がついていたのに全然なくなっていてがっかりだ。聞き覚えのある鈴の音が聞こえてきて、皿ヶ嶺のマドンナ Nさんが下りてきた。「昨日きたら霧氷が綺麗だったので撮影に来たけど融けてしまっていて」と言うと、「上の方はまだ大丈夫よ」と答えて下さった。

 そして、昨日よりは融けていたけどなんとか写せる所があってカメラを出した。ところがそれまで青空だった空に雲が流れてきてしまった。雲が流れて青空が来るのを待っていると、おっちゃんが偵察を終えて上がってきた。靴はそのままだったそうだが、人は落ちてなかったとの事で一安心。やっぱり、サスペンスドラマの見すぎね。(^_^;) 陣が森から、善神山方面に行ってみようとおっちゃんが言うが、私は止めて戻る事にした。

前神山方面 東温アルプス縦走路 11:42 
 元の場所で青空待ちをしていると、20分くらいでおっちゃんが戻ってきた。そして、一瞬青空になった時に写して下山した。昨日下山した時は、雪もちらついていて、霧氷が融けるような感じで無かったし、今朝の最低気温は0℃だったのに、こんなに霧氷が融けるものか・・・とガッカリした。今年の冬もこれで終わりかな〜と寂しい気持ちで帰路についた。


 26日【陣が森】

 先週後半の雨の後、小寒波がやってきたので皿ヶ嶺に行く事に決めたのだが、同じコースでは能が無いと、水の元から上林峠経由と決めた。10時30分に出発だ。

水の元 10:30 水場 以前の登山道の面影はなし
 水の元から[天狗の庭]と言われる場所までの植林地の登山道は昔の面影が残ってないが、5、6分の所にある石積の水場は健在だ。

やっと登山道らしくなる 苔を探す 露にピントが・・・?
 薄っすらと雪が積もっている見覚えのある登山道に来るとホッとする。倒れた倒木の上に苔を見つけたので小さな物も撮ろうと35mmの古いカメラにマクロレンズを着けて持ってきたので撮る事にした。ところが、この前からカメラの調子が悪く、いじっているうちにフイルムが巻き戻ってしまった。


歩きやすい登山道 神の庭 11:7 鹿の角?
 倒木を越えると、まだ細い雑木林の中を歩くようになる。そして、[天狗の庭]はまだ春は遠い様子だ。それでも、遠くに動くものが見え、よ〜く見るとリスだった。じっとしていると、チョロチョロと近くまで来たがそのうち岩陰に消えた。おっちゃんが枯れた枝が鹿の角のようだと写している。

ミヤマシキミ 11:20 トンネル脇の道にあがる 分岐
 たった一つ彩りと言えば、ミヤマシキミが真っ赤な実をつけているのみだ。トンネル横の道に上がる場所に細い木が倒れてきている。岩が転がってきて倒したみたいだ。ずっと続いていた先行者の足跡も上林峠方面に続いていた。

11:32  靴が置いてある 11:40
 薄い雪も、トラバース道になると上から落ちてきた雪で滑りやすくなる。アイゼンなしでと思ったが、私は簡易アイゼンをつけた。おっちゃんは、雪のない端の方を歩いたりしている。上林峠が近い沢が凍っている場所で真新しい靴が揃えて置いてあるのを見つけた。靴は凍りついて、中には靴下も脱いで押し込んである。なんでこんなところで脱いだんだろうね。長靴か登山靴に履き換えて忘れたのかと話して通り過ぎる。

11:47 上林峠  
 11時47分に上林峠に到着。ふと、陣が森方面を見ると素晴らしいブナに霧氷がついている。すぐに、皿ヶ嶺に行くのを止めて陣が森に行く事に決める。目新しい景色にわくわくしながら上る。

  13:15 陣が森頂上
 途中の白糸の滝方面にも少し行ってみる。フイルムがカメラに少し残っていたのでそれを撮り切り、新しいフイルムを入れたのだが、どうも巻きとりが引っ掛かる感じがしておかしいな〜と思っていたら、すぐに軽くなり、ブローニーの220フイルムだとばかり思っていたが、120フイルム(この前買いに行った時に220がなく仕方なく買った)だと気がついた。(*_*; あ〜あ、フイルムによって押さえも替えないといけないのに替えてないし・・・、写ってないだろうな。

  
 この後、陣が森までの霧氷が余計に素晴らしく見えた。逃がしたなんとかは・・・。

 14:12 14:40 水の元
 帰りは、トンネル南口方面に下りてトンネルを歩き、[天狗の庭]経由で水の元に下りた。



 19日【野地峰・黒岩山】

ブナ ’12 藪日記 


 18日【皿ヶ嶺】

 今週は暖かく雨が数日降ったので、家から見える皿ヶ嶺は雪も霧氷も無く真っ黒だった。木曜日から少し冷え込み、今朝皿ヶ嶺を見たら真っ白だ。雪で白いのか、霧氷で白いのか、とにかく行く事に決めた。
 登山口 11:17 
 風穴までの林道にあまり雪はなく、風穴に11時過ぎに到着。さすが土曜日、駐車場にはたくさん車が停まっていた。おっちゃんがまたカメラを忘れてきたので、私の携帯で写す事になった。登山口を11時17分発だ。私のこの姿、いまいちスッキリしないのは、最近太り気味なのもあるが、ヤッケの下にカメラの小道具類を入れた物を腰に付けているからなのだ…。(^_^;) 

 登山道には薄っすらと雪が積もっていて、この間の雨で、下の方はほとんど融けてしまっていたようだ。

 12:24 森のフラダンサー 
 高度が上がると霧氷がびっしりとついていて綺麗だ。途中で、リウマチで同じ病院にかかっていて写真展にも来て下さった方の女性ばかりのグループと会う。あれが「森のフラメンコ」(笑)と教えて下さる方もいた。たまに太陽が出たりする時もあるが、突風が吹くと、木に付いた雪が舞ってあたりは真っ白になる。愛大小屋で休憩。先に休んでいたグループの方から、雑炊を頂く。暖かく、美味しかった。

 13:37
 竜神平を横切り、上林峠への登山道に合流し「森のフラダンサー」まで戻り、ヒノキ林が舞った雪でガスったようになるの写そうと暫く待っていたのだが、思ったようになりそうにないので切り上げて下山した。



 11日〜12日【笹ヶ峰】
 【waiwai記】

11日(土)

 この山行のお誘いをJoeさん(当方がハンドルネームを勝手に名付けた)からメールを貰った。Joeさんとは、昨年の“画夢舎”で開いた写真展からのお付き合いだ。彼は、写真集団“雲の会”とのお付き合いがあり、以前から山行(撮影も含む)を共にしているとの事だった。そして今日のメンバーは、“ビッグリSize”のブログを立ち上げているMakさん、S先生、M女史と我々の6名である。東温市役所の近くの集合場所で二台の車に分乗し、登山口に着いたのは10時過ぎだった。10時20分に出発だが、直ぐ先で先行のメット姿のテント組がアイゼン着用していた。横をすり抜けようとすると、見知った顔がある。徳島の岳人グループだった。挨拶を交わし先行するが、間もなくそのグループに先を譲った。

 沢沿いの危なっかしい箇所も、この位の『登りではアイゼンを履いたらイカン』。と、滑らないよう歩く事が基本姿勢である・・とのJoeさんの厳しいお言葉なのだ。相棒は、勾配が増した所ではヘッピリ腰になる。まして、凍った場所ではますます〜〜。その分、所要時間を喰うのは当然の事でもある。宿(しゅく)を過ぎ、吉居川の源流部の橋はパスして沢を横切る。
登山口 10時20分 沢を渡る 11:45

 植林のヒノキ林を過ぎると、ブナの霧氷がキラキラと陽に輝いている。こうなると、相棒の“撮影しても良ぃ〜”とのお願いの声が弾む。Joeさんのトレースで、相棒も雪の積もった森に分け入り、暫しの撮影タイムである。“分県登山ガイド”によると、夏だと丸山荘まで一時間余りで着くらしい。しかし今の時期、夏道登山道を辿っても中々そうは行かないようだ。
青空に霧氷の花咲く 陽が昇って来た
 原生林の霧氷の林では、小鳥たちの囀りが聞こえる。S先生に『あの鳥の声はXX』と教えて貰うものの、良く判別出来ない。色々な人と山歩きをしていると、木に詳しい人や花に詳しい人、動物に詳しい人、それぞれである。そういう人に比し、私には何一つ詳しく言えるものは無い。

丸山荘は目前 丸山荘に着く 12:45
 少々の撮影タイムがあったものの、思いの外時間が掛かってしまい、12時を過ぎた頃丸山荘に着いた。前述のテント組は雪を均して設営の準備をしていた。私達は管理人の片山さんにお願いし、ストーブのある部屋で昼食とした。

徳島グループのテント 笹ヶ峰-1 笹ヶ峰-2
 昼食を終えれば、小屋の裏を偵察である。まっさらの雪に足跡を付け、ぐるっと一回りして思い思いの撮影対象に目星を付ける。一通りの偵察を終え、夕陽の時間まで小屋へと返した。

笹ヶ峰-3 笹ヶ峰-4
 小屋の前で片山さんに『ソリ遊びをしよう』と、小屋前の斜面へと誘われた。ここで、暫しのソリ遊びである。いい歳をしたおっさんやおばさんが、無心にソリに興じる姿は・・“どんなもんだい”。・・で、遊び飽きたら、Joeさんの指導の下、雪の斜面での転び方教室である。夕陽の撮影は思い思いの場所に陣取り、6時前まで続いた。

 結局、日帰り組は勿論、宿泊組もみんな笹ヶ峰へとピストンしている間中、われわれは撮影と雪遊びに時間を費やしたのだった。明朝の“朝陽の頂上”だけが目当ての我々には、頂上での写真が無いのだが、理由は後述に譲ろう。

 小屋での夕餉は、四国中央市の四名のテーブルと、私達のグループに岡山組二名を加えた二つのテーブルだ。四国中央市の方達から“猪なべ”のご相伴もあり、満腹の夕食となったのだった。四国中央市グループは明日は“ちち山”へ行くとの事だった。それぞれが初対面でも、山小屋で同宿となる人達は、お互いに気兼ねなく接する。この交流の時間こそが山小屋での宿泊である。夜は更け話は尽きないが、酔いが廻り(私はビール350mlだけ)始めた頃、就寝とする。それぞれの布団の中には、豆炭入りの懐炉が入れられているので、じんわりと温かみが伝わって来る。明朝の3時半の起床は、Joeさんの合図らしい。

12日(日)

 やはり、ぐっすりとは眠れないものだ。多分、一時過ぎからウトウト状態で、二時過ぎにトイレへと起き出した。それからも、ウトロウトロで起床時間となった。身支度を終え外に出るも、星は輝いていなかった。ヘッデンの灯を頼りに、小屋から隊列を組み進む。出発は4時過ぎだった。今日は、アイゼンを履いていて、それぞれがハーネスを着け、Joeさんの大きなザックにはザイルを入れて、おまけに相棒の三脚も押し込んでいる。雪が積もった夏道は殆ど確認出来ない。夜間に冷えた雪面は、アイゼンの爪がザックザックと心地いい音を奏でる。昇り始めて直ぐに、相棒の右足のアイゼンが外れた。直ぐ後に続いていた私が履くのを手伝う。昨日同様、先頭はMakさんだ。着々と高度を稼ぐがルートが不安な時は、Joeさんに確認しながら進む。上がるに連れ、風が強くなって来た。相棒のアイゼンが何度目かに外れた。もう、強風の中では「片方のアイゼンを着けんでも上がれるじゃろう」と、右足のアイゼンはぶら下げたまま登る事とした。

 ふと下を見れば、我々以外のヘッデンが二個追いついて来た。その灯りは、岡山の二人組みだった。やがて、真っ暗な中でも吹雪となって来た。上の方で「ルートが判らん」と呼んでいる。トレースが消えてしまっていて、一緒に登っていても、2〜3m離れればトレースは消えてしまうのである。真っ白の雪の下にある笹は、踏み抜いても足が潜るだけなので良いが、コメツツジの上に乗るとなんか“バタバタ”してしまう。そんな場所もパスし、烈風を伴った雪を避ける為フードを被ると、直ぐにメガネが曇ってしまった。そして、Makさんに替わってJoeさんが先頭に立ってからは、間もなく頂上だった。Joeさんは、昨冬が初めての笹ヶ峰だったらしいが、真っ暗な中、真っすぐ頂上へと導いてくれたのだった。祠の裏で風を避け、しばしの休憩で、結局、そのまま降りる事となった。その時、私のヘッデンを雪の中へと落とした。そのショックで、点かなくなったので、予備のランプをザックから取り出したが、心もとない灯だった。。また、私のコンデジは寒さの影響か、電池が切れたままの状態である。電池の予備を持ってきているが、とても出せる状況でも無い。

 下山は、Joeさんが片足アイゼンの相棒をロープで繋ぎ降りる。未だ空は白んで来ない。相変わらずの猛吹雪である。Joeさんが、大声で先頭のMakさんにルートを指図している。そんな事を何回か繰り返す内、やがて、空が白み始め、樹林帯の下降で丸山荘が真下に確認出来た。こんな状況でも相棒は「ここで撮影したいけど・・」と、全く懲りない。暫くの撮影タイムは、先程までの天候を忘れさせるに十分だ。丸山荘が間近になった頃、スノーシューの単独者に出会った。朝、暗い内から登って来たのだろう。丸山荘に辿り着いたのは、7時半前だった。そして、徳島の岳人グループは、ちょうど出発するところだった。

小屋に着く 7時半 小屋風景
 空は青空が広がっていたが、夜明けを過ぎた写真でもカメラに収めようと、Makさんと相棒は昨日の場所に撮影に行ったようだ。小屋では、四国中央市のグループが朝食を終え、出発して行った。そして、私の仕事がある。相棒のアイゼンの調整である。ザックのレスキュー袋にある六角レンチを出して、無事、調整完了だ。撮影から帰って来た相棒の靴に、アイゼンをセットする。相当狭いが、なんとか大丈夫のようだった。S先生が「指の先が白うなっとる」と、コンデジで記念撮影している。頂上の烈風の中、ロープやスリングを纏めたりしている時、オーバー手袋を脱いだ時に負ったようだ。S先生は、オーバー手袋の下に指無し手袋をはめていて、指の先が出ていたそうだ。そんな事もあって我々は、ストーブの前で朝食を頂き疲れを癒す。

記念撮影
 小屋の前で片山さんを交えての記念撮影をして、下山は10時過ぎだった。昨日と同様の上天気なのだが、朝方の吹雪は一体なんなんだろう。淡々と降りるだけの下山は、味気ないものだ。相棒のアイゼンの調子も良いようでトラブルは無い。淡々とした下山も、途中で石鎚の姿を確認する。昨日から雲の中だった姿が、帰路にお目見えしたのだった。日曜日にも関わらず、入山者は少なかった。そして、昨日の“撮影タイム”の場所で、相棒の『撮っても良いぃですか?』で、小休止である。ここで、単独の男性が上がって来た。結局、今日の登山者は数名だった。登山口の駐車場に帰り着いたのは、11時半頃だった。

 往路と同じ行程での帰路だが、R11号脇のうどん屋で昼食をとって東温市役所脇で解散となった。今回、初めての参加となった山行は、貴重な体験をした。山の天気は気象予報士で判断すべからず・・である。そして、準備は怠りなく・・である。準備をし過ぎる事は無いという事。