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 4日【皿ヶ嶺】

 おっちゃんは早朝から用事で出掛け、10時過ぎに帰ってきた。前日から小雨が降っていたので、この前ひよこさん達と行った時は67判のカメラでいまいち撮りにくかった露と蜘蛛の巣を撮りたくて皿ヶ嶺に行く事にした。10時50分に風穴を出発。

 アキチョウジ キバナアキギリ
 登山道にはアキチョウジ、キバナアキギリがたくさん咲いている。雨も上がって、風が吹いているので靄もなし、露もなしで残念だった。

ベンチの所のいつもの木 きのこ 下から見ると
 たった一週間しか経ってないのに、秋が足早に来つつある。ブナの木が倒れて枯れた幹にきのこがビッシリとついていた。

明神平はすっかり秋 やっとピントが合ったね
 上林峠への登山道の途中から竜神平に来て、軽く昼食。撮影に来たので頂上には行かずここまでとした。きのこの撮影でちょっとしたミスを犯しているのに気がついたので、そこまで戻り下山した。おっちゃんはコンデジで相変わらず小さな花のアップ撮影に挑戦しているが、成功しているのはこのハガクレツリフネのみだった。

彼岸花 
東温市の平野部の水田地帯の彼岸花が至る所に咲いている。こんな事なら、焦らずともよかったな〜。おっちゃんが知らない間に近所の道路のアスファルトの間から彼岸花が出ているのを面白がって撮っていた。


 8日【黒岩山】
 3月22日に野地峰に登った時に、黒岩山の近くまで行って頂上に行かなかったので行こうと決めた。

野地峯 登山口10:15 アキノキリンソウ 菊の仲間
 10:15登山口を出発。植林の伐採地の間のつづら折れの登山道を登るうちに雨になってきた。道にはアキノキリンソウや菊、アサマリンドウ等が咲いていて気持ちを和ませる。

今日辿る尾根 登山道に咲いていた アキノキリンソウ 菊 アサマリンドウ 野地峯 10:25
 ガスが谷から吹き上げてくる。12:30に野地峰の頂上に到着。登山口でおにぎりを一個食べていたので、そのまま黒岩山への尾根道を進む。アップダウンが厳しい。二度目だから展望がなくても、後どれ位と言うのが分かっているので我慢も出来る。

靄に浮かぶ秋の気配 最後の急登 頂上と勘違い
 気の早いツタウルシの紅葉が靄に浮かんで綺麗だった。最後の急な登りを登り切ると、黒岩山への尾根道と、最近笹を刈り取ったらしい縦走路に分かれる。笹を刈ってくれているので歩きやすいが、木も切られているので、私みたいな軟弱登山者はつかむ木がないと、こんな急な滑りやすい所は大変だ。

黒岩山頂上 12:30 ブナを写す
 そこから尾根道を少しで、黒岩山に到着。引き返して、ブナの撮影をする。いくら待ってもこちら側にはなかなかガスが流れて来ない。寒くなって来たし帰ろうかと思った頃に一度だけ濃い靄に包まれた。

下山途中のブナ林 遅れ気味の私 野地峯手前 下山途中で
 14:30下山開始。45分で野地峰、雨が降っているし、足が疲れてのろのろしか降りれず50分で登山口に戻った。


 10日〜12日【石鎚山】
10日
今年こそ、仙人池に行くんだ! と思っていた・・・、おっちゃんがいろいろ調べていたけど、阿曽原小屋〜雲切新道がどの程度の道なのかが分からないので無理をしてもと思い断念した。
 それなら、やっぱり石鎚山でしょ、と10日は車中泊、11日は頂上社泊に決めて予約した。土小屋に2時頃到着、瓶が森から夕景を撮って引き返し土小屋で車中泊との予定だったが、瓶が森方面は雲の中だったので止めた。
ターミナル 駐車場 五代が森方面の光芒
 少し待っていると、水平に停めれる場所があいたので駐車場所を確保。石鎚スカイラインを自転車で走っていた若者軍団が、鍋かなにかをするみたいだったのでその車の横は避ける。他の車も食事や寝る場所の準備に余念がない。
 5時過ぎに、向こうの駐車場を見てこようかと出かけると、五代が森方面の空がぽっかりと開いて光芒が出ているじゃ〜ありませんか、あわてておっちゃんのデジイチを取りに帰り写していると、ネット仲間のOniさんが車から出て来た。Oniさんは石鎚山には行かず、岩黒山に行くそうだ。車に戻り、豪華な(?)お祭り弁当を食べ、する事もないので寝る事にした。


11日
 朝、2時に携帯のアラームがなるように設定していたのでゆったり眠れた。案外、外の音は聞こえないものだ。昨夜のお弁当の残りを食べ、出発の準備をしたのだが、なんかぐずぐずしてしまい登山口を3時10分の出発となってしまった。

3:10登山口 5:50 三の鎖下 天狗岳方面
 次々にカメラマンが出発して、抜かれたり抜いたりして登る。はあはあと息の荒い人も、一生懸命登っている。夜登るのは、2002年10月5日〜6日に白山に登った時以来やねと話しながら登る。夜登るのも涼しくて気持ちが良いものだ。それに、今日は連休だから弥山に三脚を立てれないのは分かっているし、寝る前とうって変わって満天の星で雲海もないだろうしと、そんなに気持ちが焦ってないのだ。

 三の鎖のトイレ辺りで、誰かが「もう、上は三脚は立てれんよ」と、降りてきた。しかし、そんな事は予想出来ていたので、あらかじめ決めていた三の鎖元に行くと、一人のカメラマンがいた。真っ暗なので誰か分からないが、「多分知っている人でしょうね」と言うと、やっぱり当hpでもリンクしている“のんびり山歩さん”だった。空は5時30分頃になると、なんとも言えない色になり、左手が瀬戸内海、右手が太平洋で点滅しているのが室戸の燈台と教えてもらう。海の色が素晴らしい景色だった。写真が上手く撮れなくても、この景色が見えただけでいいと思えた。

朝陽が当たる北壁 西稜 7:10
 6時過ぎから撮影開始、同じような写真をたくさん撮ってしまった。おっちゃんがコーヒーを入れてくれたので飲んで、7時過ぎに西の冠方面に向かう。おっちゃんのお勧めは、西稜なのだが、何処から見ても頂上社が見えて写す気持ちにならない。

二の森方面 石鎚方面 西の冠の分かれ 9:0
 7時52分に面河道から団体さんが登ってくるのが見えた。愛大小屋にでも泊まっていたのだろうか。ゆったり写真を撮ったりして歩き、分かれに10時に到着。順光の西の冠岳なので、写真には良くないが紅葉が綺麗だった。

西の冠岳 鳥の巣を見つける
 木の枝に鳥の巣を見つけた。主はいなかったが、上手く作るものだ。

二の森・鞍瀬の頭方面 石鎚山の岸壁
 二の森、鞍瀬の頭、堂が森も秋色になっている。おっちゃんの、もう一つのお勧めは石鎚山のこの岩壁なのだが、遠すぎる。弥山の喧騒を避けて、西の冠分かれの尾根で昼寝をしたりして、まったりと過ごす。

西の冠岳 リンドウ 名残りのアカモノ
 11時頃になると、堂が森・二の森方面から来る登山者や、二の森へ縦走する登山者が通るようになる。下方に見える面河道を12、3人のパーティが下山している。弥山での早朝撮影をし食事の後に来たのだろうカメラマンもやってくる。そろそろ弥山へ行こうかと腰をあげる。登山道には、リンドウ・季節外れのアカモノが咲いている。

13:13 頂上 頂上の喧騒 二の森方面 雲に沈む鞍瀬の頭・堂が森
 午後1時過ぎに弥山に着くと、ここは本当に山の上?! と思うくらいの人人人だ。その上、暑い。人混みを避けて下の岩棚に避難した。夕方になると、ガスが上がってきては吹き飛ぶという具合で、夕日が沈む方角は雲が厚い。それでも、ひょっとしてとスタンバイするのがカメラマンの性だ。

 5時過ぎにカメラを納めて、翌朝の撮影の為に三脚を置きに行く。頂上社で夕食を食べ、三脚がちゃんとあるか確かめようと外に出ると、瀬戸内塾のYさんが台の上に座ってお弁当を食べていた。そういえば、おっちゃんが「女の人で大きなカメラザックに三脚をつけて天狗岳の方に行ったよ」と言っていたのだが、Yさんしかいないやろ〜と言っていたのだ。予感的中だった。
部屋に行くと、同室の方とおっちゃんが話し込んでいる。10月18日から高松で開催される「ときめき四国」の案内状を、大阪・徳島の私の写真展に来ていただいた香川県の方に出しておいたのだが、それが届いたとの事。お名前と顔が一致しないのだったが、私がよく見ている写真のサイトの方だという事が分かり、話が弾んだ。消灯前には眠りに落ちた。

 昨日の夕方、土小屋で会ったOniさん、なぜか石鎚山に登らず岩黒山に登ると言う。後日、掲示板に添付された画像をみて、たまげました〜。\(◎o◎)/!
 
 左にはいません。右の写真にはいます。私は何処?の問いかけに、添付されたのが下の画像。


 向かって左側の白いウェアの二人がwaiwai隊、右側の黄色いウェアは“のんびり山歩さん”でした。それにしても、こんな発想・技があるなんて・・・。飛行機やヘリコプターで写したんじゃないんですよ〜。


12日

夜明け前 
 4時前に起き、弥山に出てみると、土小屋からのカメラマンがぼつぼつ到着している。昨日より東の空の雲が高いし、雲海もないし・・・、おっちゃんは1、2枚撮ってから他へ移動したらと言うが、大判カメラの人が岩棚の前にスタンバイせずに後ろに下がってスタンバイしているので、途中で移動するとしたら三脚をひっかけてもいけないし、カメラの前を横切れないし・・・、と思ってきっぱり弥山での撮影は止めた。土小屋から来た方に場所を譲ってあげたら感謝された。

厚い雲の上から日の出 6:26
 そして、おっちゃんお勧めの場所に移動して撮影したのだった。

おっちゃんの先輩に偶然会う いつもの休憩場所で 瓶が森
 7時前には下山にかかり、東稜分岐でコーヒーを飲んでいたら、見覚えのあるお顔が見えた。久しぶりのおっちゃんの元職場の先輩だった。しばし歓談。先輩は東稜を登って行った。やはり、紅葉シーズンだ平日でも登山者は多い。
 帰路、美川の道沿いの面河川が美しい茶屋によく寄っていたが、トンネルが出来てから開いているかどうか分からないので通り過ぎる事が多いのだが寄ってみると、開いていた。いつものやさしいおばさまが元気におられた。肉うどんとおでんを食べて帰った。


 17日【石鎚山】
 そろそろ、墓場尾根の紅葉が良い頃だ。天気も良さそうだし南先鋒や墓場尾根に体力的に行けるか不安もあるがロケハンに行ってみる事にした。
8:30 出発 いつもの休憩所で 9:10 東稜コース
 先週の連休に比べて土小屋の駐車場は少しは空いていた。登山口を8時30分に出発。いつもの岩の所で休憩。東稜分岐にはたくさんの登山者が休憩していたので休まず東稜を登る。何年ぶりだろうか。

南先鋒が見えて来た 笹道を進む先行グループ 振り返ると
 東稜分岐で少し休みたかったのに休まなかったので、そろそろ何処かで・・・と思っているのに、おっちゃんはどんどんと進み、なんだか足場の悪い所へさしかかったので、「まだ休まないの〜」と声をかけて、此処でと踏み跡を避けて休んでいると、6人のグループが通りかかる。最初の人が、みんながつかまるからぐらぐらになった木に、足を乗せて行くので、またいだ方がいいんじゃないですか〜と余計な事を言う。

 そうこうしているうちに、もう1グループが来るのが見えたが、少し先で、違う方に行ったのでおかしいな〜と思っていたら、waiwai隊が登って行く上の方で出会った。先頭の男性から、「あんた達みたいに、どこでも登るから道ができるんだ。落ちたらこの道(東稜コース)はほんとに通行禁止になるんや、正規の道を通らないと〜」と言われる。「正規の道が何処か判らないじゃない。道があったから通ったんで、無い所を来たわけじゃない」とおっちゃんが言う。その方が言っている事は、しごくもっともな事なんだけど、間違おうと思って間違った道を辿った訳じゃないのよね。そんなにまで言うのなら、戻って間違った場所に通行禁止のロープでも張るぐらいしたらと思った。


ガスが湧いてきた  笹をつかんで登る
 少し行った先で、登る時にカメラマンらしい2人がいた所が綺麗だったので、カメラを出す。私には難しい岩の所は、先行のおじ様が女性には難しいので、横に巻く道があるよと教えて下さった。笹をつかみながら登る。

大分近づいてきた この辺りが見頃か 下は笹原
 南先鋒が近くに見えてきたこの辺りの紅葉が綺麗だが、登るのに精いっぱいでカメラを出す余裕はなかった。

 東稜のカニの横ばい 岩場を登る
 カニの横ばいを慎重に横切り、大岩を登るといよいよ南先鋒によじ登る場所だ。おっちゃんがザックを上げてくれて空身になっても、一人では登れない。とうとうおっちゃんに下から足を引き上げて貰って、やっとのことで登る事が出来た。

墓場尾根から登ってくる人 先端で撮影するカメラマン 墓場尾根の紅葉
 さて、墓場尾根に行くか止めるか・・・。墓場尾根から登ってきた女性に聞くと、綺麗でしたよとの事。途中まで行ってみる事にした。南先鋒の先端でスタンバイすると言うカメラマンに墓場尾根に人がいたか聞かれる。「2人いたような気がします。私は少し下りた所でサッと撮ったら上がります」と答える。今日のような日曜日は、たくさんの登山者がいるから仕方ないよね。他のカメラマンが、「この間なんか、3時間いる人がいて我慢していたが、もうそろそろのいてくれないかと言ったところ、『ここはおまえの土地か〜』と言われた」とぼやいていた。

 今日は、初めての場所だし、どんな所かロケハンのつもりなので、少し下りた所で一枚だけ撮り引き上げた。

天狗岳 天狗岳側から見た南先鋒方面 弥山へ向かって
 南先鋒、天狗岳の稜線は紅葉は終わっている。岩場でお昼と、コーヒーにした。小さな子供や、登山の初心者みたいな人も、人がいたら来たいよねとぞくぞくとやって来る。

 弥山に登る(弥山からは下り口)鎖場は相変わらず渋滞。いい若者が何人も、怖い怖いと嘆いているので、おっちゃんが右足をこの岩、左足はここと教えている。

階段の向こうから光芒 弥山方面 靄の紅葉 
 頂上社に、写真を持ってくると言っていたいつもの方が今日はいて、やっと話す事が出来た。お礼にとコーヒーを下さった。頂上は晴れているのに、下山路はガスっていた。東稜の手前で、子供を抱いた女性と、その母親らしき2人連れが来たので、「頂上まで行かれるの」と聞くと、「せっかくここまできたので行きます」との事。頂上までだと、16時に着くかどうかだけど・・・、それから下山となると真っ暗になるけどな〜と思うけどね。石鎚山の日曜日の下山路では、こんな人によく出あう。

石鎚山東稜コース、足のあちこちを岩にぶつけて生傷がいっぱいです。