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 23日【笹ヶ峰】

 石鎚山に2週続けて登ったので、今度はブナの黄葉だな。黄葉と天気の良い日が揃うのは難しいが、24日(日)は天気が悪そうだし、おっちゃんも用事がある。というわけで、大阪へ行っていた8年間の間に、笹ヶ峰の南尾根(高知県・いの町)コースが話題になっていたので決めた。

7:50 登山口 続く林道 8:0 剥がれた靴底
 林道・寒風大座礼西線を走り、長又橋から覗ける滝を過ぎて少しで笹ヶ峰登山口がある。7:50に出発。のっけからの急登でふくらはぎが痛くなってくる。少しざれた所から林道がずっと延びているのが見える。
 前を登っているおっちゃんの靴底が剥がれた。実は、先週の石鎚山の時に靴ひもを掛ける金具が取れたので、古い登山靴を履いて来たのだ。私の靴は買い換えた時に捨てたのだが、おっちゃんはなぜか捨てずに置いておいたので今回はそれを履いたのだった。「やっぱりね〜、この間買ったばかりのトレッキングシューズだから山でも大丈夫、履き換えてきたら〜」で、車で履き換えた靴にもう一度履き換え、片道5分で10分のロスだった。直ぐに剥がれてよかったよね!

ノコンギク? 自然林地帯に入る 危ない所にはロープがかけられている
 ノコンギクだろうか野菊が咲いている。植林の間の道から、自然林になってきた。急な所にはロープが掛かっている。休んでいると、ウエストポーチだけの男性とふくらんだザックを担いだ女性が抜いて行った。
(林道から登山道に入ったのに、道端にはリンドウが咲いていた【waiwai記】) ??? 今ひとつ寒〜い


ブナの大木 紅葉はもう少し
 ロスを差し引いて1時間くらいでブナ林に着いた。見えて直ぐに「一枚写すわ」と言うと、「もうちょっと上がっていろいろ見てから写したら」とおっちゃんが言うが、「又、下りてこないといけないのは厭よ」と、写す事にして。まぁ一枚だから15分くらいだったんだけどね。

9:30 肩までの笹をかき分けて登る 寒風山方面 寒風山から笹ヶ峰への縦走路
 ブナ林を越えると直ぐに笹原になる。肩くらいまでの笹の中の道を一歩一歩登る。左手には伊予富士・寒風山・笹ヶ峰までの縦走路が見える。

笹のたけが低くなってきた 10:15 頂上はもう少し キジムシロ? イワキンバイ? ミヤマキンバイ?
 平らな大岩があったのでそこで一休み。写真でみるとあまり急には見えないが、相当急な登りだ。笹も低くなってきた。ピークの先に何も見えないので、あそこを過ぎると頂上かと思って辿り着くと、まだ先があると言う具合で・・・。ブナの所から1時間強で笹ヶ峰に着いた。

10:20 笹ヶ峰  ガスが晴れた
 頂上には、先の二人と、途中で寒風山から縦走しているのが見えた単独男性、あと夫婦らしき二人がそれぞれに弁当を食べていた。waiwai隊も久しぶりにお餅を焼いたりしていると、山ガール・山ボーイ?達グループが到着した。岩の所に咲き残ったキジムシロ科の花が一輪咲いていた。ボケてるけどね。

 来た時はなかったガスが、そのうちに湧いてきて展望はなくなった。一の谷分岐まで行って下りるという手もあったが、ここまでの登りがきつく疲れたので、ピストンで下りる事にした。上りは一歩一歩なので滑ることはなかったが、下りは笹が覆いかぶさっていて道が見えず良く滑る。

空洞が出来てもなお生きているブナ  
 先に下りていたおっちゃんが、誰かと話しをしている。下りていってみると、なんと当hpでもリンクしている“紫雲”さんご夫婦だった。丁度一年前に、剣山頂上で偶然会い一の森ヒュッテで同宿して以来の出会いだった。今日、このコースを歩いたのは3組6人だけ、なんだか不思議よね。

 ブナ林を過ぎて、笹ヶ峰に登っても展望がなさそうだし・・・、と相談していたところだったとの事。一眼デジカメを買ったと嬉しそうだ。少し下りた所で、コーヒータイム。しばし歓談。残りのフイルムを写しきろうと撮影する。一枚写すのに時間がかかる私と違い、紫雲さんもおっちゃんも勝負が早い。

ひときわ太いブナ アサマリンドウ 登山口に咲いていた花
 では、お先にと紫雲さんご夫婦が下りてからも、私の撮影は続いたのだった。金色に輝く黄葉と青空を期待して来たもくろみは外れたが、すごいブナ林には圧倒された。

 旧寒風山トンネルの駐車場で、おっちゃんの元同僚の奥さんに会う。今年、石鎚山の帰りにも会ったな〜。


 
大阪へ引越し後の八年間は、四国の山へは皿ヶ峰、石鎚、剣山・一の森ぐらいしか行けなかった。これからは八年間の穴埋めをするように山行を積めるものと思われる。それにしても、石鎚山系を始め登山ルートが新しく何ヶ所も出来ているのには驚きだ。今日の南尾根ルートも良く整備されていた。また、寒風山へも、従来の寒風山トンネルの瓶ヶ森林道口の他に、愛媛県側からのルートが整備されているようで、楽しみは沢山残されている。【waiwai記】


 26日【皿ヶ嶺】
 おっちゃんがハローワークから帰ってから行ける所と言えば皿ヶ嶺だ。ブナの木の黄葉の具合を見に行く事にした。

遊歩道  
 風穴から続く遊歩道に木々の葉っぱが落ちて綺麗だ。サワグルミの葉はもう落ちてしまっている。ふと見上げると、枯れ木にきのこがいっぱいついている。

 いつもの枯れ木 
 そのきのこが葉っぱをいっぱい受けている。いつもの木を写してっと、おっちゃんがどこからか上がってきた。右の写真は、その時おっちゃんが下りて撮った写真です。

靄の登山道  
 靄があると雰囲気のある登山道、ベンチがあったりすると公園みたい。登山道に色とりどりの落ち葉が散っていた。

 
 木によっていろいろだが、竜神平のブナの黄葉はもう少しだった。帰路には、平日にも関わらずたくさんの人(紅葉見物だろうか?)が、登ってきていた。帰ってカメラのメンテをしていて、レンズの蓋を落としたのに気付いた。(*_*; レンズ交換をした場所を覚えているので、そのうち探しに行くのだ。


 27日【黒岩山】
 今月中にはあの“ブナ”を撮りに行かないとと、天気予報を見ていた。ずっと、季節外れの台風の影響でか曇りとか雨とかだが水曜日だけが晴れマークだ。ブナの黄葉には少し早いけどと決めた。
黒岩山への稜線が白い 鹿の糞 木の間から霧氷が付いているのが見える
 天気予報が寒気の襲来を告げている。標高1500m以上は雪と言うことだ。おっちゃんが寒風山にするかと言うが、私は「寒風山は紅葉が終り霧氷だけ、みんなが撮っている霧氷の写真は良く見ている。どこが自分のポイントか、まだ写真を始めて寒風山に行ってないし・・・」と言う事で却下。

 最初の予定通り新寒風山トンネルを抜けて野地峰登山口に向かう。9時前に登山口を出発。すでに大阪ナンバーの車が停まっている。もう一台車が来るのが見えた。登り始めて、おっちゃんが「もっと早く来たら良かった、霧氷が溶けてしまう」と早足だ。私は4時50分にアラームをセットして、一度起きたのに「あそこはそんなに早く行く必要もない」とのおっちゃんの言葉に二度寝してしまったのだ。

高度が上がってくるとはっきり霧氷が見える 野地峰 10:5 おっちゃんは急いでいるので遅れる
 登山口から野地峰までは日も照ったり、青空も見えたりしていたのだが、野地峰を過ぎた辺りから雲が低くなってきた。

色とりどりの葉に霧氷  おっちゃん一押しの写真
 おっちゃんは霧氷が溶けるのを心配して、えらい早い。私はそんなに急がなくても、ブナが撮れれば良いんだからゆっくり行くからと告げる。

登って来た方面を振り返る 最後の急登 ブナの木に書かれた印
 尾根のピークごとに、おっちゃんは霧氷を前景に写真を撮っている。最後の急登の上の方で登山者の声がしてきた。大阪の登山者5人のグループだった。「遠い所をあまり有名でない山へよくきましたね」と言うと、「大山の予定でしたけど、天候が崩れるというので四国に来ました。昨日は白髪山で、今日はどこにするか迷ったのですが、こんな時に来れて良かったです」と、紅葉に霧氷を写してたいそう喜んでいた。

 最近、刈り込まれた縦走路を少し下りたら、大きな紅葉したカエデ(?)に霧氷がついて、それはそれは綺麗! カメラを取り出していると、男性が一人登って来て「黒岩山」へ行くと言う。黒岩山はこの切り分け道じゃないけどな〜、霧氷とブナを見てから行くのか〜と思っていたら、先の方で写真を写していたおっちゃんと話していたと思ったら引き返して来た。≪そのオジサンは『黒岩山へ行きたいんだけど、どんどん降りていくみたいで引き返して来た』とのことだ、『先日も、三嶺(さんれい)へ“カンカケ谷”から登ったが、途中で道が判らなくなって、西熊山へ直接着いた。お亀の小屋へ寄りたかったんですが・・』との事、『お気をつけて』と言って別れた。【waiwai】≫

 紅葉に霧氷 また、ブナに印
 それにしても、この縦走路を整備した方は誰だろう? 個人では出来ないし・・・、ブナの木に赤ペンキで矢印が付けられているし・・・。

青空が見えて来た 
 青空も少しは見える時もあったが、直ぐに冬雲に覆われる。

 ブナには霧氷がついてない UFO 2機襲来
 縦走路の尾根は風が吹き付けるのだろう霧氷が出来ているが、少し低い場所は普通の秋景色だ。面白い猿のこしかけを見つけたが、私のカメラでは無理と思ったのが間違いだったかも・・・、おっちゃんが面白い写真を撮っている。名付けて「UHO襲来」。

 アサマリンドウ
 2時間ほど粘り、おっちゃんが2時には下山して帰らないと・・・、5時から用事があるとの事で食事もそこそこに下山した。朝から2時間の用事、義母の通院、夕方からの用事と、ほとんど毎日忙しいおっちゃんだ。これでは、遠出は無理よね、おっちゃん!


 28日【皿ヶ峰】
 一昨日、皿ヶ嶺に行った時に落としたレンズのキャップを探しに行く事にした。

  
 一昨日は、週末でないのに、駐車場に車がたくさん停まっていてビックリしたものだが、今日は一台も停まってなかった。竜神平までだから、普段も履いているトレッキングシューズで出掛ける。毛糸の帽子、カッパと寒さ対策はバッチリだ。昨日は皿ヶ嶺も霧氷が出来ていたのだろうか。

靄の竜神平 
 雨は降ってないが、前の登山者が傘の用意をしている。大岩の所でおにぎりを食べていたので「水の元からですか? 駐車場に車がなかったので」と言うと、「今日は皿ヶ嶺を一人じめと思っていたの?(笑) そこの広い駐車場ですよ」との事。見落としたのかな〜?

 この間、カメラバックを置いて撮影した所をくまなく探して歩く。おっちゃんは、笹の中、雪の中などに小さい物を落としても、良く見つけるので安心だ。ふと見ると、大ブナの方へ刈り込まれた辺りをごそごそ探してくれている。そして、上林峠への登山道で最後に写した場所にキャップは落ちていた。(*^。^*)

  サルノコシカケ
 やっぱり、一期一会ねぇ。この前、縦走路から竜神平へ行く登山道に色とりどりの落ち葉が散っていたので、今日は35ミリのカメラで撮ろうと持ってきたのだが・・・、踏まれたり色褪せたりしていた。竜神平に着く頃、ガスが漂ってきていい雰囲気だった。ベンチで食事をしている二人、単独の方等、撮影している間にも数組の登山者が来る。ブナの黄葉は良いのもあれば、まだ青いのもある。

 
 作ってきたおにぎり(珍しい)とめざしでお昼を食べて下山した。今までは、困った時の“皿ヶ嶺”だったが、登山口まで家から20分の所に、こんな良い山があるなんて〜幸せだわ〜♪ これからの霧氷の季節も楽しみだわ!!