2005年         




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 4日【西赤石山】

 今回は千代さんは所用(週明けの撮影会の世話役の予定)があって、“わいわい”だけの帰省となった。また、週末の天気が悪い・・との予報、それに“高速バス”での帰省(持って帰る荷物が限られる)・・と、悪条件が重なってたこともあって、山行はあきらめていた。
 しかし3日の夜、友人の“U氏”に電話すると「何が要る?」とのこと・・訳を話すと「足らん物は用意しとくから、6時頃に迎えに来て・・」とのことで、急遽山行計画が出来上がってしまった。(waiwai記)

住友フォレスト辺りの道路 日浦の駐車場

 愛媛の我が家で、久しぶりに寝るのはいいのだが、落ち着かないの何故なのだろう?寒くて、ウトウトしていると雨の音がしていた。その雨の音で、目覚ましのアラーム(5時にセットしていた)が鳴る前に置き出してしまった。コーヒとパンで朝食だ。食べ終わる頃、玄関の戸を叩いて“U氏”が現れた。「お前の事やけん!もう起きとるじゃろおもて・・」と、ザック・カッパ・水筒などを持って来た。あとは靴だ。「こちらに置いていたのがある筈!」が、無かった。仕方なく、トレッキングシューズでなんとかなるはず??で、U氏の自宅へ車を置きに行って、出発。

 大永山トンネルまでの道で、もう雪山が姿を見せていた。シフトを4WDに入れての走行も、久しぶりだ。旧別子山村の日浦登山口は工事中で、車の姿は見当たらなかった。

 登山道に架かる橋 昨夜降った新雪  馬道 

 U氏の後を歩く。彼は、いつもは一人で歩いている。私や千代さんと出掛ける時には、都合がつけば奥さんも一緒に行くこともあるのだが、今回は「法事がある」ので、見送ったそうだ。ペースはユックリだった。「病後は、足の調子もあって、ユックリとしたペースでしか歩けん!」・・そんな調子で、ダイヤモンド水まで一時間だった。彼は「近頃のhpに書いとる所用時間はナンジャー」「速さを威張っているんか?」「実際に歩いてみて、参考にならん(時間の記述)hpが多いけん、最近見んようになってしもーた」との事だ。

 私も反省する点がある・・と、話も尽きないのだが・・ダイヤモンド水の直ぐ先で谷を渡る道を採るか?右岸を行って暫らく先で渡るか?で迷った彼だったが、私は「陽の射していない右岸(雪道を歩けるから)を行こう」と言ったのだが、直ぐ先の木橋を見て「あれ、橋が二段になっとったか?」と立ち止まった。その二段になっている橋は、向こう側に橋桁があって、こちら側の落ち込んでいる方には橋桁が無かった。こんな橋は渡れないと引き返した。

西赤石山 銅山峰の向こうに笹ヶ峰・沓掛山・黒森山 前赤石・東赤石方面

 そんなこともあって、銅山越に着いたのは10時半頃で、小休止である。今日は私の方が夕方に所用があって、5時頃には松山へ出掛けなければいけないので「行けるとこまでで、引き返そうか?」で、腰を上げた。稜線に出ると風が吹いていた。笹ガ峰は黒い雲が襲っていたので、その向こうを見ることも出来なかった。かろうじて、沓掛や黒森が姿を見せていた。もちろん、瀬戸内側は遠望出来たので新居浜の街は見下ろせたのだった。「今日は最初のピークまでにしようか?」と言う言葉に相槌をうって、コンビニで調達した昼食を腹に収めての下山である。

 最近は、私の方が時間がとれなくて、千代さんの撮影に付き合う程度の山行しか出来なかったので、久々の山行でもあった。



 10日【堂満岳】
 11月は撮影を兼ねての山歩きだったので、なんと10月23日に蛇谷ケ峰以来のwaiwai山行だ。「久しぶりなので危なくない所ね」と堂満岳に決めた。

落ち葉の登山道 緊急連絡ポイントのお知らせ ノタノホリ
 無料になる前は片道900円を払ってよく通っていた“湖西道路”も、通い始めると同じ山域ばかりになる癖で比良の方は疎遠になっていた。イン谷口の駐車場には一台も車がなく、少しロープウェイ方面に行くと2台の車が停まっていた。『スキー場は閉鎖しました』の看板が物悲しい。

 堂満岳には2002年8月と2003年1月に登っているが、いずれも堂満東稜道は下山に使っているので、今回はこちらから登る事にした。8:10にイン谷口を出発。登山道はすっかり落ち葉に覆われている。
『この山には、右のようなレスキューポイントを取り付けた場所があります。病気や怪我で動けなくなった場合、携帯電話で標識の内容を119番通報すると場所の特定が出来、防災ヘリコプターの救出場所にもなります。登山地図と共に緊急時の道しるべにしてください。』と書かれた真新しい看板が建てられていた。「レスキューポイントは携帯もつうじるんかな〜」と話しながら歩いていると、単独の男性が別荘地の方から歩いて来た。ちゃんとピッケルをザックにつけている。「早くも下りてきたのか」「JRで来たんじゃないの〜」と話しながら、別荘地を抜けて掘割になった登山道を40分でノタノホリに着き小休止した。
雪が出て来た登山道 雪が深くなって来た 下山者が何処でも降りたトレース
 だんだん雪道になって来た。先週のだろうか(?)薄く足跡が残っている。45分で少し平らな所に来たので小休止。下界が晴れでもこの辺りは雪になるのだろう雪が深くなってきた。カッパ、簡易アイゼンは持って来たものの冬装備は持って来なかった。ピッケルでなくてもマウンテンステッキくらいは持って来たらよかったわ〜^_^;
 単独の男性が登山道でない所を下りて来た。冬は何処でも登るし、何処でも下りるから安心は出来ない。赤テープを頼りにおっちゃんは登っているが、急な所では時々壺足になったりして苦労している。あれが頂上かと思ったら手前のピークだった。見えた頂上を前に「あれだと20分では登れないわね」「うん、まあすぐだろう」と登り11:10に頂上に着いた。朝、登山口近くで会った男性も着いた所だった。


堂満岳頂上 蓬莱山方面 頂上直下のブナ
 「何処かで会うと思ってましたよ」と声をかけてくれた。朝、JRで来て比良駅から歩いたそうで、私が「こちらのルートは下山には使った事があるので、今日は登りました」と言うと、「金糞峠まではちゃんとしたトレースがあったのですが、峠からここまでは先行者がブッシュの中を歩いていて、自分もその後を歩くのが楽なので・・、尾根の方に雪が木に積もって倒れていてブッシュの方を行くのも無理もないのですが・・」、「あ〜 一人下りて行った方がいたのですが、その方ですね」、「ブッシュでおい被さった木から雪が落ちて来ますよ」等といろいろ情報を教えてくれた。装備をキチッとパッキングしてあり几帳面な方(四国では、ANちゃんのような人で判る?)だった。

 昼食後、アイゼンを着けてカッパ、オーバー手袋で準備完了! お互いに挨拶を交わして頂上を後にした。


第三ルンゼの側面 第三ルンゼ 金糞峠 青ガレを下りる
 しゃくなげが雪で埋まっている所に足跡が着いているが、仕方がない・・、なるべく痛めないように歩くしかない。金糞峠では単独の男性が「今日はここまでです」と登ってきた。その後から男女2人が北比良峠までと登って来た。中峠方面のトレースはきっちり付いていた。風がきついので少し降りてからコーヒーを沸かす事にした。

 コーヒーを飲んでいると単独の女性が降りて来た。青ガレはやっぱりピッケルか、せめてマウンテンステッキがないと下り難いわ。(>_<)  土曜日とはいえ、ロープウェイ・リフトが撤去されて登山者は確実に減っているようだった。

比良トピアから湖西道路への道から堂満岳方面
 久しぶりのwaiwai隊山行だったが、いきなりの冬山山行となってしまい準備不足だったわ。^_^; 下山後の楽しみの温泉“比良トピア”は空いていた。


 18日【愛宕山】
 地球の温暖化と言われる割に今年は寒さが早いようだ。これも、狂って来ている証拠なのかもしれない。例年は、お正月の帰省後にジムニー(シエラ)に替えてちょうどいいのに、今年は雪が早くてチェーンもない乗用車ではどこにも行けない。
と言う訳で、電車を利用しての初めての“関西日帰り山歩き”となった。(落ち葉の愛宕寺の羅漢さんは雨の日に、この間一人で出掛けて撮ったので、雪の羅漢さんも撮りたいと思っていたし〜 (^_-)-☆)

阪急電車で行くおっちゃん 雪の渡月橋 愛宕念仏寺
 家を7時30分に出て、駅で電車を待っていると、ちらほら登山客もやってきた。「4年目にしてやっと関西風になったね」と、阪急電車を2回乗り換えて嵐山に9時過ぎに着いた。高槻を出た頃から雪が積もり、嵐山では横殴りの雪で寒い。コンビニで弁当を仕入れ仕度をして、雪の渡月橋を撮影して、嵯峨野を散策。愛宕神社の一の鳥居をくぐると、清滝の手前の愛宕念仏寺だ。30分くらい撮影したが、太陽が出て来て羅漢さんの雪に反射して撮りにくいし、雪で顔が隠れて紅葉と違って面白くない。たばこを吸いに寺の外に出たおっちゃんは職場の同僚と会ったらしい。

二の鳥居 階段の登山道 雪の登山道 五合目の休憩所
 寺の前からトンネルが見えていて、バスが止まっている、その右手にも車道があり、本ではそこを行くようになっているので、「前に昔娘3人で来た時は、行きは嵐山からタクシーで清滝まで行って、帰りはトンネルを歩いて帰ったんよ」と言うもトンネルを行くように返事がないので車道の方を行った。試峠までの登りの途中で、「ところで、職場の同僚の○○さんはどっちをいったん?」と聞くと「トンネルよ」との返事。なんて事なの〜(-"-) と、ここでちょっとしたすれ違い(^_^;)が・・・。そんな事なのでよけいに登りはきつい!

 二の鳥居の登山口を11時10分に出発。夏に来た時は暑さでバテ気味だったが、冬でも階段状の登山道はこたえる。この時間なので嵐山でバスを待っていた登山者もいなくて静かだ。三合目の休憩所でおっちゃんがザックを下ろさず、おやつが出せないので、それじゃ休んでもとすぐに出発。5合目の休憩所に約1時間で着き、やっとおやつにありつけた。先着の男性が2人いて、「今日は顔見知りが一人も来てない」と言っている。一人は下山、もう一人は登って行った。


お地蔵さん 風に舞い上がる雪 亀岡方面の展望 雪の愛宕神社黒門
 登山道の脇にはお地蔵さんが点在していて、前掛けやお花で綺麗に祀られている。しばらく行くとさっきのおじさんが「今日は帰る」と下りてきた。そう言えば、昔娘3人で夏に来た時におじさんに付きまとわれた事があったが・・、このおじさんじゃなかろうか・・・
 風がきつい所では、木に積もった雪が落ちてくる。水尾の分れを過ぎると亀岡の展望が開けてくる。1時過ぎに黒門に到着。雪の下は凍結してきた。標高差があり、神社は温度差があるのでちゃんとした装備でと書かれた看板があるのに、何も持ってない人も登っている。


233段の階段 愛宕神社 愛宕神社
 約2時間かかって頂上広場に着くと広い休憩所があって、寒さを凌げるようになっている。それでも、お弁当を食べていると手がかじかんでくる。ザックをデポして愛宕神社へ行っていた登山者のグループ7人が帰って来て、鍋の準備をしている。これを楽しみに来ている人もいるのだろう。

 waiwai隊は月輪寺コースを下りる予定なのでアイゼンを着け、ザックをかついで233段の階段を上り、愛宕神社の本殿にお参りした。


月輪寺 林道出合
 2時過ぎに下山開始。前を3人の男性が下りていたが、彼らは大杉谷の標識のある方へ下りて行った。waiwai隊は本の通りに下りて、月輪寺で小休止。男女2人組をやり過ごして林道に3時20分に降り立った。空也滝は止めて、林道を30分で清滝のバス停だ。途中で大杉谷方面へ下りた3人が休んでいた。


ねずみ小僧 愛宕念仏寺の羅漢さん 羅漢さん
 バスで嵐山までと言う案は、朝方は太陽が当り撮れなかった羅漢さんを撮り、帰りに美味しい湯豆腐を食べると言う私の思惑もあり、歩く事にした。交互通行の狭くて怖いトンネルも早足で通り抜け、愛宕念仏寺で丁度いい具合に雪が融けた羅漢さんを撮る事が出来た。あまり時間がないので、おっちゃんにいいのを見つけて来てと頼んだら、「おもしろいのがあった〜」と言うので行ってみると、“ネズミ小僧”や、“怪傑ゾロ”?? みたいなのもあり大笑いした。おまけに、平野屋の写真も撮れたし〜。(*^_^*)


花灯路1 花灯路2
 紅葉の季節が終わったので、こんなに閑散としてるのか〜と思いつつ嵐山まで歩いていると、突然『花灯路』と言うイベントに出会って・・、すごい人出だ。フィルムは平野屋で終わったとこだし・・、湯豆腐を食べる予定が二人の食べたいものが合わないのでお腹は空いてるし・・、人は多すぎる・・。で、おっちゃんのみ写してました。

 嵐山に着いて、食べる所を探すも・・、京都って、なんで手頃なのがないの〜! 2000円代だった湯豆腐も、だんだん高くなり、3500円〜6000円の高級料亭しかないやないの〜、食堂と言えば・・、なにもここで食べなくてもと言うメニューだし・・。お腹が空くと、だんだん腹も立ってきて・・、結局、駅近くの食堂で『嵐山音楽回廊』の音楽を聴きながら<梅づくし○○>を食べて帰った。それにしても、岩田山のライトアップや、竹林のライトアップ、いけばなプロムナード、駅近くの橋の上から滝に映像を映し出した、音楽と香りにはビックリしましたわ。

千代の愛宕念仏寺の写真を見る。


 
31日【上兜山】
日陰ツツジ展望所への岩場より串ガ峰は、まだ真ん中の山を越えて行かなくてはなりません。
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