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 2日【瓶ケ森林道・寒風山トンネル側】
 元日はおっちゃんの実家で過ごし、去年と同じ石手寺に参拝した。今年も平和を祈って折鶴を折って【思いやり 平和 殺さない】と書かれた短冊を頂いた。

 2・3日とテント泊で今年も瓶ケ森・・と思って帰省したのに今年は雪が多く、去年の台風で道路事情も悪くてネットで見ても誰もよさこい峠まで行く様子がないし、道路の除雪もないみたいなので「どうする〜」と全然決まらない。私は成就社でテント泊して、石鎚山の頂上まで行かなくても夜明峠あたりまで行けば写真が撮れるし〜と言ってみたが、人がたくさんいる所は恥ずかしい(?)とかで・・ 寒風山トンネルから瓶ケ森林道を歩くと言う案に、2000年7月7日に東黒森〜自念子の頭〜瓶ケ森と縦走した時に帰りは吉野川源流の碑から東黒森の登山口がある所まで2時間弱で帰れた記憶があったのでその案に乗った。

出発前に家の前から 横河原から 西条市より石鎚山方面画像にマウスポインタを置くと説明がでます。

 準備をして家を出ると、東温アルプス方面の空が燃えている。横河原の橋まで来るとこれは〜 すご〜い♪ 幸先がいいわ! 西条の石鎚山が見えるところでも真っ白の石鎚山が見えた。

 寒風山トンネルを抜けて旧トンネル口までの道路は年末年始も車が通っていたのかこの大雪でも轍が深いものの走りやすい。前を新車のスカイラインが快調に飛ばしていたが、ヘアピンの最後から二つ目位の所で底を擦ったのか降りて見ていたが、リタイヤしたのかも・・。

トンネル口には既にたくさん車が駐車していて三々五々準備をしている。waiwai隊は店の前に斜めに駐車して、みんなが出発するのを見届けてゲートを越した。
瓶ケ森林道、寒風山トンネル側ゲート 林道を歩く 1649mピークが見えて来た
 このザックの重さでは私は越せないので、左手の看板の横からなんとか林道に出た。10:0に出発。雪は約40cm積もっていて歩きにくい。一昨年も去年もよさこい峠からの瓶ケ森林道歩きだったが、こんな事はなかった。一歩一歩の歩きが膝下までの雪の圧力で・・重い。先頭を交代しながら歩いていたらおっちゃんが「えらい元気やな〜」と言うので、「500歩までと思って数えて歩いとんよ」「後何歩やと思うたら頑張れるしリズムもつくから」と答え500歩ずつ交代する事にした。

 1回ずつで交代して1000歩で20分だった。11:0頃に1649mピークが見えた。

寒風山方面 笹ケ峰・ちち山方面 冠山・平家平方面
 15分休憩して3回交代して3000歩歩いた所で2回目の休憩をとりおにぎりを食べた。そこからは寒風山、笹ケ峰、ちち山、冠山、平家平が展望できた。

どこまでも続く林道 平家平 寒風山 冠山
 12:45また永遠に続くラッセル(?)で歩き始める。キジが私達に驚いてバサバサッと飛び立つ。何度も尾根をまわるがよさこい峠からの予定だったので地図を持って帰らなかったので林道のどこら当たりか分らない。だんだんと傾斜が出て来た。建設省・鷹ノ巣山局・雨量観測所の看板が目に付いた。おっちゃんが「ええ〜 そんな〜」と声をあげる。3回交代して3000歩歩いた所で3回目の休憩をとった。

 1999年1月3日に伊予富士に登った時の帰りに、バテた老夫婦からトラバースを戻ってこの林道を歩こうと思うのですがと相談された時に地図を出して、東黒森の登山口へのトラバース道も結構距離がある事、林道はなおさら尾根を回りこんでつけてあるので距離がある事を説明し「ゆっくり休んで降りられたら?」と答えた事があったのを思い出し、「たしかトンネルがあったよね」「左手前方に林道が見えとる」・・・
「せめて伊予富士・東黒森の登山口まで行けたら写真も撮れるけど・・、ここで14:0では・・、今なら引き帰したら明るいうちに戻れるよね」「木の香温泉に入って食事して帰る?」と言うと「そうするか〜」と相談がまとまり撤退する事にした。
 最初は下りだったが最後の方の駐車場までは軽い上りの傾斜でしんどかった。途中でコーヒーを沸かして飲み17:0に駐車場に戻ってみると車は2台になっていた。往復で17400歩のポッカ訓練のような一日だった。そして、私は一度もカメラを出さなかった。


【後日談】1月30日(日)に当hpの掲示板に“oniさん”より、書き込みがありましたので、以下に掲載します。

 『寒風山トンネル口から瓶ケ森林道、山スキーもどきを履いて行ってきました。路面積雪は40cmモナカです。林道でしょ、しんどいだけで危なくないでしょ、と、嬉々として息を切らして進むのですが、ときどき道を覆い尽す雪塊を乗越えます。雪崩跡?それでもトンネル群までは無事たどり着きました。

 トンネルの間隙は大きな雪塊です。雪崩跡?長いトンネルの入口の雪塊を乗越えて入り、出口まで歩きましたが、出口が硬雪で塞がれていて体が出せず、先の景色が見えません。
 入口にちょと雪を積まれると、閉じ込められると思う...ちょうどそのとき、スキーのねじが1個無くなっているのを発見。もう降りにしか使えないことが分かり、即座に撤退しました。

 神様ありがとう。そして、帰りは帰りで、モナカ緩斜面のつづら折れ続きなので、思ったよりしんどかったです。谷底転落は避けたいですし。』


 本当にビックリしました。冬季の瓶ケ森林道のこのような状況を知る事となり、四国も侮れない・・と思って改めて感心しました。又、雪の季節に安易な考えで“夏道(この場合は林道ですが)”を歩く計画を立てる事の怖さを知る事となりました。【waiwai記】