12


1日【烏谷山〜クルシ谷】
藪日記(関西編)へ・・


15日【近江舞子〜釈迦岳〜金糞峠〜正面谷】
藪日記(関西編)へ・・

30日【小女郎峠】

 今年の納会山行は比良山系とだけ決まっていたものの、どこにするか未決のまま、朝からぐずぐずしてしまい、7時に家を出発した。初めての所は登山口から探さなければならず、山と高原地図を見て、JR湖西線の蓬莱駅から歩こうと駅へ行くと、駐車場が空いていない。仕方なく登山口方面に車を走らせたが、車を置ける適当な場所が見つからず、奥へ行き過ぎ、雪で車の底をするようになったので、バックしょうとしたら、雪でスリップし抜け出すのに手間取り、やっと広い道路脇に止めることができた。蓬莱駅に居た茶髪の男性が、早くも通り過ぎた。私達も準備をして9時に出発した。
   
 2、3日前の寒波で雪が深い事は予測していたが、土・日をはさんでいるので、トレースはあるだろうと軽い気持ちで出掛けた。案の定、2、3人の昨日位の足跡と、さっきの若者の足跡が続いている。雪の積もった舗装道路を堰堤のある所まで歩き、少しで登山口があった。雪のない時は此処まで車で来れそうだ。

 杉の林間をトレース通りに登って行くと、薬師滝の標識があったので降りてみた。右からの沢を通過して、しばらくで雪が深くなってきた。先行の若者が立ち止まっており、「はじめてなので、道がわかりません」と言うので、「私達も四国から引越しして来たばかりで、ここは初めてです」、「ここからトレースがないので、上にも行ってみましたが・・・」とのことで、おっちゃんが先行して、堰堤の上の広場らしい所で目印のテープを捜す。沢の向こうにリボンらしきものがチラッと見えたので、行こうとするが、雪が腰くらいまであり、降り口も見つからない。なんとか降りて右岸に立つことが出来た。ズボンが濡れてしまうのでカッパを着ていると、若者も来たので、「3人でラッセルして行けば、行けますよ」と言うと、地図を見て「まだ此処なんですか〜、準備をして来てないので帰ります。」と言う、感心な?? 若者だ。
    
 山と高原地図では、此処から1時間30分となっているが、トレースもなく雪も深く、峠まで行けるかどうか分からないものの、行ける所まで行こうと出発した。目印を頼りに一歩一歩、先頭を交代しながら登る。重い雪で木が倒れて行手が塞がっていたり、目の前の雪を落としながらのラッセルの箇所もあったりして、非常に苦労する。おっちゃんの「もう一度左岸に渡る所があるから、テープに気をつけて!」との言葉どおり沢を渡る箇所が出現した。雪は相変わらず深く、夏道はつづら折れに付けられていて、ええかげんにしてくれ〜と、おっちゃんは「直登したほうがええかなあ〜」とボヤいている。ロープがかかっている危険な所(ザレ場だろう)を高まいたりしながらの悪戦苦闘は、終わりがないかのようだった。

 12時過ぎに小休止して、辺りの植生が変わり初めたものの稜線が確認出来ない。笹の中の道みたいで、雪に隠れているので確認出来ないものの、締まっていない雪は体力を奪って行くだけだ。そしてタイムリミットの2時が来た。おにぎりと味噌汁をすすりながら、二人で四時間のラッセルに「もう峠も近いはずよ、今度きた時に判るように印を付けておこう!」にも、おっちゃんは疲れているのか返事がない・・・

 「1時間半もあったら降りれる」と下山の途につく。木に付いた雪が落ちて、朝方のトレースが消えかかっていたり、雪の直撃にあったりしながら林道に着いた私達を鹿が出迎えてくれた。(最後の写真に鹿がいるの判りますか?)
 という訳で、今年も終わり。目的地まで行けなかったものの、あれだけ頑張れば満足だ。来春、あの印を見に行くという楽しみも出来たことだし。 (^^♪ 
 それにしても、おっちゃんの体力が冬になると弱いのは痩せてるからかな〜(皮下脂肪たっぷりの千代)