9月
21日【御殿山〜武奈ケ岳〜コヤマノ岳〜牛コバ】
明日から三連休なのに天気予報では土曜だけがいい天気、おっちゃんが帰るのを待ちかねて「明日しかないよ!」という訳で、また行き先が決まらないままの山行となった。
9月1日に湖西道路の降り口を通り過ぎ、懸案となっていた坊村からに決定!無事、真野ICで降り、坊村の明王院に着いた。近所の人に駐車場所を聞き7時半に一番乗りで登り始めた。
私はコースを見ていなかったので、心構えをしていなかった。登山口の看板には“急登、中高年は注意”等と書いてあったので、「ペースをゆっくりね」と言いながら出発した。手入れされた杉林のつづれ折の登山道をゆっくり登った。やがて自然林になり、気持ちよく歩けたがおっちゃんが「笹がうすいなぁ〜、これならここを上がるのも簡単じゃ」と言うので気がついたが、枯れているのか・・ ほとんど緑の葉がないくらいだ。
後から男性が走って来たのでよけた。谷のようなところを登るようになり、トリカブトが所々に咲いていた。急坂になり、男性に抜かれ、2時間ちょっとで御殿山に着いた。今日はここまでかと思っていたら、はるか遠くに見える武奈ケ岳まで行くと言うので、「エエ〜後どれ位?」と聞くと、「40分位よ」と言うが、覚悟がなかった私にはそれぐらいで着く距離には見えなかった。
しぶしぶと、少し降りるとワサビ峠で“ハイキングコース”なんて札が、あちこちについている。ロープウェイで来ればねっ!などと思いながら登った。尾根に出るとススキの穂が揺れていた。気持ちのいい尾根歩きとなるが、日が当たり暑いので一息入れた。
途中でナデシコの花が一輪咲いていたが息があがっているので「帰りに撮ろう」と言うと、「ここは通らんよ」とおっちゃん。そんなこんなで3時間で比良山系最高峰の武奈ケ岳に着いた。その時は先客は一人だったが、ロープウェイの第一陣が着いたのか、あっという間に頂上は20人くらいの人でいっぱいになった。360度の展望で、先日縦走したリトル比良の山々や、シャカ岳や、遠くには琵琶湖も望む事が出来た。もちろん、まだ名前の知らない裏比良の山、北山の山々なども見えていたはずだ。
ここでやっと、地図を見せてもらい、下山路の相談だ。で、おっちゃんの当初の計画通り、縦走して降りることにした。下山路では第二陣・第三陣と、旅行会社のツアー客が次々と登ってきてたいへんだった。しかし分岐を右にとって、コヤマノ岳の登りにさしかかる頃には静かな山歩きとなった。頂上にはブナの古木があり、気持ちよく歩ける尾根の路だ。中峠では金糞峠からの人が二組休んでいたが、そのまま歩き、シャクシコバの頭まで行ってからコーヒーを沸かして飲んだ。
小川新道にさしかかる所で、下から来た女性二人組の方と挨拶を交わすと、「こちらに降りられますか、登りの方がましです。」と言われたので、どんな下りだろうと思っていたが、岩場あり、ザレ場ありを、最近降りに自信(?)をつけつつある私、なんとか無事降りれた。それより、道はしっかりしているものの右側が切れている奥ノ深谷の方が怖かった。途中にテンニンソウのお花畑があった。ウシコバまでつづれ折の道を降りると林道に出た。
坊村までの林道を歩いていると、後から男性が走って来た。「朝方お会いしました」と声を掛けると、思い出したようだった。しばらく行くと、左手に白滝山の登山標識を見つけた。この道は“伊藤新道”というらしい。林道歩き40分で、登山口には14時20分に着いた。
《教訓》 登る山は早めに決めてね。覚悟がないと、バテやすいから・・・。
29日【ボボフダ峠〜蛇谷ケ峰】
前回の教訓からか、夜になっておっちゃんが「明日はここへ行くから読んどきよ!」と山と高原地図の中に入っているルートの説明書を渡すので、「雨でも行くんやね」と言いながら、地図と説明書を読み、江若バスの畑バス停に車を置き、下山は武豊口バス停にし、バスで畑まで移動するとの説明をうけた。「それじゃ〜、帰りの林道歩きがバスの時間が迫っていたら、つらいなぁ〜」、「バスの時刻によっては、下山の方に車を置いた方がええんちがう?」と話し、準備万端整えて寝た。
降水確率が50%の割には雨も降っておらず、6時には名神高速に乗り、湖西道路を通り、バス停に着いた。時刻表を確認すると、13時48分には降りてこないと、後は4時過ぎまで便がないので、こちらに車を置いて7時58分のバスで登山口の畑に行く事にして準備を整え、もう一度ルートを確認していて「あれっ!ここ武豊口じゃない、黒谷よ!」バス停を間違えているのに気がついた。急がないと間に合わないとあわてて引き返し、なんとか間に合った。バスは私達だけで運転手さんによると、電車で来るひとは次の便になるとの事だった。
畑から集落を通り、田んぼの畦道を伸びた草の露でズボンを濡らしながら進む。用水路いっぱいににツリフネソウが咲いていた。ますますブッシュがひどくなって来たので、スパッツをつけて歩を進めた途端、きれいな登山道になった。
谷沿いで一服いれて、植林の中を登り、やがて自然林になり上のほうが明るくなると、変わった名前のボボフダ峠だった。もう少し行った所の滝谷の頭で休む事にして快適な尾根道を歩いた。説明書では背丈を越すブッシュが現れるとあるが、ここの笹も枯れている。尾根道にはずっと赤松があり、マツタケはないかと注意しながら歩いたが、見つかるはずがない。マツタケの香りが三ヶ所でしたんだけど・・・(ほんとよ!)
蛇谷ケ峰の手前のピークあたりの笹は勢いがあり、登りもきつかった。最後の登りが終わる所で今日初めて人の声がして、ススキの向こうが頂上だった。3人のおじ様達がビールで乾杯をしていた。曇りながらも武奈ケ岳、リトル比良、琵琶湖の向こうに伊吹山が見えた。アンテナがあるから、あれがカラ岳で、あれがシャカ岳。林道があるから、鵜川越えで、あれが岩阿砂利山等と登った山は分かるようになった。
昼食後、入部谷越まで下る途中でヘビを踏みそうになった。山名は蛇がたくさんいたので、名前がついたと言われているそうなので一匹でも遭えば・・・。バードウオッチングの人達が来ている、遊歩道のようなさわらび草原を駆け下りると朽木スキー場だった。
コーヒーを沸かして休んでから、県道295号線をトンネルを抜けて歩いたが、説明書では“未舗装で歌でも口ずさみながら下れば退屈しない”とあるが舗装されており、樹林帯の為コンクリートに苔がついて滑りやすく歩きにくかった。ガサッと音がしたので見ると、ガードレールの下に鹿が一匹いて逃げた。赤松を見ればマツタケは?と見るが・・ 名前不明のキノコはたくさんあるものの・・ 車道歩き1時間30分で武豊口バス停に着いた。13時30分だったので当初の予定でもよかったが、あの長い車道歩きも時間を気にしながらだと「遅い!」とか、「間に合わない」とかせかされて喧嘩になっていたかもね〜。
地図を見ると、入部谷越から北谷林道が沢沿いに通じているみたいだが、どうなっているのか気になるなぁ〜。
時間がたっぷりあったので、比良トピアで温泉にゆったりつかって帰った。