2008・・「waiwai隊」の山歩きの記録  
   2008年10月26日  
     
   今回は、来週の下見を兼ねての一の森行である。富士の池からの道を歩く計画である。来週の“お山講”の撮影で、相棒の写真展の総仕上げとなる。  
     
  経塚谷(一の森谷)  
     
   ・10月26日(日) 吹田富士の池〜一の森ヒュッテ〜お花畑〜追分〜富士の池〜吹田  
     
    土曜日(25日)に所用があり、『それなら、夜中に走って朝から登るようにする〜』との相棒の進言で、登山口に着いた時間は真っ暗だ。“垢離取り”からの林道の工事は、今日は休みなので車を走らす。暗い中ヘッドライトに鹿が照らされた。一生懸命に道路を走って逃げ去った。
 登山口には、4時前に着く。
 
     
  富士の池林道の登山口 4:0 ヘッドランプをつけて登る 追分 4:45  
     
    ヘッデンに照らされた登山道の上には、落ち葉が積もっている。時折り鹿の鳴き声が聞こえる。踏み跡が判然としない場所もあり、道を辿るのに苦労する箇所もある。“追分”には4時50分ぐらいに着いた。
 しかし、追分の上の“沢状”の箇所のヘアピンの道が探せない。ウロチョロと、ライトを照らしながら上がったり下ったり・・。結局、道探しに10分余りを要した。

 昼間だと富士の池が見下ろせる場所で小休止。すると、下方にライトがゆらめきながら登ってきている。一人の登山者みたいだった。“朝陽を狙うカメラマンかなぁ〜”と、相棒と話しをする。暫らくの休憩後、再出発である。一の森が見える尾根部へと辿り着いたのは、6時頃だった。夜明けは未だだった。結局、朝陽は雲の中からは現われなかった。
 
     
  一の森ヒュッテ到着 6:5  
     
    小屋前には暗い中、数名の人が朝陽見物である。挨拶をし“昨晩は、小屋の宿泊客は多かったですか?”と私。『大賑わいでしたよ、30名ぐらい居たかなぁ〜』と返ってきた。朝食準備をしている慌しい時間帯ではあるが、取り敢えず、挨拶に入る。
 小屋には、驚いたことに見知った人が居た。“川之江の仲良し夫婦さん”だった。『一の森は、今回で四度目ですが“わいわいさん”には、全回出会いました』と言う。こんな偶然もあるのですね。偶然の邂逅を喜んでいると、西条の“単独行”のお嬢さんが姿を現した。その“お嬢さん”にそっくりの“お嬢さん(妹さんとのこと)”と“おっさんの二人”のグループで今回の山行だったようだ。
 ガヤガヤと、出発準備している登山者の声で『法螺貝の滝から、昨日昇ってきた・・』という声を聞いた。声の方へと見ると、鹿の角を二本並べながら話す人がいた。先ほど、小屋前で話しかけた人だったが、暗がりで顔が判らなかったのだが“K田さん”だった。先ほどの失礼を言い訳して、『何時もメールを有難うございます。お返事も出せないままですが・・』と、改めての挨拶なのである。
 
     
  お花畑で鹿の糞を数える大学生 精霊の森  
     
    朝一番の撮影対象は、“槍戸”の紅葉である。しかし、私はデジカメを小屋へ置いて来てしまったのだった。

 再び小屋へ戻って、“お花畑”へと下山である。内田さんと来週の準備の打ち合わせが終れば、“精霊の森”へと向かった。お花畑では、何やら調査している人たちがいる。メジャーを出して、数名の若者が調べている様子。一番上にいた美しい女性に話しかける『何をしているのですか?』に『鹿の糞を数えている』とのことだ。
 彼女の言によれば、糞の密集度で鹿の頭数が判るという。彼女らは、大学生とのことだった。
 
     
  一の森から追分経由で来た方と出会う 滑りやすい岩 苔むす谷  
     
    今日の目的は、あくまでも来週の下見である。“ご神体”を麓に降ろす行事の撮影のための“ロケハン”である。そこには、いつもの風景が佇んでいた。コーヒタイムが終われば、下山である。今回は、このまま“追分”への道を辿ってみることとする。  
     
  経塚谷(一の森谷)の滝  一の森ヒュッテの荷揚げの索道  
     
    所々で“ザレ”た場所もあるものの、昔からの道である。下がるに連れて、紅葉が綺麗だ。朝、登ってくる時は、真っ暗の中だったので気付かなかったが、紅葉の真っ盛りである。数箇所で、三脚を降ろす。  
     
  崩落場所   
     
    下の道路からも、上の登山道や頂上ヒュッテからも見える“崩壊箇所”は、凄まじい様相だった。そこには“高巻きの道”が、付けられていた。大自然の猛威は、山をも崩してしまう。  
     
  追分近し 秋たけなわ  
     
   “追分の紅葉が一番よ”。滅多に人に出会うことの無い道で出会ったペア(昨日、一の森に宿泊していた人だった)が、こう言ってすれ違ったのだが・・。この場所で三脚を降ろしたのは言うまでも無い。  
     
  追分 13:50 富士の池林道に下り立つ 14:10  
     
    今朝の“登山口”に帰り着いたのは、10時間を過ぎた頃だった。小雨の降る中の下山だ。帰りの温泉は、剣の湯“大桜”である。徳島県の有名な桜の撮影スポットでもある“枝垂桜”がある在所でもある。現在は美馬市となっているが、旧木屋平村の温泉(徳島から川井峠を降りた所)で、私達は初めて訪れたのだった。一風呂浴びれば、ノンアルコールビールを頼み寛ぐ。
 帰路の自動車道は、今年、何回目の通行になったのか?来週もこの道を通る。
 
     
     
    今回の一番の目的は、槍戸からほら貝の滝方面の紅葉の撮影だったんじょ。67判のカメラで初めて写しに来た時の槍戸からの紅葉写真しかないので、取り直そうと行ったんやけど・・・、ほら貝の滝方面から吹き上げる風雨で散々だった。寒いし、カメラは吹き飛びそうやし、レンズにタオルをかけても、露がつくといった具合で・・・、おっちゃんは尾根の下手で待っとったんでええけど、寒かったんじょ、結果も散々やしね。まぁ、次回のロケハンは出来たんでよかったけどね。