藪漕ぎの楽しみ
大和葛城山(自然研究路)を歩く 【アクセス】 大阪方面からのアクセスは、いろんなアクセスがある。しかし、地理に疎い私達が採れるのは、実際に走った経験がある道路が基となる。したがって、今回紹介するアクセスは前回の“藪こぎの楽しみ”ページに紹介した“近畿自動車道〜西名阪道(柏原IC)〜R165号〜県道30号”と走ることとなる。 R165号線はバイパスを利用する。右手に二上山が見えて来る、直ぐに當麻(タイマ)寺がある。直進して行くと自然に県道30号線となり、しばらく南下すると「葛城ロープーウェイ」の標識が出る。右折し少し登ると、ロープーウェイ乗り場の下に有料駐車場(1,000円)が何箇所かある。
今回の計画は、“関西日帰り山歩きベスト100”から選んだのだが、このページに加えられるようなルートだとは思いもよらなかった。この時期に、この下山ルートを使う場合は、周到な出で立ちと経験が必要と思われる。
【葛城山ロープーウェイ前(櫛羅《クジラ》の滝コース)〜二の滝〜大和葛城山(自然研究路コース)〜吊り橋〜不動寺】(2005年9月3日)
大阪へ転勤して4度目の夏なのだが、近郊の山々への山行経験は意外と少ないのだ。この山に咲くツツジの群落を今春TXで見た。そして、人の多さである。その時期に行かないのがwaiwai隊なのだ。
とにかく、今日の登山口である葛城山のロープーウェイの下にある駐車場に愛車を停めた。出発準備をしていると、もう一台ゲートから車が入って来た。8時20分に出発である。櫛羅の滝コースは整備された遊歩道だった。じっとしていても汗が出るこの季節には、沢沿いのコースがいいだろう。それも、ヒルが居なけりゃ、もっといい。と、このコースを選んだのだった。
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滝の水量はさほどではない。しかし、相棒の体調が万全ではない今回の山行は無理は出来ない。写真を撮っていると単独の青年が滝に着いたが、直ぐに出発した。そして、二人組みの男女が上がってきた。私達も直ぐ後に出発だ。しかし、とにかく暑い! 道は九十九折れに沢沿いに続いていたが、二の滝は直ぐだった。広々とした所で、ちょっと一休みである。先を歩いていた単独とペアの人たちが休んでいたので、私達も腰を降ろすのだが、相棒の「蜂が寄ってきたよ」の声で、私達も出発である。ザックに入れていた“うちわ”を手にし、植林された杉林の中の道を歩く。
先のペアは女性が先頭で、杉林のショートカットの直登のルートを採っているが、私達は整備された道を歩く。この頃には“アブ”が身体にまとわりついてきた。“アブ”は“山ヒル”よりはましである。留まったら叩き落したらいいんだ。うちわもあるし・・ 植林の道が続いているが、先ほどのショートカットしたペアとは前後して進むこととなった。何回目かの挨拶で「駐車場の愛媛ナンバーの人ですか?」の言葉で、四国の山の事などを話しながら、歩を進める。しばらくで植林の林から自然林へと変わってきた。家族連れのグループが降りてきた国民宿舎で泊まっていたのだろう。直ぐ上が山頂部の遊歩道だった。まだ時間は10時である。
『自然研究路』の標識を右手に見て、コンクリートの道をしばらく進むと、小屋の前に自動販売機が見えた。「ビールにしようか?」相棒の声だが、なんで、ここにビールがあるって判るんだろう?不思議だ。とにかく、ビールを片手に頂上を目指した。頂上部は広々としていて休憩用のベンチがあちこちにあった。小休止の後は先ほどの『自然研究路』を降りる予定なので、頂上部の遊歩道をぶらぶらしながら(決して、酔っぱらってふらふらじゃありません)降りる。
『自然研究路』の標識には「ここからは下山できません」と書いている。そう書かれたら、どうなっているのか調べなくちゃ〜と、変な虫が騒ぐ。ガイドブックによれば「吊り橋の下を降りる・・」とある。が、現れたのは木橋だった。相棒は「吊り橋じゃないから、ここじゃ無いんじゃない?」と疑っていたが、これが記述の谷だった。もちろんこの辺りでは水は無い。道は直ぐに雑草に覆われてきた。トラバース気味に道が続いているのだが、背丈を越す棘のジャングルの様相になり、腹這い気味に進まないと前進できない箇所もある。
道は隠されているのだが、コンクリート柱と電線の下に忠実に付けられていた。判りやすいルートで、不安は無かった。
しばらくの藪漕ぎのあと“しまった、半そでのTシャツのままだった”と気がついたのは、腕の傷を見たからだった。ルートを探すのと進むのに気を取られていたのだ。道はやがて尾根沿いの道と合わさった。本によれば『櫛羅コースが閉鎖されていたときの登山新道コース・・』だそうだが、何時の話なんだろうか?とにかく、このコースにはテープも皆無だ。ちょっと開けた場所で植林の林を左手にして、小休止である。直ぐに“アブ”が寄って来た。12時半ころ、再出発である。
道ははっきりしているものの、荒れ果てていた。動物以外、ここを利用する人が何人いるのかと疑ってしまう。と、前方を“うり坊”が横切っていった。 本には『現在は荒れてワイルドな道に変貌』とあるが、ワイルドな道って、どんなんだろう?と思っていたのが、このことだった。しかし、登山道でワイルドでない道にどんな魅力があるんだろう。遊歩道みたいに階段をつけて、手すりをつけて、分岐には標識をつける。適当にベンチや自動販売機を設置して・・・ということなのか?地図を持たなくても、迷わないし・・ってことなのだろうか?
下山口はお寺の脇だったが、お寺の方へ出ないで真っ直ぐつき切ることにした。しかし、道路のコンクリート壁に出てしまった。変な所で意地を張ると、必ずこういう羽目に合う。とにかく、腕の“ヒリヒリと痒い”感が落ち着くのに一週間を要した。とんでもない「近郊の山」だった。
本には吊橋となっているのでダメ出しをしたんだけど、朽ちた吊橋の根元らしいものが階段の上にあったのでここだと分ったのよ〜。 薮の中はトンネルみたいに潜って通過じょ。私はちゃんと長袖シャツを着ていたので、途中でおっちゃんに長袖シャツを着たらと言ったけど・・、立ち上がれないもんね。又うるしに負けたらと目を皿のようにして通ったんじょ。 ロープウェイのトイレで顔を洗って、ザックに着いた枯葉等を落としたらそこら辺が汚れた。掃除の方ごめんなさいね〜<(_ _)>
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