恵万神社

                                                   絵と文:都筑信介

                   (本作品はフィクションであり、登場人物等の名称はすべて仮名であり、実在しません。)

今年も暑い夏がやってきました。早朝から、クマゼミがシャーシャーと鳴き、そろそろ、昨年夏に他界した、愛犬のアンナの一回忌の法要の件で、満月山螽生寺(まんげつざんしゅうせいじ)の住職の朧子(ろうこ)さんに、電話したら、お盆はそれでいいけれど、お犬様が祭ってある、神社があるというので、パン屋がお休みのある日、敦子さんを誘って、行ってみることにしました。満月山螽生寺は、町の北山ですが、この神社は東の方角にありました。その名も「恵万神社(えまじんじゃ)}なんと、うちの犬と同じ名前です。さて、どんなところかな?



神社は、想像していたよりも、はるかに立派で、入口には、なんと、狐ではなく「犬」それも、大きさと外観から、「柴犬」のようですが、その銅像が出迎えてくれました。
どうしてか、わかりませんが、うちのエマちゃんをお散歩がてら連れて行ったら、エマはとても気に入ったらしく、ご機嫌です。
「エマちゃん、こっちにいらっしゃい?あちらで、健康の祈祷してもらえるようだよ?」
すこし、奥に入ると、巫女さんが声をかけてくれました。


「ここは、はじめて?」
「はい、いいとこですね?」
そんなお話が始まったと思ったら、エマが巫女さんの所へ行って、ずっとyよりそって離れません。
「エマちゃん、巫女さん好きなの?」
さて、どうしてかな、おもしろい1日になりそうですよ。

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