ヒブワクチン(細菌性髄膜炎のワクチン)等について

小児をおかす重篤な病気の1つに細菌性髄膜炎があります。髄膜炎とは、脳を覆っている硬膜の中に、病原体が侵入して、脳のまわりにある「脳脊髄液」の中で炎症がおきている状態をいいます。成人の分野では、この病原体は、結核菌をはじめ、いろいろな細菌が原因菌となりますが、小児とくに新生児から乳児の世界では、細菌性髄膜炎を起こす菌は、数種類に集中しており、このなかでも、@「インフルエンザのb型菌(Hemophilus influenza type b)」や、A「肺炎球菌(Streptcoccus pneumoniae)」、およびB「髄膜炎菌( Neiseria meningitidis)」が多いとされています。このうち、最近になって、ワクチンができて、接種可能になったものは、@とAで、とくに@はヒブワクチン{Hemophilus influenza b の頭文字をとってHib(ヒブ)とよんでいる。}として、知られてきています。

    小児の細菌性髄膜炎は

0歳から5歳前後までが多く、とくに0歳から1歳くらいがハイリスク(高危険群)なので、これらのワクチンは、この時期に接種することが効果的で、接種開始時期により、接種回数も変わってきます。上に述べた@とAのいずれも、日本では、任意の接種、つまり、希望者が自費で接種するというもので、3種混合ワクチンのような公的に全員に接種するものではありません。しかし、最近、このようなワクチンが現実に存在し、かつそれを接種することで、このような重篤な病気が予防できるのであれば、積極的に接種してそれを予防しようという動きが、子をもつ御両親のなかで増加してきています。

    接種を希望される方は
まづ、一度は御来院ください。接種開始時期と接種回数、費用などについて、子供さんの状態をみせていただき、専門のスタッフから説明をさせていただくことになります。(電話では、詳細が把握できないため、接種時期や回数が決められません。保険証等を持参の上、御来院ください)


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