子犬との出会い
絵と文:都筑信介
(本作品はフィクションであり、登場人物等の名称はすべて仮名であり、実在しません。)
だいぶ寒くなったころ、章夫さんは、ふと部屋の中をみると、「やはり、一人ぼっちだなあ」と思いました。
久しぶりに、敦子さんのところに電話をしたら、
「まあ、犬は人間の6倍以上のスピードで歳をとるからね、どうしても、犬との触れ合う時間には限りがあるわね。まあ、あるペットショップに、子犬がいっぱいいて楽しいとかきいてるわよ。こんどの店の定休日にいってみない?」
ということになり、章夫さんは、気分転換かねて、いってみることにしました。
そこは、想像していたよりも広く、いろんな種類の「子犬たち」が、いました。それぞれの子犬に、種類と値段が表示されていて、もちろん買うこともできますが、
その「愛らしい姿」をみるだけでも、子供を含めていろんなヒトの、「癒し」になっているようでした。
章夫さんと敦子さんは、いろいろみてまわりましたが、ある柴犬の赤ちゃんに眼を奪われました。
章夫さんは、「なんか、この子犬ちゃんの眼がとても、やさしそうでいいなあ」
「そうね、まるで、こちらを向いてなにかを語りかけているみたい。」
「きいてみると、生後2か月だそうで、数日後にこの店から移送されてしまうらしい」
「まあ、それは、急な話ね、もう今日、買いますといって、いくらでもいいから内金しておかないと、もうあえないかも?」
章夫さんは、いろいろ考えていましたが、やはり、その柴犬の眼のイメージがあまりにも印象的で、買うという結論に至りました。
そして、その柴犬の赤ちゃんも、はや、生後6か月となり、毎朝、そとを散歩する毎日になりました。
少しずつ、大きくなり、最初のイメージとは若干違ってきましたが、おとなしく、少々おてんば娘ですね。
さあ、これから、どうなるかな?
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