クモ膜下出血について

この病気は、ときどき救急的疾患として、みなさまも御存知のかたも多いとおもわれます。しかし、この病気の詳細については、以外に正確には知られていないのが現状です。そこで、このページでは、この病気のことを素人にわかりやすく、かみくだいて、説明してみることにします。
クモ膜とは、脳を覆う(おおう)膜の1つで、この膜の下で起きる出血というのは、実際には脳の外側、つまり脳表部でおきる血管の破裂を意味します。脳の中で起きる出血のように考えがちですが、実際には、脳の外側に分布する血管が破れて、脳の外側に出血する病気と考えた方がよいでしょう。ここで問題になるのは、どうしてこの血管が破れるかですね。一番大きな原因は、高血圧です。とくに、180−96というような、下の血圧が高いひとは、とくに注意が必要です。また、実際にどのように血管が破れるのかというと、下の写真のような、動脈瘤(血管にできたこぶ)というところが破れて、出血することが多いのです



いったん破れてしまうと、これをなおすことは今の医学でも容易なことではありません。幸い出血が少なくて、この瘤を洗濯バサミのようなもの(クリップ)で処理できたケースでは、なんとか治癒させることができますが、できれば、破れる前にこの瘤を発見し、予防することが大切です。今では、MRAという磁石をつかった頭の血管像が、寝ているだけで撮影可能となりました。頭が痛く高血圧のあるひとは、お医者さんと相談しきちんと検査をうけるようにしましょう。

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