山菜の間


-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・ 序章 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

上杉鷹山公と山菜

鷹山公が家臣に様々な山菜や里に生えている野草を
試食させて書かせた「かてもの」という書物がある。
これは、飢饉に備えたいわば非常食の紹介のようなものであるという。
このお陰で、天明の大飢饉の折り、
他藩の様な被害はなく一人の餓死者も出なかったといわれている。
他では食べられていない珍しい山菜が
山形で食べられているのも、この鷹山公のお陰なのである。

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山菜いろいろ

edible wild plants

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3月中旬〜 4月初旬〜 4月末〜5月頃 5月中旬〜 6月初旬〜
ふきのとう
こごみ
たらの芽
もみじがさ
細竹
*
葉わさび
こしあぶら
どほいな
しおで
**
はりきり
**



ふきのとう
北国の長い長い冬が終わりに近づき、
雪が解けはじめる頃、
春だ春だと顔を覗かせるフキノトウ!!

ふきのとうはふきの花茎です。
花が咲くと硬くなってしまうので、
つぼみのうちに食べます。
クセ・香りが強く、
ほろ苦く 春を感じさせてくれます。
「クセが強い」という意味で、
こちらでは「きどい」といいます。

天婦羅の他には、味噌と一緒に細かく刻んで
「ふきのとう味噌」にしたり、
「口とり」として味わう事が出来ます。

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こごみ
しだの仲間です。本名は「クサソテツ」。
羽状の葉が蘇鉄に似ているところから
そう呼ばれているようです。
また、若い葉先のくるくるっと巻いた姿が”
こごんだ”ように見えるので
「こごみ」といわれます。

可愛らしい姿ですよね。
クセもほとんどないので、
「きどい」のはちょっと・・
という方にも、ぬめりとかすかな香りで
春の山の風味が味わえます。

天婦羅の他には、
「ごまあえ」や「おひたし」にして食べます。

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葉わさび
きれいな谷川のほとりに生えています。
普通のわさびと違い、葉と茎を食べます。
ピリッとした辛さとわさびの
独特な風味を楽しんでください。

天婦羅の他には、
さっと湯通ししてから塩漬けする
「一夜漬け」などが美味です。





たらの芽
うこぎの仲間で、たらの木の新芽です。
別名「とげうど」と呼ばれるほど刺が多く、
採る時には軍手が必要です。

たらの芽の天婦羅は
山菜料理の大御所といわれています。

是非、独特の香りと味覚を楽しんでください。
天婦羅の他には、「おひたし」にして食べます。

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こしあぶら
これもうこぎの仲間で、こしあぶらの木の新芽です。
木の樹脂を漉(こ)して
金漆(ごんぜつ)と呼ぶ塗料をとったことから、
「漉し油」とよばれるようになったようです。
「金漆」と書いて”こしあぶら”とも読みます。

たらの芽よりもやや個性が強い感じです。
米沢の「笹野一刀彫り」を作る木の芽でもあります。
天婦羅の他には、「おひたし」ですね。

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はりきり
これもうこぎの仲間で、はりきりの木の新芽です。
木のとげが針の様に鋭く、
葉が桐の葉に似ているところから、
「はりきり」と呼ばれるのだそうです。

たらの芽と似た風味があり、
俗に「男たらの芽」と呼ばれています。

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もみじがさ
別名「しどけ」といいます。
葉がもみじと似ているところから
「もみじがさ」と呼ばれます。

この葉と茎の部分を食べます。
クセと香りが非常に強く、
一度食べたら忘れられない味です。
「えらぐ きどい」のです。(笑)

トリカブトと似ているのでご注意をっ!!
若いうちに天婦羅、
大きくなったらおひたしにして食べます。

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どほいな
別名「くわだい」といいます。
これも葉と茎を食べます。

茎を折る時、中が空洞の為
「どほんっ」と音がする・・・
というところから「どほいな」と呼ばれます。
山形県を中心にした
東北地方でよく食べられており、
食用にしていない地域も多いようです。

これもクセ・香りが強く、若い時に天婦羅、
大きくなったらおひたしにして食べます。



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細竹
夏スキーで有名な月山で採れる細竹です。
本名は「根曲がり竹」ですが、
別名「月山竹」と呼ばれるほど、
月山の細竹は有名なんですね。

天婦羅はもちろんですが、
採れたての竹の子なら、
そのまま味噌をつけてパクリといけます。
その他、竹の子汁、 焼き竹の子などで、
楽しんでいただけます。



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しおで
取れる量が少なく、山菜の王様 と呼ばれ
つゆ木でも めったにお目にかかれない品です。
食べれるかどうかは「運」しだいっ!!ということで、
あしからず。m(_ _)m m(_ _)m

牛の尾の形に似ているところから
「牛尾出」と書いて”しおで”と呼ばれたようです。
味は アスパラに似ています。





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-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・ 終章 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

つゆ木で食べられるだいたいの時期を明記しました。
山菜の種類・内容は、ほとんどうちのおやじからの情報です。
もっと詳しくお聞きになりたい方はカウンターへどうぞっ。
話好きのおやじがてぐすねひいてお待ち致しております。(笑)
参考文献:「山形の山菜とキノコ」

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