忍び寄る貧困社会

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一歩踏み出す決意  (2009/7/16)
この仕事を受託しだして約2年程の間に、調査依頼先が違う案件で同じ場所に幾度となく訪問することが ありますが、いわゆる多重債務案件と推測されるものでありますが、少なくとも数社に債務不履行となってい ると云う事はかなり精神的に追い詰められているものと感じます。

おそらく債権者側の会社の担当社員から幾度となく督促の電話も行われている事と思われますが、賃金業規制法 で勤務先への督促電話や夜9時以降の電話、または賃金業規制法に反した過剰な督促電話は21条の 「取立て行為の規制」で、債権の取立てをするに当たって、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若 しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない、としています。

我々の業務というのは、双方の間に入りスムースに話をできるようにお膳立てをするのが業務なのですが、債務者 にとって督促電話は、精神的に大きな負担を与えることも少なくありません、特に長期化した案件はそれだけコンタクト が取れていないか、あるいは債務者が着信拒否をしている場合もありますが、債権者側としては本人が電話に出ない 限り、規制範囲内で電話を掛け続けるしかありません。

過剰行為だと、債務者側の反感を買ってしまう事も有りますが、しかし企業として会社を運営している限り担当社員 もそれで給料を貰っているのですから、本人が電話に出ない限り、規制範囲内で電話を掛け続けるしかありません。 こういった調査案件が手元に回ってきても約半数以上は、それこそ人目を避けてひっそりと外部と遮断したような暮 らしをしているので、直接当事者に会って面談するのは、かなり確立の低いものになります。また、一方在宅して いても、明らかに対象者だと思われる人物が、開き直って当事者ではないと逃げにかかる債務者も多いのが現状です。


我々は立場上特に何の権限もないので、面談出来なければ現状の調査報告を送信して完了なのですが、仕事受託先 の調査会社がトラブルでクライアントからのクレームを恐れているので、速やかに現場から退却するように指導され ている。何となく多少の後ろめたさを感じつつ現場を後にするのですが、何回となくその訪問した家庭の人から話を したいと迫られたことが多々あります。
賃金業規制法により当事者以外は例え親子であれ夫婦であっても、一切訪問目的を言うことが出来ず、当事者の帰宅時間等 を確認し即退出するという感じです。対象者が認知症の人や、入院中であったり、物理的に連絡が取れない時間帯に働いて いる人もいるので、代わりに話をしたいという要望を聞くことも有り、詳細を聞いてみると担当者から直接当事者でないと 法律に接触するのでと、その繰り返しで担当者も代わり先送りされているという事を私に訴え出したのである。正直いって、 介入する権限もないのに面倒なことに巻きこまれたくないと思いましたが、その時私はその人が、夫婦伴に現状を向き合って、 何とか再生してもう一度やり直したいと明確な決意のようなものを感じました。

話の中から、今後のことでの行動にそれなりの情報も得ているように感じました。債務を抱えていると、 「自分だけが大変で苦しい」と思い込み何事にも逃避しがちですが、きれいごとで解決するとは思いませんが、逃げ 回っていても自分自身を追いつめるだけになります。一つひとつの諸問題と向き合い、一歩を踏み出す決意が今後 の人生を左右するといっても、過言でありません。
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