忍び寄る貧困社会

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深刻な貧困の連鎖  (2009/6/28)
政治家の世襲制が問題になっていますが、おそらく選挙前のアピールだけで、基本的には厳しい改革はできないと思いますが、 間近に迫った総選挙を戦う党首も、孫同士の戦いです。政治家というものが家業になっているような感じがしますが、それ程 固定されて、新しい人材が出にくいということは、だんだんと日本の活力が失われていくことになります。別に身分制度は固定している 訳ではありませんが、低所得者層はそこから脱出するのが難しい貧困の連鎖が付きまといます。

経済協力開発機構(OECD)が発表した(2006年7月)相対的貧困率は加盟国中、アメリカに次いで日本が2番目に高い13.5% と分析していますが、そもそも相対的貧困率とは国民の経済格差を表す指標で、「全国民の年収の中央値の半分に満たない 国民の割合」で、2008年の国民生活基礎調査では、中央値が451万円の半分225,5万円以下が相対的貧困率の対象となる。 ちなみにこの中央値以下の所得世帯が、49,3%で200万円以下の世帯は17,9%です。

その国や地域で生活していくための必要最低限の収入が得られない者や、1人あたり年間所得370ドル以下とする世界銀行の定義 されている絶対的貧困に比べれば、相対的な貧困は絶対的貧困と違い国によってレベルの違いが有るとはいえ、現実に世帯当たりの 所得が200万円以下という事を考えれべ、子供を育てていくには無茶苦茶厳しい所得であると想像できます。

特にわたし自身、調査の案件を訪問して感じる深刻なことは、お金以外の頼れるセーフーティネットは少なくとも以前は地域や家族の 中で解消できた問題もあったが、現在のように核家族化やそれ以下の個人単位可してしまった状況で、彼等の多くはひっそりと 世間から自らシャッタアウトするかのように暮らし、おそらく家族以外に頼れるところがなく孤立しているような気がする。

こうした状況は、その家族の子供にとって確実に貧困の連鎖を生み出す。特に最近、親が保険料を納められないために健康保険証 がない、修学旅行に行けない、給食費も払えないという問題が顕在化している。非正規雇用者の派遣切り、リストラ、不況による 仕事の減少で、やむなく貧困状況に陥り、病気のこどもを病院に連れて行くことさえできない親も多いと思いますが、これを 親の自己責任問題と一言でかたずけられる問題ではありません。

子供の教育環境がすべてを決める訳ではないが、少なくとも将来の人生設計を支える重要な基礎基盤ですが、それが親の収入や 家の事情で自ら進学をあきらめる子供も多いと思う。その低学歴化がひいては将来の不安定な雇用になり、低所得化が貧困を生む 連鎖になってしまう。戦後の貧しかった我々団塊世代の子供時代を経て、高度経済成長を成し遂げた日本では、「貧困」に対する 明確な基準がなく、きちっとしたデーターさえ見たことがない。少子高齢化といいながら、医療、福祉、教育、雇用などの機関が 個別に所有する子供の情報を一元的に把握し、共有できるデーターを作ったこともないのだろう。

少なくとも、子供の教育の機会均等には国はもっと積極的に関与すべきだと思います。奨学金制度がありますが、あくまで資金の貸与 であり、給付ではありません。本当に学べる機会を、親の経済的な原因で奪うべきではないと思います。自己責任の国というイメージ のアメリカでさえ奨学金は給付であり、貸与ではありません。現実には様々な問題を抱えていると思いますが、チャンスは誰でも等しく と云う国家のポリシーを感じます。

貧困の連鎖を断ち切るには、親子そろってバックアップするような政策が必要です、少なくとも現状では低所得者に対する税負担や 社会保険料負担が大きすぎる、(消費税の逆進性や国民年金の定額、健保負担)低所得者に配慮した税制上の見直しや、児童向けの各種手当の 拡充などにより、親の所得保障を強化する必要がある。
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