忍び寄る貧困社会

団塊世代のオッサンが綴る徒然コラム

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結局誰が貸すのか、総量規制について  (2009/6/17)
多重債務者を救済するということで、2006年12月の法律改定により貸金業法が改訂され、その中の一つに収入のの3分の1以上は 貸してはならない、いわゆる総量規制は2010年6月までに段階的に施行される。指定信用情報機関における他の貸付けの登録情報 を名寄せされるので、1社で50万円でも名寄せされ100万円以上は所得証明が必要になる。

特に現在の深刻な雇用状況と、非正規雇用が増大している状況下で低所得者が増加し、「NTTデーター経営研究所」の報告では 現在の消費者ローン利用者のうち41%が世帯年収の3分の1を超えた借入残高を抱えており(借入残高100万円未満を除いても36%) ローン利用者の約4割が、この影響を受けて借りれなくなる。一方この貸金業法改正の認知率は21%にとどまり、全般的に認知が 進んでいない状況だとしている。

貸金業法改正を読んでみて思うのは、官僚の規制というのは何時ものことながら大義名分は消費者保護と言いながら、実態は 政官財と一体となった既得権益の保護であり、一昔前の大蔵省時代の金融の護送船団方式と同じ、競争を押さえ一番弱い企業に あわせて規制をかけ業界を管理監督しようとする。判例で無効とされているグレーゾーン金利をほぼ3年間認めることにより 業者を監督する権限を強化し、自分たちの天下りポストの拡大に専念している。

少なくとも現在の低金利時代に、借り入れコストが低くなっているにも拘らず、上限金利を20%に固定する必要はないと思う、 口では消費者保護の名を借りただけの業者保護です。問題はいくら多重債務者保護と言っても、「借りたい」と言うニーズが ある限り問題は何も解決しません。この多重債務問題に関しては、仮に景気が回復しても厳しい雇用状況はデフレ経済が続く 間は、解雇や就職難等の問題で所得が伸び悩みその恩恵を誰しも受けることは難しく、労働市場の規制緩和をしただけで そのセーフティーネットを準備してこなかった政治の不作為にあります。

多重債務問題解決に向けた今後の課題として、借り手へのカウンセリング・借りられなくなる人のための公的セーフティネットの検討・ ヤミ金融に対する徹底した取締り強化・金融経済教育の充実等としていますが、基本的には常に生活費の不足分を補う為に借りる 構造が解決しない限り、個人のレベルで起きる負の問題は解決できない。多重債務防止の為に総量規制は必要なことと思うが それでは、いったい誰が貸すのかと言う問題が残る。現在、生活保護以外に対応する生活資金貸し付けも社会福祉協議会が 扱っている離職者支援以外は公的なものは何もない。

早く何か手を打たないと、1年後の状況を想像するだけでも、特に私がこの調査の仕事に関わって約2年になりますが、なるように しかならないと開き直っている人より、日本社会の借金に対するマイナスイメージがあるため、利用者は借金をしている事を職場や 家庭に知られるのが怖くてできるだけ隠し、返済しようと無理をします。そしてどうしても返せないと、自殺するなど自分を追い込ん でしまうことにならないかと思います。
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