忍び寄る貧困社会

団塊世代のオッサンが綴る徒然コラム

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住宅ローン破綻予備軍(2009/5/29)
最近の案件訪問先で、明らかに以前と違ってきているのは、新居を構えてまだ間もない様な若い年代が多い。 今までは、劣悪な住居等で外見上からも金銭的に困窮していると判断できたが、今はそれに加え外見上からは もちろん個別の事情はいろいろだと思いますが、車庫にはベンツがおいてあるような何で、というような案件が 多い。

とりわけ入居して余り時間が経過していないような、若い人がローン破綻の予備軍化しているように感じます。 以前に知り合いの不動産屋から、新築時の火災保険の紹介をして頂いた時に、なぜ、今の二十代は頭金も無しに 諸費用まで住宅ローンを組んで新築住宅を買うのだろう、先を考えるとかなりのリスクがあるのにと思っていました。 いくら家賃並みの支払いといえども、家を買えば、固定資産税・家屋の修理代・水道光熱費の増加等、家計を脅かすもの が多数発生します。

日本の住宅ローン制度は欧米と違い、借り手責任のみが問われ結果「個人の悲惨な住宅ローン破産」がその後の生活の 再建も、困難なものにしています。日本の場合、住宅の価値が下がっても金融機関は困る事は無く、購入者は自己破産する 以外は最後まで返済するしかありません。貸し手の金融機関は将来のリスクに基づき、住宅価格を査定して融資するので はなく借り手の収入や勤務先から、借り手が借りれる額を融資している制度に問題があります。

サブプライムローンが話題になり、初めてアメリカの住宅ローン制度が日本と違い有限責任だと知った人は多いと思い ますが、ノンリコースローンといって支払い継続が困難になっても住宅を手放せば、競売の結果融資残高が残っていても 金融機関が負ってくれます。だから貸し手の金融機関に住宅価格の査定能力が問われます、それに比べると日本の 貸し手機関は気楽なもので、日本に中古住宅市場が殆ど無いのも案外こんなところにも理由がありそうです。

ノンリコースローンの有限責任であっても、個人の信用は失墜するので、生活に支障がないとは言えませんが、少なくとも 日本のように、「住宅ローンが支払い不能になって、家庭崩壊、そして自殺」といったパターンになりがちですが、日本には 敗者復活戦がない社会とよく言われますが、この制度のおかげで過去の重い荷物を背負うことなく、身軽に再出発する事が出 来ます。

とりわけ現況の厳しい雇用状況に加え、低賃金労働状況が若年世代にひしひしと負担増加になりつつ有るのではないか、 一方過去に高い金利のままの固定型で住宅金融公庫から融資を受けた中高年齢層も、所得審査で低い金利で借り換えする事 も出来ずに、特にボーナス払いと併用している借り手は、ボーナスカットで限界にきている破綻予備軍が増加している。 こういった人々は早めに、破綻しそうになるまで放っておかなくて、借り入れ金融機関に支払い等の問題で相談するべきだ。

日本の貧困な住宅行政では、こういったノンリコースローンの仕組みはあまり報道されませんが、やはりそこは何となく 業者、官僚、政治家に加えて広告をもらっているメディアも含めて、それこそ消費者保護をするよりは自分達の既得権益を 守る構図が何となく匂ってきそうな気がする。
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