忍び寄る貧困社会

団塊世代のオッサンが綴る徒然コラム

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顕在化する居住の貧困  (2010/04/04)
誰しもが健康で文化的な生活を保障する基本的人権の一である「居住」は、人が生活するうえで基本的な部分ですが 社会格差が広がる中、その「安心・安全」が脅かされ居住の貧困化が顕在化してきています。いまやネットカフェ難民 という言葉が一般的になってきていますが、この言葉も「路上生活者」と紙一重で泊まるお金が無ければ野宿するとい う状態が混在していると思います。

私自身も調査の仕事で、地元の大阪はもとより和歌山や奈良の方までよく出かける事も有りますが、その過程で様々な 家庭を訪問して居住環境を観察する機会が多くありますが、少し大げさな表現かも知れませんが改めて日本の住宅政策の 貧困を感じる事があります。もともと住宅政策は社会福祉政策の一環としてではなく、経済対策として戦後一貫して続 けてこられた「持ち家偏重」の政策が、非正規雇用が増大する中で多くの歪が出てきています。

特に感じるのは若年単身者に対する居住問題は、「パラサイトシングル」という言葉の陰に隠れて余り陽があたる事が 有りませんが、最近よく聴く「ゼロゼロ物件」という敷金や礼金なしで入居できるワンルームハイツやマンションの 賃貸住宅ですが、20〜30代前半の入居者が多いのですがそのような所にもよく訪問機会があるのですが、勿論表札も 無く、隣近所の付き合いも皆無なので本人の居住確認も困難な事が多いのですが、家賃滞納から入居者に「無断で鍵を変え て部屋から閉め出したり、留守中に荷物を処分する」などと、新聞報道でも取り上げられていますが実際そういった光景も 何度か見た事も有りました。

若年者には公営住宅の入居資格すら無い中で、非正規雇用で「職住」が解雇で一度に失う中「ネットカフェ難民」から 「路上生活者」となりかねない可能性がある一方、老朽化した公営住宅には「空き部屋」も多く入居者の高齢化が進み そのような団地に訪問しても転居になっているケースが多く、近隣の聞き込み情報の中にはいわゆる「孤独死」で長く 気が付かなかったという話も時々聞くこともある。地域のコミュニティーが崩壊してしまっているように感じる。 少子高齢化の人口減少期を迎えて空き家は増えているにもかかわらず、住宅困窮者は増えています。国民の最低生活を 守るための「居住」のセーフティーネットは大切な要素です。

家賃の安い公営賃貸住宅もやはり絶対数が少ないのか 入居倍率はどこも高いようです。2005年の小泉内閣の「骨太の改革」の一環としての「公的賃貸住宅特措法」が制定され 建設補助金打ち切りでいっそう拍車をかけ、住宅問題は民間市場化されてしまった。訪問場所にきていても、こんな場所 は歳を取っての生活は絶対無理だろうなと思うような、大手のデヴェロッパーが開発した山の上を切り崩したような場所 も多々あり、車が無かったら生活できないような場所は、将来問題が深刻化しそうだ。

終身雇用と右肩上がりの経済を前提とし、「住宅ローン」を組んだ持ち家政策は変更する時期に来ているのではないかと思う。 とはいえ多くの日本人にとって「土地付き一戸建て住宅やマンション」の所有は人生設計の柱という価値観は中々変える ことの出来ないものだと思いますが、しかし一方で可能性として今後、非正規雇用で働く人や高齢化で年金生活者が増える につれて安い家賃で入居できる公営住宅の必要性が高まると事も想像できます。鳩山内閣は「コンクリートから人へ」と いう政策を挙げていますが、こうした問題も大いに論議を始めてもらいたいとものだと思います。、
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