幸乃さんからお話をいただきました!\(^∇^)/

幸乃さんとは、アルフィー話をメール・LINEで色々お話させていただいていますが、このお話は坂崎さんのバースデーライブに参加した頃の会話から生まれたんですよ。

幸「高見沢さんは今年はライブがないから、どんなバースデーを過ごしたんですかねぇ…」
ま「静かなバースデー…は想像できませんよねぇ。賑やかな…肉まみれパーティーとか!(笑)」
幸「肉まみれパーティー(笑)お話が一本書けそうです。」

なんてやりとりがあり、本当に幸乃さんが書いてくださいました!

肉にまみれたパーティー、お楽しみくださいませ~!(*^∇^*)

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『誕生日に肉の花束を』


……携帯、なってる…?

人が気持ちよく寝てたのに起こすなよ。
まったくこんな時間に誰だよ。

手探りで携帯を取って耳にあてる。

「あ、高見沢さん。おはようございます」
聞こえてきたのは棚瀬の声。
ムダに元気だな。
それよりも。
「……なに?」
「もしかしてまだ寝てましたか?」
「うん……」
叩き起こされて不機嫌な俺の声にも怯むことなく(きっといつもの事だと思っているんだろう)棚瀬は話を続ける。
「今日なんですけど何か予定ありました?」
今日?
残念ながら何もない。

今日は俺の誕生日。
でも、ライブはない。
それなのになぜか誰からも連絡がない。
誰かは誕生日を祝ってくれるかと思っていたんだけど……

ひとりきりの静かな誕生日になるのかなと思っていた。

……祝ってくれる人が居ないからって寂しいなんていう歳じゃないけどさ。

「何もないならちょうど良かったです」
ちょうど良い?
なんでだよ。何がちょうど良いんだよ。
そう言おうと思ったら棚瀬が間を置かずに話続ける。
「ちょっと大変な事になりまして。高見沢さん、今から迎えに行きますので30分で準備しておいてくださいね」
そして電話は切られた。

話さなくなった携帯を放り投げて枕にポフッと沈む。

30分で迎えに来るとか言ってたか?
じゃあ、急いで着替えなきゃいけない?
髪の毛だってきっとグシャグシャになってるだろうから直さなきゃ……

うん、30分じゃ無理。
だって30分じゃ髪直せなーい。

棚瀬が来たら部屋まで来てくれるだろうし。
もう一度寝直そうか。

『大変な事になりまして』

電話での棚瀬の言葉をふと思い出す。
大変な事ってなんだ?
棚瀬だけで処理できないこと?
休みの俺が出ていかなきゃいけないくらいの事ってなんだ?

まさかまた坂崎が具合悪くなったとかじゃないよな。
って今度は桜井とか⁉

不安に駆られて勢いよく飛び起きれば掛かっていた布団がずり落ちたが気にしない。
そんなもん後で直せばいい。
携帯を確認すると棚瀬の電話から10分近くがたっていた。
早く用意しないと。

早く棚瀬に会ってそうじゃない事を確認しないと。
もしどっちかが具合が悪いなら……
いや、そんな事あるはずない。
だってツアー中だし。
あいつらなら誰よりもそこは気を付けているはず。

……早く棚瀬に会って安心したい。

その一心で俺は急いで準備をした。


あの電話から本当に30分で家に来た棚瀬はまだグシャグシャの髪と格闘中だった俺を見てやっぱり、と呟いて。
それから10分で俺の準備を終わらせて車を出発させた。

そんな感じでただ今の居場所、車の中。

どこに向かっているのかは謎だが桜井の家や坂崎の家に向かっていないのは確かだから。
その証拠に周りはいつの間にか緑がいっぱいだ。
多分山の方に向かっている。
さっき棚瀬に行き先を聞こうとしたら。
「正直、遅れているから焦ってます。事故を起こしたくないので黙っててください」
緊張の滲む硬い声で言われて教えてもらえなかった。
確かに事故に合いたくはない。
ツアー中だしな。

棚瀬の言う目的地に着くまでは黙っていた方が良さそうだ。

でもやることないし。
新曲の構想でも練ってみるかな。
PCくらい持ってくればよかった。
そういえば俺の携帯どうしたっけ?
俺持ってないぞ。
ま、いざとなったら棚瀬のを借りればいいか。

そんな事を思っていたら静かな車内で感じる車の揺れが気持ち良くて瞼は重くなっていった。


「高見沢さん、着きましたよ」
棚瀬の声に起こされて見ればそこは山の中の別荘のような建物だった。
俺が何かを言う前に棚瀬は車を降りていってしまったから俺も慌てて降りる。

こじんまりとした造りのその建物は誰かの別荘か、隠れ家か。そんな感じがした。

何やら車からいくつかの箱を下ろしてきた棚瀬はそれをもったまま器用にインターフォンを鳴らした。
そのまま中の住人の返事を待たずに器用にドアを開けて入っていく。
「高見沢さんも早く」
ドアを体で押さえながら棚瀬が呼ぶから俺も慌てて中に入った。

遠慮なく入っていくのを見ると棚瀬の知り合いの家なのかもしれないな。

建物の中は古いがスッキリしていてなかなかの感じがする。
置いてある調度品もアンティーク?っていう感じの物が並んでいる。

キョロキョロと周りを見回していると高見沢さん、と棚瀬が俺を呼んだ。
声のする方を見れば棚瀬が部屋のドアを開けてこっちです、と呼んでいる。
言われるままに中に入るとハンガーに洋服が掛かっているだけで何もない。

「大至急それに着替えてください。出来たら奥の扉から出てくださいね」
「え?棚瀬、これは…」
どういうことなんだ、と聞こうとした言葉はパタンというドアが閉まる音で遮られた。

ステージ衣装よりは地味だけど普通に着るには少し派手な服。

急な取材でもあったのか?

真実を知るためにとにかく急いで着替えて棚瀬に言われたドアを開けた。


棚瀬に言われた扉を開けるとそこには小さな部屋があった。
小さい、とは言ってもきちんと飾り立てられていてひとり掛けようのテーブルセットが置いてある。

でも、誰もいない。

座って待ってろって事なのかな?
そう判断してとりあえず座ってみる。

静まり返った部屋の中。
……落ち着かない。

なんだって言うんだよ。
それに俺ひとりきりにして棚瀬はどこへ行きやがったんだ。

ちょっとイライラしてきた頃俺が入ってきたのとは違うドアが小さくノックされた。
ようやく誰かが来たらしい。

返事をすればドアが静かに開いた。

そして入ってきたのは……


「桜井‼」
「ここまでお疲れ様でございました」

驚く俺にしてやったり、の顔で普段言い慣れてない言葉を使うのは桜井だった。

俺が驚いたのは桜井のその態度だけではなくて格好もだった。

桜井の体の線に合わせた細身の燕尾服を着ていた。
そう、その格好はまるでアニメとかドラマとかに出てくるイメージの中の執事のような感じだ。

「お疲れでしたでしょう?一息お付きください」

そういうと冷たいレモネードを桜井らしくない優雅な仕草でテーブルの上に置いてくれた。

「なんで‼」
それを一気に飲み干して桜井に問い詰める。
そんな俺を無視して今桜井が入ってきたドアを少しだけ開けるとニッコリ微笑む。

……どうやらまだ謎解きはしてくれないらしい。

「謎の答えはあちらのお部屋で」

どうやら隣の部屋に行けば答えが分かるらしい。
早く答えが知りたくて立ち上がればイスが倒れたが関係ない。

桜井を押し退けて一気にドアを開ける。

そこには驚くべき光景が広がっていた。


広い部屋に大きめのテーブルセット。
テーブルの上には白い大きな皿に花?

そして真ん中には……ケーキなのか?
遠目に見て赤く見える。ケーキっぽい形はしてるんだよ?でもチョコの茶色とかクリームの白とかじゃない。
うん、俺の目がおかしくなっていなければ赤。これは間違いない。

「どうぞお座りください」

いつの間にかイスを引いて待っていた桜井に促されてケーキっぽい物の前に座る。

そこで初めて気づいた。
このケーキ、肉でできてる……

土台の部分が肉で覆われていてケーキのような形を作っている。
上には玉ねぎやししとう、かぼちゃとかと一緒に肉で形作られたバラの花が飾られている。

もしかして、とテーブルの上を見渡せばさっき皿の上に花があると思ったのはみんな肉だった。

部位によってわずかに違う濃淡を使ってきれいに咲かせてある。
間には野菜を使って花だったり葉っぱを作っていたりしてかなりすごい。


もう一度肉のケーキを見ると乗っていた皿の縁に『happy birthday』の文字が。

これって。

「高見沢、誕生日おめでとう」

いつの間にか側に来ていた坂崎が俺にシャンパンを渡してくれた。

「ありがと…うっ⁉」

何気なく受け取ってびっくり。
坂崎の格好が‼

「どう?似合う?」

クルッと回って見せた坂崎の姿はそれこそドラマとかで出てきそうなクラシカルなメイドさんの格好だった。
ロングスカートのワンピースにフリルのエプロンのあれ、だ。

思いのほか良く似合ってはいるが。

「そんなに見ないでよ。恥ずかしいんだから」
ジッと見すぎて坂崎に殴られた。
坂崎のくせに意外と痛いな。

しかし。
桜井が燕尾服、坂崎がメイド服。

と言うことは。
俺のこの服はどっかの貴族って設定か?

そう聞くと二人から正解、と帰って来た。
きれいなハモりだ。

「高見沢の誕生日にライブないしなんかするかって話になってさ」
「で、高見沢が喜ぶ物って何だろう?って話してたらやっぱり肉か⁉ってなったんだよね」
ただの肉では面白くないからと調べていたら肉の花とか肉のケーキにたどり着いたらしい。

しかし。
「だからってなんでおまえらのその格好になるんだよ」
「普通の格好じゃ面白くないよねって。ね、桜井?」
「そうそう。たまには驚かせたいよなって。な、坂崎」

つまり。
いつも坂崎のバースデーでぶっ飛んだこと(自覚はあるぞ)してる俺に意趣返ししてやろうってことか。

「今日は肉をたらふく食ってもらおうかと思ってな」
「お世話するなら執事とメイドでしょ」

だからってなんで坂崎がメイド服なんだろうな。
ステージでやったらファンが喜ぶんじゃないか?
「あ、ステージではぜっっっっったい‼やらないからねっ‼‼」
俺の気持ちを読んだのか坂崎が力一杯拒否してきた。
もったいないな。
ちなみにスカートの下はズボンを履いているらしい。

……なんだ。つまらない。

その気持ちも読んだのか坂崎が睨んできた。

ごめんなさい。


「さあ、わちゃわちゃもその辺にしてください。そろそろ始めないと時間がなくなってしまいますよ」

棚瀬がホットプレートを持ってくる。
あらかじめ他の所で温めてたからすぐにでも肉が焼ける状態らしい。

やったー!
朝も食べずに来たからすっごく腹が減ってるんだよ。

ホットプレートをセットする棚瀬を見ていて棚瀬の服もさっきとは違う事に気づいた。

いつもと違うパリッとした感じで。ジャケットの裾はいつもよりちょっと長めかな。
何となく執事姿の桜井の服装に近い気がする。

まさか、棚瀬も何か設定があるのだろうか?

そう思って見てたら俺の視線に気づいたらしい棚瀬が手を止めてこっちを見てニッコリ笑う。
「わたしも似合っていますか?」
「いや、いつも通り」
「高見沢さん、酷いです……」

だっていつもスーツ姿だし。
たいして変わらない。
強いて言うならば色が明るめ、という事だろうか。

「棚瀬はね~従僕なんだよ」
「いわゆる下僕、な」

なるほど。
いつも主人の後ろをくっついて歩く専属の世話係。
だからスーツもおしゃれ仕立てなのか。
「桜井さん、下僕はやめてください」
棚瀬に睨まれて桜井が小さくごめんと呟いている。

桜井、あんまり棚瀬を怒らせて個人の仕事を大量に入れられても知らないからな。


「さあ、準備が出来ましたよ。わたしは向こうに居ますから何かあったら声をかけてくださいね」

一緒に居れば良いのにと言ったら水入らずでどうぞと部屋を出ていってしまった。

水入らずでってなんだよ。
俺たち家族じゃないぞ。家族より長い時間一緒に居るけどな。
それにいつも一緒に居るのに今更3人きりにされても、な。

「さて、高見沢。何から食べるんだ?」
「高見沢は座ってて良いよ。俺たちがやってあげるから」

棚瀬にいろいろ言おうかと思ったけどまずは腹ごしらえが必要だ。

ふたりの言葉に甘えて。
とりあえず近くのバラの花から食べようかな。


「さくらい~!次はあの肉がいいなぁ」
「あいよっ」
「高見沢、飲み物のおかわりは?」
「ワインも用意してあるぞ」
「じゃ、それがいいっ、あ、桜井ソレ焼きすぎ‼」
「これくらい焼いた方が旨いんだよ。ほら、あーん」
「あーん……うまいけどやっぱもう少し」
「あぁ~‼高見沢‼‼ほら汚れるよ。もう、ゴックンしてから話しなよ」

高見沢のバースデー記念の焼き肉大会を開始してからどれだけの時間がたったんだ?
テーブルの上にあったたくさん肉はそろそろ半分になりそうだ。

もちろん最初は俺や坂崎だって食べていたけどなんてったって俺たちカンレキーズ。
いくら同じ歳のほかのやつらと比べて元気だからって胃袋までそうとは限らない。

俺は途中から焼き専門、坂崎は片づけ専門となっている。
ちなみに棚瀬はキッチンで坂崎が下げたものを洗ったりしまったりしてくれてるらしい。

じゃなきゃきっとすんなり帰れないだろう。
終わった時にバタバタと片づける俺たちが簡単に想像できる。
……棚瀬に感謝だな。

「あーっ‼桜井焦げてる‼」

考え事をしてる間に焼きすぎちまった。
焦げたものなんて食べさせられないな、と別な皿に乗せればもったいないと手が伸びてきて持っていってしまった。
「高見沢、そんなのまで食べるなよ」
「だってもったいないじゃん」
「大丈夫だって。後で俺たちが美味しくいただきます。な、坂崎」
と、さっきまで高見沢の隣で世話焼き女房の様に動き回ってた坂崎に話しかけた。が、居なかった。

俺は辺りを見渡したが見える範囲には居ない。
まさかここには居ないよなと思いつつテーブルの下も見たがやっぱり居ない。

「桜井さん、何やってるんですか」
上から聞こえてきた冷ややかな声。
「お前こそなんでこっちに来たんだよ」
しゃがんだまま見上げて訊けば冷たい視線を向けられた。
「空いている皿を下げにきたんです。全然返って来ないので」
皿を下げに行ってない?
じゃあ、坂崎はどこ行った?


ふわぁ~っ‼

なんの匂いもしない空気がおいしい。
微かに匂う肉の匂いはさっきこっそり出てきた建物から漂ってきてるのか、俺に染み込んでる匂いなのか。

そんな肉の匂いのする重い空気を入れ替えるためにおもいっきり深呼吸する。

高見沢のバースデーに焼き肉パーティーをしようと桜井と棚瀬と計画して。
ついに今日実行に移したのだけども。

まさかあれだけあった肉をあの勢いで食べるなんて。
残ったら分けて持ち帰ればいいか、なんて言ってたのにあの調子だとたいして残りそうもないかな。
そんな高見沢の食いっぷりを見てるだけで胸焼けがしそうだったから桜井に任せてこっそり脱け出してきた。

パーティーするなら誰にも邪魔されない場所がいいね、って言ったらどうやってか棚瀬が見つけてきたこの場所。
こじんまりとしてるけど近くに何かがあるわけでもなく緑に囲まれた気持ちいい場所だ。
さすが我らのマネージャー様は有能だ。

気持ちいいから木陰に座って休んでいこうかな。
そう思って自分の格好を見る。

……確かこの衣装、借り物だって言ってたよな?

草の汁を付けて汚してしまわないようにスカートを上までたくしあげて座った。
下にズボンはいててよかった。

木に寄りかかると気持ちいい風が通りすぎる。
高見沢が食べ終わるまでここにいようっと。


「たっだいま~ 終わった?」
終わったのを見計らったように坂崎が帰って来た。

居ないことに気づいたときに探しに行こうとしたら棚瀬に坂さんならきっと大丈夫ですよ、と止められて高見沢からはお前が居なくなったら誰が肉を焼くんだ、と止められた。

……いや、その時は自分で焼けよ。
思ったけど騒がれるから言わないけどさ。

その結果、肉が無くなるまで高見沢のために焼き続ける事になった。

しばらくは肉、いらねぇ……

そう思えるくらい焼いた。
しかしあれだけあった肉をペロリとたいらげるなんてあいつの胃袋は一体どうなってるんだ。
間違ってなければ高見沢だって還暦を超えてたはずなんだけど。

綺麗に片付いているテーブルと満足そうにしている高見沢を見て多分、坂崎も同じような感想を持ったのだろう。
俺を見て苦笑している。

「それにしてもすごい匂いだね」
「持ち主はしばらく使う予定がないと仰っていたので大丈夫ですよ」

こういうの持っててしばらく使う予定がない棚瀬の知り合いって一体誰なんだろう?
「どなたなのか気になりますか?桜井さん」
坂崎以上に胡散臭い棚瀬の笑顔に鳥肌が立つ。

「……いや、ダイジョウブです」

聞かない方が精神的に良いような気がしてきた。

「さて。……如何でしたか?」
俺たちの会話を聞かない振りをした坂崎が高見沢の横に立ってにっこり微笑んでいる。

どうやら貴族ごっこの続きを始めるらしい。
坂崎、スカートがシワだらけだけど大丈夫か?

「お腹いっぱ~い。幸せです」
「それはようございました」

「そろそろ帰るので着替えてくださいね」
坂崎と高見沢の遊びがエスカレートする前に棚瀬が止めに入った。
しかしそれで面白そうと思ったことを止めるふたりではない。
はーい、と返事をした坂崎が高見沢の後ろに回る。
「では、あちらで帰りの仕度をお願いいたします」
「分かった」
坂崎はお遊びの続行を決め高見沢もそのお遊びに乗り続けるつもりらしい。
高見沢が立つタイミングで坂崎が椅子を引く。
着替えに行く高見沢の後を坂崎がしずしずとついていく。
多分、一緒に行ってスカートを脱いでくるつもりだろう。

……ふざけた遊びを始めないで早く帰って来いよ~と心の中で叫んでみる。
実際に口にしたら閻魔様に怒られる。

「桜井さんも変な事を考えていないで帰る準備をしてくださいね」


口にしなくてもバレてる……


全てを片づけ終わって(俺は何もやってないけど)俺たちは帰路についた。

棚瀬の運転する車で後部座席には坂崎と桜井。
さっきまで賑やかだったのが急に静かになった。
「お疲れになったんですよ」
棚瀬がバックミラーで寝てしまった二人を見て言う。
朝早くから準備をしてくれていたらしい。
ツアーの合間だったし大変だったんだろうな。
「棚瀬も疲れただろ?」
「大丈夫ですよ、これくらい」
何でもないように言うが朝早くから坂崎たちを送って行ったり俺を迎えに来たり片づけしたり。
ずっと動いてたんだし。
きっと坂崎たち以上に疲れてると思うんだけどそれを見せてくれるつもりはないらしい。


そうだ。
「朝、言ってた大変な事になったって何だったんだ?」
思い出して聞いてみると急に答えがアヤフヤになった。
やっぱり俺を急いで連れ出すためについたウソだったって事か。
普段は俺たちの事を考えていろんな人との交渉とかバリバリとこなすくせに俺たち相手には最後までウソを突き通せないんだから。

今回のウソは俺のためだったんだから怒るなんてしないのに怒られるとでも思ったのだろうか。

それに俺、普段だってそんなに怒らないよな?

「高見沢さんも寝てても大丈夫ですよ」

棚瀬が声をかけてくれたけどそんなに簡単には眠れないよ。
棚瀬には適当に返事をして窓の外を見た。

薄暗くなってきてる街が少しずつライトアップされていく。
こんな平和な日常を歌にできないかな?

ふたりのお陰でリフレッシュした頭で新曲でも考えようかな。

『おわり♪』


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いかがでしたでしょうか!
桜井さんが執事、坂崎さんがメイドさんになって、高見沢さんに尽くす♪
とにかく大変だったでしょうねぇ…よく食べるしこぼすし(こら)
確かにしばらくお肉は見たくなくなるかも(^^;)

棚瀬さんは一日大変だったはずなのに、何でもない顔をして送り迎えまでしてくれて。
棚瀬さんってば素敵~(*^^*)

15日にアナになり、二日後には貴族になって贅沢なお祝いパーティーをしてもらって、高見沢さんは幸せですね♪ ←現実と妄想が混ざってますw

お三方のわちゃわちゃはやっぱりいいですね!

幸乃さん、素敵なお話を書いてくださって、ありがとうございましたっ(*^∇^*)
これからも色々お話ししましょう~♪


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 「伝えたい言葉たち」管理人