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横浜市でコストパフォーマンス重視のマイホーム作りを楽しんでいます。

太陽光発電量シミュレーション編(2014/5/2更新)


メーカ方式ソフトを2014年度版の3.2Mにアップしました。


各メーカの発電量シュミレーションは、自社製品のみ、屋根の傾斜角・方位角を細かく指定できない、屋根1面しか計算できないなど、自分家の詳細な仕様で、各メーカの発電量を横断的にシミュレーション・比較することが困難。そこで、メーカを選択するだけで各社の発電量が計算され、傾斜角・方位角を自由に指定可能、4面までを同時に算出可能なエクセル計算書 & WEBアプリ(上のバナーをクリック)を作成しました。
最近ではすっかり発電量シミュレーションの標準データとなっているNEDO公開の日射量データMONSOLA11:1981-2009にも、国内初?で対応させました。
自分家の屋根のタイプ・寸法・傾斜角と、モジュールメーカを選択するだけで、設置可能なモジュール枚数を計算・配置例をグラフィカルに表示するWEBアプリ(太陽光モジュール最新情報・設置枚数編)と合わせてご利用下さい。

メーカ標準及びJIS附属書1準拠の発電電力量推定ー買えぬ太陽光の発電算用 Ver3.2M

太陽光メーカがHPやカタログ等に掲載している年間発電量のモデル(計算方法)は、おそらく全メーカとも同じだと思います。また計算に用いる日射量データは、MONSOLA05、MONSOLA11、又はMETPVを使用しています。
そこで、東芝、パナソニック、長州、シャープ、三菱、京セラ、ソーラーフロンティア、カナディアンの製品を対象に、メーカ標準モデルと標準日射量データ(MONSOLA11 or MONSOLA05)による発電量比較計算アプリなるものを自作しました。
メーカの発電量シミュレーションとの一番の違いは、日射量データがJIS C8907附属書1の計算式に従っているので、アレイ(パネル)の方位角や傾斜角に任意の値が指定可能な事です(小数点も可)。

なお、日本ではJIS C 8907でも、発電量シミュレーションが規定されています。JISで使用する日射量データはMONSOLA05ですし(というより、このJISのためにMONSOLA05が用意された)、モデルはメーカ標準モデルより補正係数が細分化されているものの、基本的な考え方は同じです。一言でモデルの違いを言えば、メーカ標準が、夏の北海道と沖縄に、同じ温度補正係数を用いるのに対して、JISは各地の月平均気温で表される温度補正係数を用います。
私の想像では、メーカ標準は東京、大阪、広島、福岡あたりでJISの年間発電量と一致するように、全国共通の冬場、春・秋場、夏場のそれぞれの温度補正係数を決めたものだと思います。そのため、東北以北は、JISで計算した方が発電量が多くなりますし、九州南部以南は発電量が少なくなります。要するに温度が上がりすぎると発電量が落ちる。JIS C8907準拠の発電量シミュレータはあまり聞きませんが、特に難しくないので、是非こちらも試してみて下さい。

JIS C8907及びJIS附属書1準拠の発電電力量推定ー買えぬ太陽光の発電算用 Ver3.0J

  • Web版の特徴:メーカ標準方式を先に行い、JIS方式で計算を選ぶと、メーカ毎のJISパラメータが自動でセットされるため、即座に両方式の計算が可能。JIS方式からメーカ標準方式へは、ブラウザの戻るを利用された方が良いかもしれません。
  • Excel版の特徴:Web版では計算ステップが2段階に分かれますが、Excel版では計算ステップなし。対象都市を色々と変えてみたい方向け。マクロ・VBAは一切使用していませんので安心してお使い頂けます。

なお、こういったシミュレーションがどれ程の精度/誤差を持つのかについては、太陽光発電量 診断編で取り扱っていますので、参照して下さい。

FAQ
Que:条件を同じにしてもメーカの発電量結果と一致しませんが?
Ans:計算課程での有効数字の取り方がに決まりがないため、月間発電量、年間発電量とも最大で±1%位の誤差はご容赦願います。例えば月間発電量の計算で、ある月が100kWhと表示されている場合、四捨五入して表示しているなら真の値は99.5〜104.99・・・のいずれかの値である事になります。年間発電量を求める際に、この月の発電量を100kWhとするか、真の小数点以下を含む値のままで計算するかは、メーカによってまちまちです。ポヂティブな性格のメーカなら切り上げるかもしれません。同様の事が、メーカ各社が気象データとして使用している月平均日積算傾斜面日射量や、本計算書が使用している気象データでも起きています(これらの気象データも有効数字3桁しかありません)。私は誤差伝搬について詳しくないのですが、本計算書では表示上は四捨五入しても、年間発電量を求めるまでの全ての変数は、Excelの最大精度で値を保持し、演算しています。

メーカ標準とJISのモデル比較

気象データの中の日射データには、都市名毎に、所定の方位角、傾斜角で設置されたパネルに、月の平均日にどれくらいの太陽光(直達、天空散乱、地表面反射の合計)が入射するかが規定されています。平均日の日射データに、月の日数を掛け合わせた月別日射データに、パネルの公称最大出力を掛け合わせた値が、システムが100%出力可能な場合の月間発電量となります。
しかし、システムには損失がありますので、それを補正係数として掛け合わせます。

  1. 月毎(JIS)/季節毎(メーカ標準)に変化する温度補正係数。温度が高くなるほど損失が増える。同じ温度補正係数でもJISとメーカ標準では値がかなり異なります。
  2. 年間を通して一定のパワコンのインバータ変換効率。パワコンの仕様に必ず記載されています。
  3. 年間を通して一定の、その他補正係数(メーカ標準)、日射量年変動係数・経時変化補正係数・アレイ回路補正係数・アレイ負荷整合補正係数(JIS)。

メーカ標準で適用される、その他補正係数の値は0.95が殆どのため、これはJISの経時変化補正係数に相当するものと考えて良いと思います。JISの残りの日射量年変動係数・アレイ回路補正係数・アレイ負荷整合補正係数は、メーカ標準ではどこに消えたかというと、季節毎の温度係数に組み込まれてしまっています。これらが季節(温度)と相関があるのか私は知りませんが、メーカ標準モデルの場合、全国一律同じ温度補正係数なのですからあまりこだわらない方が無難でしょう。
JISモデルで用いられる各種補正係数の内容について詳しく知りたい方は、登録なし・無料ですので、JIS C8907そのものを見られることを推奨します。


太陽光発電量シミュレーションに用いられる気象データ

太陽光発電の気象データは、日本気象協会が作成していますが、現在使われそうなものとして以下があげられます。

1.MONSOLA05(801)
1961年から1990年までの30年間の日照率や雲量のデータをもとに、指定した月の月間日射量の平均値を統計的に推定し、それを月日数で除した月平均日日射量を提供しています。
メーカのHP等では、このデータが整備された資料名を取って「日射関連データの作成調査」(平成10年3月)と呼びます。また、JIS C8907:2005でも使用データとして採用されましたので、JIS使用データと言っても問題ないでしょう。
これらのデータは、一般には都市毎に、方位角15°ステップ、傾斜角10°ステップの表の値となっていますが、JIS C8907附属書1では、都市毎に任意の方位角、傾斜角を指定して値を求める計算式が記述されていますので(但し、かなり誤記が多い)、上記の計算書はこれに従って作成しました。

2.MONSOLA11(837)
1981年から2009年までの29年間の日照率や雲量のデータをもとに、指定した月の月間日射量の平均値を統計的に推定し、それを月日数で除した月平均日日射量を提供しています。MONSOLA05と同一フォーマットで作成されています。
細かい話ですが、MONSOLA05とMONSOLA11では、日射量の標準偏差σ(記載されている月平均日日射量の29年間でのバラツキ)が異なります。これはJISの日射量年変動係数で考慮されています。従って、本来このデータを用いる場合には、それようの季節毎の温度係数や日射量年変動係数を利用しなければなりません。
ところで、皆さんはJIS C8907で算出した発電量って、どんな値だと思います。平均値?・・・違います・・・平均値-1σの値・・・すなわち6年に一回位は計算値を下回る事があるかもという値です。平均値で考えたいなら日射量年変動係数を1.0にして下さい。

3.METPV-3
1990年から2003年の平均年/多照年/寡照年のいずれかの年に対して、観測された1時間毎の日射量、又は日照時間から推定される日射量を提供しています。
現在は、NEDOでMETPV-11(1990-2009)も公開されています。

@何故MONSOLA/METPVといったデータが必要なの?
AMONSOLA/METPVの計算プロセス
B算出される日射量の信頼性と課題
これらについて更に知りたい方は、太陽光発電量 診断編を参照願います。

後書き

これまで、導入を検討中又は設置済みの方をはじめ、大学研究生の方、太陽光販売・施工業者の方、エンジニアリング会社の方、そしてNPO団体の方など、沢山の方々からメールを頂きました。ありがとうございます。
商品仕様が間違っている、ソフトの動作が変、結果がおかしい、あるいはこういった機能を追加して欲しいなどありましたら、是非メールで連絡をお願い致します。

追伸
NPO団体の方達のメールによれば、最近は太陽光の普及宣伝活動から発電量の診断、及び発電量が明らかに低い場合は施工業者との間に入って問題解決に当たろうとする活動に重点を置いているようです。私自身が活動を見たり、経験した訳ではないので、団体名などはリンクしませんが、当結果の発電量(パンフレットに出ている南面・30°と比較してもダメですよ!)と比べてもあまりに低すぎるという方は、NPO団体を検索・相談してみるのも良いかもしれませんネ。