13年6月9日
クルマから見た自転車、歩行者



動車、自転車、徒歩・・・どれも「移動手段」のひとつであり、それぞれにルール、
マナーたるものが存在する。
だが最近、このルールやマナーが「あってないようなもの」になりつつあるように
見えてならない。
クルマからの視点でも、自転車、歩行者が時には怖くも見える。
自転車でも、信号や一時停止無視だけにとどまらず、傘やヘッドホンを使いながら
乗っていたり、歩行者にしても横断禁止のところを平然と渡ったり、信号を無視して
道路を渡ったり、横断禁止のところを渡ったり・・・といった具合である。

いずれの光景も、場合によっては事故にもつながりかねないものであるが、この中
でも、特に自転車での違反は数多いように感じてならない。
中でも、自転車の一時停止については驚いたことがあった。
先日参加した、運転者講習会で聞いた情報だが、ある交差点で観測をしたところ、
一時停止の標識の前でしっかりと停まった自転車はほんの1割しかいないとの
ことであった。
中には減速すらしようとせず、そのまま進むというケースも見られた。
もしもこれで自動車との衝突が起こったら・・・自動車側も前方不注意にはなるの
かもしれないが、自転車側に過失が問われても当然と考える。
そもそも、なぜこのようなルール、マナー違反が止まらないのか。
いろいろと時間に追われていて急いでいるという面もあるのかもしれないが、それ
以前に、意識の問題があるように見えてならない。
捕まるのはクルマだけで、自転車ならまずは捕まらないだろうと考える人間が多い
ように伺えるのである。
偶然なのか、自転車がこのようなことをして取締りを受けているところを未だに
見たことがない。
取締る方も手が回らないというのが現状なのかもしれないが、だからといって揚げ
足を取るように違反していいのかといったらそれは筋が違う。
一時停止に限らず、赤信号の無視や突如とした飛び出しなども後を絶たず、クルマ
から見ても本当に危険である。
自転車は免許が不要ではあるものの、いち軽車両であり、ルールやマナーも当然伴う。
一部の自治体では、免許証制度を導入しているところもあるようだ。

歩行者でも、信号を無視して渡る、横断歩道でもないところクルマが来ているにも
かかわらず平気で渡るなどといった光景を時々見かける。
これも同様に、捕まらなければ大丈夫という意識の表れなのだろうか。
ただ、歩行者という観点でみると、ここ最近は高齢化が進んでいることもあってか、
信号が青ではあるが、青であるうちに渡りきれないといったこともあるようだ。
所によっては、青信号の時間の見直しなどが必要とされているのかもしれない。
クルマと自転車、そして歩行者との共存のためには、それぞれの立場になって、
何が安全か、何が危険かを常に意識することであると考える。
捕まらないから大丈夫・・・という楽観的な考えが、命取りとなることを今一度
肝に銘じたいところである。

余談ながら、最近、中国では赤信号を無視して渡ると10元(日本円で約160円)の
罰金が科せられるようになったらしい。
ただ、これで効果が出たかといったら何とも言えないのが現状のようだ。


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