タクシーの便利さについて考える





「タクシー」を利用したことはあるだろうか。買い物をして荷物が多い時、飲んで帰って
電車やバスがない時など、タクシーの利用の仕方も様々だ。
だが、最近はタクシーの利用者が減少してきている。これは不景気の影響と思われる。
タクシーの料金は、初乗りで今では700円前後だろうか。ただ、これはバスや電車などと
比べると非常に割高となる。ましてや、深夜となると3割増しとなってしまうのだから、
たまったものではない。利用者の減少に歯止めをかけるべく、タクシー業界ではサービス
面などを徹底的に見直す動きがここ最近見られる。利用者を増やすためにはどうすればよ
いかを考えてみると、確かにサービス面は重要だ。運転手が無愛想だったりすると、
「もうこのタクシーはやめよう」っていう気にもなる。
だがもうひとつ重要だと思うのは、やはり「料金」である。料金が安ければ利用者も増
えることだろう。タクシーでたまに「小型」という表示がされているものを見たことが
ないだろうか。また、その小型タクシーは料金が若干安いことにもお気づきだろうか。
タクシーで一般的に用いられている車種はクラウンやセドリックだが、「小型」はコロナ
やブルーバードといったミドルカーである。これより、「車種が小さいほど料金は安く
済む」ということがわかる。料金を今より安くすれば利用者も増える、ということは車種を
クラウンなどではなく、もっと小さいクルマにしたらいかがなものかと思う。こうすれば、
利用者にとっては料金が安くて済むし、タクシー会社にとっては維持費も安く済むことだ
ろう。また、タクシーの燃料はプロパンガス(LPG)だが、なぜプロパンガスが使われてい
るのか。これはガソリンなどに比べて出力やトルクは落ちるが、燃料代が安く済む、
いわゆるコスト削減のためである。今はクラウンなどでLPGを使ったタクシーが一般的だが、
クルマを小さくして、LPGを使えば今以上にコストを抑えることは可能なのである。カローラ、
サニー、シビックなどでLPGのエンジンを搭載したモデルを出すことはできないだろうか。
そもそも、なぜクラウンやセドリックといった高級車がタクシーに使われているのか。
これは、「せっかくお金を払って乗るんだから、いいクルマに乗りたい」という発想である。
しかし、この考え方も今の時代には合わないと私は思う。
ハイヤーならまだわかる。完全予約だし、冠婚葬祭や、その他フォーマルな場所での利用、
長時間の利用が多く、こういう場合だったら「いいクルマで」という考え方も理解できる。
しかし、タクシーはいつでもどこでもどこへでも、「気軽に」利用できるのがメリットで
ある。誰かが乗っていない限り、手を挙げれば止まってくれる。
「気軽に利用できる」ということを売りにするなら、料金も当然考慮されるべきだ。
このコラムを書いているうちに、こういう結論となったのだが・・・・・・



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