06年1月21日
普通乗用車需要復活の兆し
ミ
ニバンや1BOXを当たり前のように多く見かけるここ最近だが、今後数年で変化が現れそうだ。
一時期不振にあえいでいたセダンなど、いわゆる普通乗用車の売れ行きが伸びそうな勢いに
あるのだ。そのひとつの要因として、「団塊世代が定年を迎える」ことがまず挙げられるのである。
第1次ベビーブーム、特に昭和20年代前半に生まれた人々を団塊世代と世間はよく呼ぶが、この
団塊世代の人々が今後数年にかけて定年を迎えるのである。
これが日本の経済、企業に大きな影響を及ぼすことは様々なメディアによって報じられている
と思うが、その人達のカーライフにも変化が見られそうだ。
退職金を手にして、それを何に使うかは人それぞれだが、定年を機にクルマを買い替える
ケースは多いといえる。そこでライフスタイルの変化に伴い、セダンをはじめとした普通
乗用車が注目を浴びそうなのである。
「今まではワゴンに乗っていたが、子育ても終わり、出かける時はほとんど夫婦2人だから
セダンで十分」ということで、しばらくぶりにセダンに買い替えたということも珍しくないのである。
また、今までセダンに乗っていた場合でも、退職金を手にしたゆえ欲しくても買えなかった
高級セダンに移行したり、それとは逆に今までほど大きいのはいらないから、小回りがきいて
燃費のいいクルマにしたいということもあったり、クルマに対する考え方は様々のようだ。
だが、ひとつだけいえることは、Lクラスからコンパクトサイズまで、注目されているカテゴリー
は多岐にわたるということだ。ここ最近、高級車からコンパクトクラスまで、多くの車種が
各メーカーからリリースされているのはおそらくその影響もあるといえるだろう。
また、環境、経済性を重視してクルマを選ぶという人も増えつつあり、ハイブリッドカーも
注目の的になっているようだ。現に高級セダンに乗っていた人がプリウスに買い替えることも
少なくないようだ。
これから数年において、メーカー、販売店も団塊世代の顧客の取り込みに更に力が入るものと
思われる。今後の展開に注目したいところだ。