05年6月11日
乗用車のナンバー種別は今本当に必要か



動車のナンバープレートには「分類番号」というものがある。これは車種の分類を
するもので、大雑把に分類すると1は大型貨物、2はバス、3と5、7は乗用車、4は
小型貨物、8が特種な用途、9や0が建設機械などに分類できる。我々が日常使用している
「乗用車」は3ナンバー、5ナンバー(場合によっては7ナンバー)だが、この3と5の
区別が今の時代本当に必要なのかと思う。3と5の分類だが、下にあげる項目で1つだけ
でも該当するものがあれば、「3ナンバー」として扱われる。

@  全長が4,700mmを超える(4,700mmちょうどは含まない)
A  全幅が1,700mmを超える(1,700mmちょうどは含まない)
B  全高が2,000mm以上(2,000mmは含む)
C  ガソリンエンジンの場合で総排気量が2,000ccを超える
    (2,000ccちょうどは含まない)

ちなみに、自分のクルマはというと、@とAとCが該当するので3ナンバーである。
今から15年くらい前までは「3ナンバー」というと非常に大きなクルマや高級車など、
車種が限られており、割合も少なかった。一般庶民にとっては3ナンバーとはほぼ無縁な
時代だったのである。だがその時代ももう終わったと言って良いだろう。
自分が子供の頃は3ナンバーというと本当に限られたクルマだけで、街中でもあまり
見かけなかったが、今となってはむしろ3ナンバーの方が多く見かけるような気もする。
何故に3ナンバーが増えたかというと、大半はAの全幅だろう。室内空間の拡大やデザ
イン上の問題で排気量が2,000ccに満たない小型車でも全幅が1,700mmを超え、
3ナンバーとなるケースが今はほとんど。極端な話をすれば、1,500ccクラスのクルマ
でも3ナンバーと化してしまうことだっておかしくもなんともない。
このように10数年で時代が変わってきたわけだが、クルマを「買う」側、いわゆる
ユーザーにとってはやはり抵抗があるようだ。今まで乗っていたクルマが5ナンバー
だったのにモデルチェンジして「3ナンバー」になってしまった。3ナンバーというと
大きいイメージがあって買いづらいなど、3という数字がつくだけで抵抗するケースが
やはり現実にはあるようだ。全幅が例えば1,750mmとか、そういう細かい数字よりも3と
いう数字に先に目がいってしまうのである。
現在売られているミディアムクラスの代表的なクルマを幾つかあげ、全幅を調べてみたところ、
下記の散布図のようになった。
結果、調査した車種のうち半分以上はもう既に1,700mmをオーバーし、3ナンバーと化しているのだ。



このように状況は変わっていることから、今の時代に3ナンバーとか5ナンバーとか分類
する必要が本当にあるだろうか。3とか5とかいう枠を廃止して、単に「乗用車」という
分類にしてしまうのはいかがなものか。
それだけでもユーザーの動きは変わってくると思う。実際に幅が1,700mmを超えていても
今ほどは抵抗しなくなるように思える。



自分は「全幅が広くなること」には賛成でも反対でもない。ただし、広くなったこと
により取り回しが不便になったとか、運転がしづらくなったとか、居住性が前より
変わっていないとか、そういった無意味な全幅拡大には反対である。



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