No.145

新米と塩むすび

2005.10.15掲載

先月、職場の人に新米のお裾分けをいただいた。

新米のお裾分けをいただくなんて、親が生きた頃以来のことだ。
父の兄弟の中に田んぼを持っている伯父がいたので、新米の
季節になると、「これは○○のおじちゃんとこのお米だから」って
母から言われて食べてたことを思い出す。

父も母も亡くなり、その伯父もなくなると、そんなこともなくなって
しまった。今では田んぼもどうなっているのか分らない。

だから、ものすごくありがたかった。
新米なんて、お米を作っている親戚でもいないといただけない
ものだ。そういえば、去年もいただいていたのだった。

そんなありがたいお米なので、いつもは、発芽玄米を混ぜて
炊いてるのだけど、何も混ぜないで真っ白な銀シャリでいただ
いた。

いつも、炊き立てのごはんを食べる時は、どうしても、ごはんを
一番に口に入れる。それから続けて二口三口・・・とはふはふ
食べる。そうやって、ごはんを堪能してから、おかずへ行く。

発芽玄米の茶色の混ざった色に慣れてしまったワタシ達には、
新米の銀シャリは、まぶしいくらいに真っ白だった。

「おぉ、新米かぁ〜♪」
とオットもまぶしそう。

神聖な儀式のように、いつもよりも丁寧にごはんを口に運ぶ。

んまぁ〜〜〜〜〜い!

もっちり感がたまらない。
はふはふが止まらない。
しあわせ〜〜〜〜。

気が付くと、ごはんだけがお茶碗半分も減ってしまった。
いつのまに、こんなにごはんが好きになったのだろうと思う。

そして、いつかの休日のお昼ごはん。
いつもは麺類が多いのだけど、乾麺もないし、インスタントラーメ
ンを食べる気分でもなかった。すぐ近くだけど買い物に行くのも
めんどくさかったワタシが思いついたのが塩むすびだった。

いつかやってみたかった塩むすび。
新米のこの時期が最適だ。あとは、味噌汁さえあれば、おかずは
適当にすればいい。

炊き立ての新米に塩だけまぶし、梅干も何もいれず、大好きな
のりも巻かずに、ただ、三角に握っただけの塩むすびが出来た。

「ほぉ、塩むすびかぁ〜♪」

おにぎりは手で食べるのが一番だ。
オットもワタシも、手で塩むすびを持って、はふはふと頬張った。

これまた、んまぁ〜〜〜〜いい!!

オットは「旨い旨い」と連発しながら、おかずには手もつけず、一
気に食べてしまった。


つくづく、日本人に生まれてよかったなぁ〜。。。って思った。



 

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