No.135

親子

2003.11.13掲載

昨日のばんごはんはあつあつ牡蠣とほうれんそうのグラタンに、
れんこんとにんじんの茹でサラダ、そして、豆腐の味噌汁(笑)。
ややミスマッチな献立ではあるけれど、どうしても味噌汁が飲み
たかったのだ。

「いただきま〜す♪」
3人揃っていただきますをしたあと、ズズズズズーーーーとなぜ
か、両手で大事そうにお椀を持って味噌汁をすすり続けている
オットとオット母。ちゃぶ台の上でグツグツ言ってるあつあつの、
今日のメインのおかずには目もくれず。

「ど、どうしたん?ふたりして、味噌汁すすり続けて・・・」
とりあえず”最初はごはん”のワタシはごはんをひとくち口に運
んで、グラタンに手をのばしながら思わず聞いた。するとオットが
「おふくろが旨そうに味噌汁すすっとるから・・・」なんだそうだっ
たのか。味噌汁作ってよかった(笑)。

ピザ特集の『試してガッテン』を真剣に見ながら、ふと前に向き
直ると(テレビは、ワタシの座っている位置よりやや右斜め後ろ
にある。ワタシひとりがテレビが見難いところに座っている。)
オットとオット母が今度は、ぼりぼりぼりぼり・・・とたくあんをも
のすごい勢いで食べ続けている。まったくこの親子は・・・。今
度はたくあんかいな。うっかりテレビに生をとられているとワタ
シのたくあんがなくなってしまう。

なんだかんだ言って、親子っていうのは似たようなことをするも
ののようだ。そーゆうワタシは切り抜き魔。おいしそうでかつ簡
単そうな料理が出てるとすぐに切り抜いてしまう。それは、母が
やってたことだ。切り抜いたものを整理出来ないままでいるのも
母と同じだけど。

そういえばいつかのお茶事の時、水屋でごはんを食べている写
真を撮られて、そのごはんを食べる様子が母とそっくり同じだっ
たので驚いて、そして、ちょっと懐かしくなった。

ワタシはずっと「お父さんそっくりやね」と言われ続けてきた。その
度にちょっと、ほんのちょっとだけだけど、母はさみしそうに見えた。
だけど、母が亡くなってから、ワタシは、ワタシの中に母を見るこ
とが多くなってきたように思う。実家の近所の人でもごくごくたま
に「お母さんと似てきたね」と言われるとちょっとうれしい。(父に
似てるって言われることが決して嫌なわけではない)母に聞かせ
てあげたいなぁって思う。

父と母から命をもらって、父と同じ足をして(オット曰く)、母と同じ
手をしている。もうふたりには逢えないけど、ワタシと一緒に生き
ている。この足でいっぱい歩いて、この手でいろんなものを作る
よ。目の前の親子を見ながら、ふとそんなことを思った。えらい脱
線したなぁ。。。





 

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