No.030
還暦になりました
2006. 7.23

 

この7月で11才になった、とった。
オット母によると、犬の11才は人間の還暦なのだそうだ。

この頃、ブラッシングをしていると、白んできた鼻のまわりだけじゃなく、ちっちゃな
頭や背中・・・いろんなところにひょろ〜っと白髪が混ざってきているのを見つけてし
まって切なくなる。いつの間にか小さくなった親の背中を流して切なくなるような・・・
そんな気持ちだ。

でも、当の本人は目を細めて、首を傾けてとっても気持ちよさそうにしている。
呑気なものだ。

ワタシが車庫に行くたびに、車庫に置いてある小屋の中からジャラジャラ・・・って
ゆっくりと鎖の音を立てて、とったの動く気配がする。それはもう、ワタシが階段を
下りているときから聴こえる。

そんなとったに声を掛けながら、車庫を通って庭に出て、何かしら用事を済ませて
また車庫に戻ってくると、小屋の中から、半分だけ身体を出して、上目遣いのとった
が待ち構えている。

いちいちこうだ。
ワタシが出たり入ったりする度に、いちいちジャラジャラ・・・と出てきて、いちいち待
ってる。

めんどくさいヤツだな〜と思う反面、そうやって、懲りもせずにいちいちいちいち出て
きてくれるとったがかわくてしょうがない。

犬には「さっき・・・したばかりだから今回はいいや〜。」とか、そういった感覚はない
ようだ。1回1回が真剣勝負?みたいだ。

でも、そのうち、とったも、もっともっと歳をとって、だんだん出てきてくれなくなるの
だろうか・・・。そう思うと、1回1回が大切でいとおしい。

いちいち出てきてくれてありがとう。

いつまでも、いちいち出てきてめんどくさがらせて欲しい。


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