こないだの日曜日は、出かけてばかりでとったとの
”ふれあいの時間” が少なかったような気がしたの
で、夜、ばんごはんの後、久しぶりにとったを部屋に
上げた。
いつもいつもそうなのだけど、2階の茶の間の戸を
開けるやいなや耳を後ろに倒して、茶の間にいる誰
かに向かって突進してゆく。
犬という生き物の祖先は、群社会で生きてきたから
飼い主と同じ部屋に居たがるものらしい。
その、とったがとことこと階段を嬉しそうに上がって
来た時、オットはPCに向かっていた。とったが来て
もPCに夢中で知らん顔。私もまだ片づけものや、す
ることがいっぱいで、とったには構っていられなかっ
た。でも、まあ、一緒に居られるんだからいいでしょ?
ってな気持ちだった。
そのうち、長風呂の私が先にお風呂に入って、上が
って来ても、やっぱりオットはPCと睨めっこ。とった
は、その足下でどってーっと横になっていた。時々「ふ
ーっ・・・」と、大きなため息(?)をついて。次はオット
がお風呂の番だ。金曜日に借りてきた1本100円の
レンタルビデオを観なくてはいけない。そんなわけで、
いつになく、ふたり共ちゃんちゃんとお風呂を済ませ
た。さて、上映開始の前にとったをどうしようかねぇ?
と、オットに訊くと、もう玄関に返してきたら?と言う。
ここで、一緒に居たら居たで、別に大人しく寝てるだ
けだから特に問題もないんだけど、なんとなく映画に
集中したかったので、今日はこれで返してこようと思
って、とったの引綱を取ると、とったもあっさりと諦め
た様子だったので、また一緒にとことこと階段を下り
て行った。彼も、「あ、玄関に連れて行かれる」とこっ
ちの行動を察知して、捕まえようとしたらおこたの周
りを逃げ回ったり唸ってみたりして、抵抗するときは
かなり激しく抵抗するのに、今日は珍しかった。
そして、私たちは心おきなく映画を楽しんだ。
次の日の朝、出勤するオットを玄関に送りに下りて行
くと「また、とった、玄関マットを引きづり下ろしとった
よ」とオット母が言う。とったは、いつの頃からか、何
か不満がある時、こうして玄関マットをずり下ろして意
志表示をするようになったのだ。
例えば、たまの休みの日など、いつもは下にいるオッ
ト母が、2階の茶の間に行ってしまって、自分が下に
ひとりぼっちにされた時や、やはり休みの日に、みん
なが家にいるのに、自分を構ってくれなかった日や、
そんな日に多いことが分かった。
昨日は、2階の茶の間に入れた事は入れたけど、彼
としては、満足のいく時間ではなかったということだろ
うか。そうえいば、心当たりが無いわけではない。昨日
の夜、実は私の胸は少しちくんと痛かったのだ。こち
らの心はちゃんとお見通しなのだ。ほんとにとったは
かわいいヤツだ。
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