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| 2026年01月の特集 |
| 令和8年労働・社会保険諸法令改正 |
| 令和8年4月施行 |
| 【在職老齢年金の支給停止基準額引き上げ】 |
| 在職老齢年金は、賃金(賞与込み月収)と年金の合計額が支給停止基準を |
| 上回る場合に、年金額を減額する仕組み。令和8年4月以降、この支給停 |
| 止の基準額が現行の51万円(令和7年度額)から62万円に引き上げられる。 |
| 人材確保や技能承継などの観点から、年金の減額を意識せずに働ける環境 |
| を広げることで高齢者の活躍を後押しする。なお、実際に令和8年度に適用 |
| される基準額は、名目賃金の変動に応じて改定され、令和8年1月下旬を目 |
| 途に公表される予定だ。 |
| 【用語説明】 |
| 在職老齢年金制度は、年金を受給しながら働く高齢者について、一定額以 |
| 上の報酬のある方は年金制度を支える側に回っていただくという考え方に |
| 基づき、年金の支給を調整する仕組み |
| 令和8年4月以降の年金支給額の計算式 |
| ・基本月額と総報酬月額相当額の合計が62万円以下の場合(※) |
| 全額支給 |
| ・基本月額と総報酬額月額相当額との合計額が62万円を超える場合 |
| 基本月額‐(基本月額+総報酬月額相当額‐62万円※)÷2 |
| ※この基準額は2025円12月時点の金額であり、2026年1月下旬に正式確定 |
| 基本月額 |
| 加給年金額を除いた老齢厚生(退職共済)年金(報酬比例部分)の月額 |
| 総報酬月額相当額 |
| その月の標準報酬月額+その月以前1年間の標準賞与額の合計÷12 |
| 【離婚時の年金分割の請求期限の伸長】 |
| 現行の年金制度は、離婚する際、婚姻期間に係わる厚生年金の計算のもとに |
| なる保険料納付記録について夫婦間で分割すること(離婚時の年金分割)が |
| できる。この請求期限については、民法における離婚時の財産分与請求権の |
| 除斥期間が2年とされていることを踏まえ、これまで2年と設定されていた。 |
| だが、民法における離婚時の財産分与請求権の除斥期間が2年から5年に伸長 |
| されることから、それに伴い、離婚時の年金分割の請求期限についても5年に |
| 伸長する。 |
| 令和7年6月20日に公布された年金制度改正法では、施行期日を公布日から起 |
| 算して1年を超えない範囲内において政令で定める日としていたが、施行期 |
| 日を令和8年4月1日と定める政令が11月6日に公布された。 |
| (用語説明) |
| 年金分割とは、婚姻中に夫婦が納めた厚生年金保険料を離婚時に2分の1ずつ |
| 分割する制度です。 |
| 年金分割には2つの種類(合意分割制度と3号分割制度)があります。 |
| 合意分割制度 |
| 合意分割制度は、主に共働きで夫婦の両方が厚生年金を支払っていた場合に |
| 適用され、割合は最大50%。 |
| 話し合いで合意が得られない場合は裁判 |
| 3号分割制度 |
| 夫婦の一方が専業主婦あるいは主夫だった場合に請求が出来ます。 |
| 双方の合意なしで自動的に50%の分割が適用されます。 |
| 【高年齢労働者の労働災害防止措置(努力義務)】 |
| 労働安全衛生法の改正により、令和8年4月から、高齢労働者の労災害防止を |
| 図るため、高齢者の特性に配慮した作業環境の改善、作業の管理その他の必 |
| 要な措置を講ずることが事業者の努力義務となる。事業者が講ずべき措置に |
| 関しては、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を厚生労働大臣 |
| が公表する。指針に基づき、厚生労働大臣が事業者またはその団体に対し、 |
| 必要な指導、援助等を行うことができる。 |
| 指針に関しては、現行の「高年齢労働者の安全と健康保険確保のためのガイ |
| ドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」をもとに、一部見直しを行 |
| い、策定する方針が示されている。 |
| 【治療と就業の両立を促進する措置(努力義務)】 |
| 労働施策総合推進法の改正により、令和8年4月から、疾病を抱える従業員が |
| その治療をしながら就業を継続できるよう、職場における治療と就業の両立 |
| を促進するため必要な措置を講ずることが事業主の努力義務となる。これま |
| でも労働安全衛生法において、事業者による労働者の健康確保対策に関する |
| 規定が定められており、その観点から治療と仕事の両立のために必要な措置 |
| などが位置づけられていたが、労働施策総合推進法においても両立しやすい |
| 環境整備を事業主に求める。指針については、現行の「事業場における治療 |
| と仕事の両立支援のためのガイドライン」をもとに一部見直しを行い、策定 |
| される予定だ。 |
| ※2026年1月Q&A(治療と仕事の両立支援)参照 |
| 【男女間賃金差異の情報公表義務の対象拡大】 |
| 【女性管理職の情報比率の情報公表の義務化】 |
| 女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画では、これまで従業員301人以上 |
| の事業主を対象に男女間賃金差異及び、@女性労働者に対する職業生活に関 |
| する機会の提供、A職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備、に |
| 関する各項目から、それぞれ1項目以上(計2項目以上)の公表が義務づけら |
| れ、同101人以上300人以下の事業主には、上記@Aのいずれかから1項目以上 |
| の公表が義務づけられていた。 |
| 令和8年4月から、従業員301人以上の事業主には、男女間賃金差異に加えて女 |
| 性管理職比率の情報公表が必須項目に追加。さらに上記@A2項目以上の情 |
| 報公開が義務づけられる。同様に、同101人以上300人以下の事業主にも、男女 |
| 間賃金差異に加えて女性管理職の比率の公表が必須となり、さらに上記@Aい |
| ずれかから1項目以上の公表が義務づけられる。 |
| 【えるぼし認定制度の見直し】 |
| 女性の活躍推進に関する取り組みが優良な従業主を認定するえるぼし認定制度 |
| は、全3段階の認定基準がある「えるぼし」と、さらに高い水準の取り組みが |
| 求められる「プラチナえるぼし」の4類型がある。このうち「えるぼし」の1段 |
| 階目の要件を見直すほか、すべての認定段階でプラスできる「えるぼしプラス」 |
| (仮称)を創設する。 |
| 「えるぼしプラス」(仮称)の認定要件は、女性の健康上の特性に配慮した休 |
| 暇制度とともに、@半日単位・時間単位の年次有給休暇、A所定外労働の制限、 |
| B時差出勤、Cフレックスタイム制、D短時間勤務、Eテレワーク等のうち、い |
| ずれかの制度を利用できることなど。なお、各制度の対象は、女性に限定しな |
| くても差し支えない |
| 【健康保険の被扶養者認定の収入要件見直し】 |
| 健康の保険の被扶養者認定については、算定となる収入の範囲を見直す。これ |
| までは認定対象者の「過去の収入、現時点の収入または将来の収入の見込みな |
| どから、今後1年間の収入の見込みにより判定する」とされ、時間外労働に係わ |
| る割増賃金等を含むあらゆる収入が対処となっていたが令和8年4月以降は、 |
| 労働契約に明確な規定がなく、契約締結段階では見込むことが難しい収入(時 |
| 間外労働に係わる賃金など)については、被扶養者の認定における年間収入に |
| は含めない。被扶養者の認定の予見性を高めることで、認定対象者の就業調整 |
| を回避するのが狙い。当初は想定されなかった時間外労働の賃金などにより、 |
| 結果的に年間収入が基準額以上になった場合には、これを理由として、被扶養 |
| 者としての取り扱いが変更されないことを明確化する。 |
| 【子ども・子育て支援納付金の徴収開始】 |
| 雇用保険の出生後休業支援給付金や育児時短就業給付金やフリーランス(国民 |
| 年金第一号被保険者)の育児期間中の保険料免除などの財源とされる「子ども |
| ・子育て支援納付金」は、令和8年度から医療保険とともに徴収が開始される。 |
| 健康の保険の場合は、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額に、それぞれ |
| 一般保険料率と子ども・子育て支援金率を合算した率を乗じて得た額を保険者 |
| が徴収する。 |
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