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2023年07月の特集 |
育児・介護休業等に関する規定例12 |
(令和4年4月1日、10 月1日施行対応版) |
※厚生労働省HPより |
第4章 子の看護休暇 |
ケース@《労働者のすべてを対象とする例》 |
(子の看護休暇)
第 14 条
1小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)は、
負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために、又は当該子に予防接種
や健康診断を受けさせるために、就業規則第◯条に規定する年次有給休暇とは別
に、当該子が1人の場合は1年間につき 5 日、2 人以上の場合は 1 年間につき
10日を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の 1年間
とは、4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの期間とする。
2子の看護休暇は、時間単位で始業時刻から連続又は終業時刻まで連続して取得
することができる。
3取得しようとする者は、原則として、子の看護休暇申出書(社内様式 7)を事
前に人事部労務課に申し出るものとする。
4本制度の適用を受ける間の給与については、別途定める給与規定に基づく労務
提供のなかった時間分に相当する額を控除した額を支給する。※
5賞与については、その算定対象期間に本制度の適用を受ける期間がある場合に
おいては、労務提供のなかった時間に対応する賞与は支給しない。※
6定期昇給及び退職金の算定に当たっては、本制度の適用を受ける期間を通常の
勤務をしているものとみなす。※
|
ケースA《労使協定の締結により除外可能な者を除外する例》 |
(子の看護休暇)
第 14 条
1小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)は、
負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために、又は当該子に予防接種
や健康診断を受けさせるために、就業規則第◯条に規定する年次有給休暇とは別
に、当該子が 1 人の場合は 1 年間につき 5 日、2 人以上の場合は 1 年間につ
き 10 日を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の1 年
間とは、4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの期間とする。ただし、事業主は労
使協定によって除外された次の従業員からの子の看護休暇の申出は拒むことがで
きる。
一 入社 6 か月未満の従業員
ニ 1 週間の所定労働日数が 2 日以下の従業員
2〜6(略)
|
ケースB《入社 6 か月未満の従業員が一定の日数を取得できるようにする例》 |
(子の看護休暇)
第 14 条
1小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇い従業員を除く)
は、負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために、又は当該子に予防
接種や健康診断を受けさせるために、就業規則第○条に規定する年次有給休暇と
は別に、当該子が 1 人の場合は1 年間につき 5 日、2 人以上の場合は 1 年間
につき 10日を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の
1 年間とは、4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までの期間とする。ただし、事業主
は労使協定によって除外された次の従業員からの看護休暇の申出を拒むことがで
きる。
一 入社 6 か月未満の従業員
二 1 週間の所定労働日数が 2 日以下の従業員
2前項ただし書の入社 6 か月未満の従業員について、事業主は 6 か月を経過す
るまでの間において○日の子の看護休暇を付与する。先に付与した日数分は、6
か月経過時後に取得できる当該子の人数に応じた日数から差し引くことができる。
3〜7 (略)
|
◎ケースBにより規定する場合は、上記、「第 14 条 2〜6 」は、「第14条3 |
〜7 」となります。 |
【ポイント】 |
@小学校就学前の子を養育する労働者が申し出た場合、事業主は、労働者1人に |
つき、子が1人の場合は1年度に5日まで、2人以上の場合は1年度に 10 日ま |
で、病気・けがをした子の看護のために、又は子に予防接種や健康診断を受けさ |
せるために休暇を取得させる必要があり、業務の繁忙等を理由に拒むことはでき |
ません(法第 16 条の2第1項、第 16 条の3)。 |
A子の看護休暇は、1日単位又は時間単位で取得することができます。左のケー |
ス@の規定例はこれに対応しています。ただし、時間単位での取得が困難と認め |
られる業務に従事する労働者として、労使協定の締結により除外された者につい |
ては、時間単位での取得はできません(法第 16 条の3第2項、則第 34 条)。 |
B法令で求められているのは、いわゆる「中抜け」なしの時間単位休暇です。既 |
に「中抜け」できる看護休暇を導入している企業が「中抜け」なしの休暇とする |
ことは、労働者にとって不利益な変更になります。また、これまで半日単位での |
休暇が認められていた労働者を改正後に日単位での取得しか認めないとすること |
も不利益な労働条件の変更になります。 |
C子の看護休暇の申出ができないものとする労使協定があれば、勤続6か月未満 |
の労働者及び週の所定労働日数が2日以下の労働者については対象外とすること |
ができます(法第 16 条の3第2項)。前頁のケースAの規定例は、これに対応 |
しています。 |
なお、子の看護休暇について、労使協定の締結をする場合であっても、事業主の |
雇用管理に伴う負担との調和を勘案し、勤続年数期間の短い労働者であっても一 |
定の日数については、取得ができるようにすることが望ましいものとして、配慮 |
することとなっています(指針)。前頁のケースBの規定例は、これに対応して |
います。 |
また、除外する旨を明記していたとしても、実際に労使協定を締結していない場 |
合は、締結するまでは除外できないため、申出があれば当該労働者は対象となり |
ます。 |
この他の労働者(例えば、配偶者が専業主婦(夫)である労働者、有期契約労働者、 |
夫婦とも同じ会社に勤めている場合等)を対象外とすることはできません。 |
D「1年度」とは、事業主が特に定めをしない場合には、毎年4月1日から翌年 |
3月 31 日までとなります。事業所の実情にあわせて「1月1日〜12 月 31 日」 |
のような定めをしても差し支えありません。 |
子の看護休暇の付与日数は、申出時点の子の人数で判断されます。 |
対象となる子が2人以上いる場合には、子1人につき5日間までしか取得できな |
いものではなく、同一の子について 10 日間取得することも可能とする必要があ |
ります。 |
E事業主は、労働者の子の症状、労働者の勤務の状況等が様々であることに対応 |
し、始業の時刻から連続せず、かつ、終業の時刻まで連続しない時間単位での休 |
暇の取得(いわゆる「中抜け」)を認めること、時間単位での休暇の取得が困難 |
と認められる業務に従事する労働者であっても半日単位での休暇の取得を認める |
こと等制度の弾力的な利用が可能となるように配慮してください(指針)。 |
F子どもが急に熱を出したとき等突発的な事態に対応できるよう、休暇取得当日 |
の申出も認められます。また、文書等でなく口頭での申出も認めなければなりま |
せん。 |
G子の看護休暇申出書(社内様式7)の様式を定め、提出を求める場合には、事 |
後となっても差し支えないこととする必要があります。 |
H前頁のケース@の4〜6については、様々な内容が考えられます。勤務しなか |
った時間について賃金を支払わないことは差し支えありませんが、勤務しなかっ |
た時間数を超えて賃金を減額したり、賞与、昇給等で不利益な算定を行うことは |
禁止されています(法第 16 条の4)。 |
<労働基準法に基づく年次有給休暇の時間単位付与について> |
★年次有給休暇は、週所定労働日数や週所定労働時間数に応じて付与され、どの |
ように利用するかは労働者の自由です。年次有給休暇の取得は原則1日単位です |
が、会社と労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数代表 |
者)が協定を結ぶことで、年5日の範囲内で時間単位での取得が可能となります。 |
子育て、介護など様々な事情に応じて柔軟な休暇制度として導入・利用をご検討 |
ください。 |
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