| 2026年02月のQ&A |
| 【Q】 |
| 10月1日施行予定、事業者のカスタマーハラスメント対策義務化について教 |
| えてください。 |
| 【A】 |
| カスタマーハラスメント対策義務化は、従業員の安全と健康を守るための |
| 労働安全衛生法や関連法令の改正によって進められています(施行予定2026 |
| 年10月1日)。厚生労働省はガイドラインを策定し、企業に対してカスハラ |
| 防止のための体制整備や教育・啓発、相談窓口の設置などを求めています。 |
| ■厚生労働省HP(カスタマーハラスメント対策企業マニュアル) |
| 1.カスハラの定義 |
| 【定義】 |
| <お客様からの正当なご意見・ご要望と、従業員の尊厳を傷つけ、安全を脅か |
| す「カスハラ」を明確に区別します。以下に該当する理不尽な要求や言動を、 |
| カスハラと定義します。 |
| ・身体的・精神的な攻撃(暴行、脅迫、暴言、威圧的な言動など) |
| ・土下座の要求など、社会的相当性を欠く要求 |
| ・長時間の拘束や執拗な繰り返し行為 |
| ・金銭の不当な要求、商品やサービスの無償提供の強要 |
| ・従業員のプライバシーを侵害する行為 |
| ・SNSやインターネット上での誹謗中傷 |
| 加害者には、顧客だけでなく、取引先・施設利用者・近隣住民等も含まれま |
| す。 |
| 【基本姿勢】 |
| 当社は、従業員の人格と安全を最優先し、カスハラに対しては組織として毅 |
| 然と対応します。お客様との信頼関係を大切にしながらも、理不尽な要求に |
| 対しては一切応じません。 |
| 2.企業が講じるべき主な対策 |
| (1)社内規程の整備 |
| カスタマーハラスメントを明確に定義し、対応方針や具体的な対応方法を社 |
| 内規程(就業規則、カスタマーハラスメント対策マニュアル作成)に盛り込 |
| むことが重要です。 |
| ※定義について 1.カスハラの定義を参照 |
| (2)従業員への教育・研修 |
| カスハラの事例や対処方法、相談窓口の利用方法などについて定期的に教育 |
| ・研修を実施し、従業員の理解を深めます。 |
| (3)相談窓口の設置 |
| 参考資料 【社内の相談窓口】 |
| カスハラに関する相談窓口を以下の通り設置します。一人で抱え込まず、ど |
| んな些細なことでも相談してください。相談者のプライバシーは厳守します。 |
| 担当部署: 総務部 〇〇 |
| 連絡先: 内線 |
| メールアドレス: |
| ※従業員が安心して相談できる窓口を設置し、迅速かつ適切に対応できる体 |
| 制を整えます。 |
| (4)記録と報告の徹底 |
| 【参考資料 初期対応(一次担当者)】 |
| ?複数人で対応すること。相手が1人の場合は、2人で対応(1人は応対、 |
| もう1人は記録)。相手が複数の場合、できる限り同数以上の複数人で対応 |
| します。相手が多数の場合、相手の人数を必要最小限(当事者、代表者など) |
| に制限して対応。 |
| ※電話対応では、複数人が同時に応対することはできませんが、通話中の指 |
| 示、対応職員の交代などを通じて、組織として複数人が関与。 |
| ・お客様の話を冷静に聞く: まずは傾聴の姿勢を示し、お客様の言い分を正 |
| 確に把握します。 |
| ・安易な約束・全面的な謝罪はしない。 |
| ・対応内容を可能な限り詳細に記録すること |
| 【参考資料 記録方法について】 |
| 記録媒体 通話録音、防犯カメラ映像、メール、チャット履歴など |
| 記録様式 |
| 以下の「対応記録票」を用いて、客観的な事実を時系列で記録します。 |
| 【対応記録票テンプレート】 |
| 発生日時: |
| 発生場所: |
| お客様情報(氏名・連絡先など): |
| 対応者氏名: |
| 同席者・目撃者: |
| お客様の言動(具体的に): |
| こちらの対応内容: |
| その他特記事項: |
| ※カスハラ事案が発生した場合には、内容や対応経過を記録し、必要に応じ |
| て上司や管理部門へ報告します。 |
| 【参考資料 組織的な対応(上長・担当部署)】 |
| ・上長は、必要に応じて担当部署(人事・総務など)と連携し、対応を協議します。 |
| ・お客様への回答は、組織として決定した内容を、指定された担当者が伝えます。 |
| ・悪質な場合は、以下の外部機関との連携を検討し、相談が必要な場合は、それぞ |
| れの窓口に連絡すること。(顧問弁護士がいる場合には、顧問 |
| (5)外部専門機関との連携 |
| ※必要に応じて、弁護士や労働安全衛生の専門家など外部機関と連携し、対応を強化 |
| します。 |
| ※3.外部機関との連携を参照してください。 |
| 3.外部機関との連携 |
| <連携する外部専門機関リスト> |
| 警察(緊急時) |
| 身の危険を感じる脅迫、暴力、長時間の居座りなど、緊急性が高い場合は、「110番」 |
| に通報します。 |
| 警察相談専用電話「#9110」: |
| 緊急ではないが、ストーカー行為や繰り返される迷惑電話など、警察に相談したいこ |
| <とがある場合の窓口です。/font> |
| 他 |
| 【東京都の無料相談窓口】 |
| 東京都労働相談情報センターでは、専門の相談員が無料でアドバイスを提供していま |
| す。法的な判断が必要な場合は、弁護士相談(予約制・無料)も利用できます。 |
| 「弁護士に相談するほどか分からない」という場合に、最初の相談先として非常に有 |
| 効です。 |
| 住所:〒102-0072 東京都千代田区飯田橋3-10-3 東京都労働相談情報センター |
| 電話 : 03(5211)2200 |
| ※愛媛県カスタマーハラスメント専用相談窓口(2025年1月現在)なし。(セクハラ・パワ |
| ハラ等愛媛労働局環境・均等室が相談窓口) |
| 弁護士会や法テラスの相談サービス |
| ※顧問弁護士がいない場合でも、地域の弁護士会が提供する法律相談(例:30分5,000 |
| 円など)や、法テラスの無料相談を利用することができます。具体的な法的措置を検討 |
| する際の選択肢となります。 |
| 4.留意点 |
| ・従業員保護の徹底 |
| 顧客対応において従業員が過度なストレスや精神的苦痛を受けないよう、企業として |
| 積極的な保護策を講じることが重要 |
| ・顧客対応とのバランス |
| 顧客満足も重要ですが、不当な要求には毅然と対応する姿勢を持ち、従業員の安全を |
| 最優先 |
| ・法令遵守 |
| 労働安全衛生法や関連法令を遵守し、ガイドラインに沿った対応を行う必要あり。 |
| ・社内での情報共有 |
| カスハラ事例や対応策を社内で共有し、全従業員が一丸となって対策に取り組む体制 |
| を整える。 |
| お問い合わせ |
| (住所) |
| 〒790-0046 |
| 松山市余戸西3−12−25 |
| 友澤社会保険労務士事務所 |
| (電話/FAX) |
| 089-989-0178 |
| (営業時間) |
| 平日:9:00〜17:30 |
| 休日:土曜日・日曜日・祭日 |
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